仙台城エア(バーチャル)ガイド「大橋」と「仙台キリシタン殉教碑」 | 仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

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平日はフツーの会社員、しかし週末は伊達政宗の居城「仙台城」にてボランティアガイドを務める謎の男、「すこっち」。
ウィスキー好きで名付けたハンドルネームで、ジャンルを問わず、縦横無尽にブログで語り尽くします。

あなたも「すこっち」に酔いしれてみませんか?

どうも、すこっちです。(^o^)

 

さて、先日からスタートした初の試み、仙台城エア(バーチャル)ガイド。

 

今回は普段は目立たなくて素通りされることの方が多いけど、地元の人だったらなおさら抑えておいていて欲しい場所、「大橋」~「仙台キリシタン殉教碑」についてガイドします。

 

地下鉄東西線の「大町西公園駅」の西1出口を出て、大坂を下って仙台城方向へと向かいます。

 

前回紹介した「広瀬川」に架けられているのが、こちらの「大橋」

 

長さは約116メートルあります。

昭和13年竣功との記載が確認できます。

 

この「仙台大橋」の歴史を紐解きますと、仙台城築城の時に我らが伊達政宗公がお城と城下町を繋ぐためにこの橋を作りました。作ったときには、橋の欄干の上に擬宝珠が掲げられ、そこには「藤原政宗」という記載がありました。(知ってるかな?伊達政宗は藤原家の子孫なんだよ~)

 

江戸時代、アタシと同じで普段はおとなしい広瀬川も一度大雨が降ると氾濫して、この「大橋」は何度も何度も流されては、掛け直されてきた。明治25年(1892年)に鉄橋が掛けられると、ちょっとやそっとの大水では流されなくなりました。(良かったね~)その後、昭和13年(1938年)に現在の橋が架けられたという分けなのです。っていうことは、この橋は戦前生まれの御年82歳ということになるんだわね~。(^^ゞ

 

この大橋を渡る前に、「ちょっと待ったー!」(おおっと、ここでねるとん?これも今では、昔話ワード?)

 

右手の方に階段があります。

この階段を降りていくと、、、。

こんな場所に遭遇します。

 

なんの変哲もない大橋手前には、キリシタン殉教の地が存在したのです。

 

初めのうちは、西洋の製鉄技術を取り入れて、現在の登米市東和町あたりにキリシタンを住まわせて、鉄の生産に力を入れていた政宗様。幕府がキリスト教禁令を発しても取り締まりをゆるーくしていたもんだから、今で言うところの県境を超えてパチンコ屋に群がる奴らみたいに、京や西国から弾圧を逃れるためにキリシタンがぞくぞくと仙台領内に流れ込んで来たのです。(鉄の生産に人手が欲しかったんでラッキー、助かる!)

 

ところがです。幕府のキリシタン弾圧のボルテージがヒートアップしてくると、政宗様ののらりくらり戦法も通用しなくなってきました。そんな嵐のど真ん中に、1620年支倉常長一行が無事に帰国する分けなんですが、彼もなっちゃってたのよね、キリシタンに、、、。(-_-;)

 

飛んで火に入る夏の虫、火に油を注ぐ格好となった慶長遣欧使節団の帰国。政宗様としては、幕府に対する忠誠心を示すためにも、キリシタンの取り締まりを強化せざるを得ない。そんな状況下である意味、見せしめなんでしょうなあ、カルバリオ神父(長崎五郎右衛門)他8名が極寒の広瀬川で水牢に入れられて、殉教した。

 

こんなの目の前で見ていられないよね、実際のところ。(-_-;)

 

あんましと言えば、あんましだけど、こうでもしないと集まってきちゃったキリシタン達をきっちりと取り締まることが出来ない、取り締まることが出来なければ政宗様=仙台藩の立場が危うい。

カルバリオ神父らの命の犠牲はあったけど、キリスト教の「休業要請」で事態を炎上しない方向で治めようとしたのかもしれませんね。

 

今の世の中を平々凡々と生きているアタシら一般ピープルには、普段だったらあんましピンと来ないところですが、今は世界の人々がコロナウィルスの恐怖という命の危険にさらされている。命の尊さというものをあらためて考えると、一体どんな気持ちで彼らは天に召されていったんだろう。寒かっただろう、苦しかっただろう、辛かっただろう。

 

でも、自分の信念は曲げない。いや、絶対に曲げるもんか、負けるもんか!って思っていたのかな。

 

このブログをご覧の方の中で、すぐには無理だけど仙台城を訪れる機会がありましたら、この場所にも是非とも足を運んで、そっと手を合わせて祈りを捧げて頂きたいんです。

 

心の片隅、頭の片隅にこの場所のことを覚えておいて欲しいんです。

 

ここを訪れようとする気持ちを持った人が増えて、実際にたくさんの人が訪れて、いつの間にか隠れ仙台名所のような存在になったら、もうねキリスト教の巡礼地にカウントして欲しいくらいですね。

 

もし、そうなったら世界平和もそう遠くないってか。(^_^)