どうも、すこっちです。!(^^)!
ふと気付けば、仙台城のガイドボランティアを始めて今年で3年目。最初の1年は自分のスタイルを確立するためにがむしゃらだった。そこで、自分なりのスタイルが出来てくると、次は歴史関係の本を、むさぼるように読んでいたのが2年目。そして、自分の中の歴史的に認識を自分なりの表現でガイドが出来るようになった私が3年目に取り組んでいるのが、ズバリ「伝え方」である。
私たち日本人はとかくスピーチが苦手である。人前でのプレゼンにしても、パワーポイントでは素晴らしい資料を作って来ても、なぜかそれとベストなマッチングした語り手にお目に掛かったことが無い。
振り返ってみると、学生時代の校長先生の話や結婚式のスピーチなど、心の底から「上手い!」って思える語り手に巡り合ったこともこれまた無いのである。これって、なぜなんだろう?そうした疑問も実は私の今年のテーマである「伝え方」が大きく関わっているように思うのである。
昨年から「話し方」や「伝え方」に関する本を何冊か読んでいるんですが、これがねー知れば知るほど「話し方」と「伝え方」ってとっても奥が深い。その中でも注目すべきが、次の点。
*聞き手の受動的な「聞きたい!」を能動的な「聞きたい!」に変える方法
これって凄く大事なことだったりするんです。
例えばですよ、自分がイチローの講演会に参加するとします。自分はイチローの大ファンです。そうなると、もうね、彼の口から発せられる言葉に耳を傾けて、一言一句聞き漏らさないようにしようと思って聞くでしょうし、メモも取るでしょう。でも、これが自分がそれほど興味のない講師の講演会だったらどうでしょう?「あ~退屈。」とか「早く終わんないかな~。」って思うでしょう。この差って、何かと言うと、「聞く側」が「話し手」の話を能動的に聞こうとしているか、受動的に聞こうとしているかの差なんですね。
確かに「イチローのファン」=「イチローにカリスマ性を感じている」という関係が成立しているからに他ならないわけだけど、「話し手」と「聞き手」の間に存在する「聞きたい!」を受動的から能動的に意図的に変える、若しくは「能動的な聞きたい!」に近付けることが出来れば、もっと「聞き手」は興味深く話を聞いてくれるということなのです。
じゃあ、「受動的な聞きたい」を「能動的な聞きたい」に変えるにはどうしたらいいの?
そうだよね、アタシもその部分が一番気になるし、知りたい。でも、すみません。それは、現時点でははっきりとした答えにはたどり着けていない。だけど、なんとなく分かってきたのは、「話し手」と「聞き手」の距離感を縮めるってことなんじゃあないのかなって気がしてる。
ガイドとガイドを頼むお客さんというのはお互いが初対面同志で、当然面識がある分けではない。だけど、例えば「どこから来たんですか?」というこちらかの質問に「広島からです。」との返答があれば、「西日本豪雨は大丈夫でしたか?」という風に「広島」というキーワードをきっかけにお客さんの懐に入り込むことが出来る。「お城巡りはお好きなんですか?」という問い掛けに「はい、百名城巡ってます!」って答えが返ってきたらさらに話に花が咲く。そうした小さな会話のキャッチボールを積み重ねていくと、着実にお客さんとの距離感は縮まり、親近感が生まれてくる。誰しも、距離感が近くて親近感を感じる人に心を開いてくれるものだし、その人の話なら興味深く耳を傾けてくれるものだったりする。
そうすると、ガイドをしているうちに、いつの間にか「受動的な聞きたい」が「能動的な聞きたい」に変わっているなって感触を感じる時があるんです。あー距離感を詰めることが出来たんだなって瞬間です。
だけど、注意しなきゃあいけないのが「距離感」を計るというのはゴルフもそうだけど、結構難しい。
あんまり、馴れ馴れしく人の懐に土足で入り込んでもダメだし、かと言ってあんましよそよそしいのもNGだ。
だから、こちらの内心は「伊達政宗」や「仙台城」の話を繰り出したいんだけど、お客様が興味を惹きそうな話やこれだったら知っているだろうなっていう話を織り交ぜつつ、距離感を詰めるようにアタシはしている。(そういう興味を惹きそうなフリップネタも結構用意しているのです)
つまりね、親やおばあちゃんに昔話をせがむ子供の状況を作り出せたら無敵ってことですかね。!(^^)!