どうも、すこっちです。!(^^)!
さて、私も住んでいる「宮城県」。だけど、西日本や関東周辺の人の感覚だと、「宮城県」って言われてもあんましピンと来ない。これが、「仙台」って言われると「あ~仙台ね。」ってストンと認知されるようです。
だから、宮城県人は「宮城県出身」です。って言うより、「仙台出身」ですって言う人の方が多いんだとか。
良くも悪くも、「寄らば大樹の陰」、「寄らば仙台の陰」ってことなんでしょうかなー。そういうアタシも「多賀城出身」とは言わずに、「仙台の隣町の出身です。」って言っちゃうもんね。(>_<)
とことんまで、知名度を「仙台」に奪われ続けている「宮城県」。もとはと言えば、伊達政宗が青葉山に城を築き、この地を「千代」から「仙台」へと改めて、それ以来の仙台ヒストリーな分けなんですから、やっぱり伊達政宗から仙台の礎って始まったのかもしれませんね。
ここで、素朴な疑問が生じます。「そんなんだったら、いっそのこと宮城県じゃあなくて、仙台県にすりゃあ、良かったんじゃあないの?」現在の仙台の隆盛を考えれば、仙台県仙台市でも全然悪くは無い。
なんで、「仙台県」ではなくて、「宮城県」なのか?今日はそんな話を紐解いていってみましょう。
戊辰戦争で奥羽越列藩同盟のキャプテン格だった仙台藩。別に主将と言う柄ではなく、本当はやりたくなかったんだけど、伊達政宗以来の雄藩だし、裕福だし(実は借金まみれですけどね)、白石会議もやってるし、世良修三をポアしちゃったし、立場的に引き受けざるを得なかった。
でも、「戦ってなあに?どうやるの?。」そりゃあ、そうだこの雄藩「仙台藩」って実は大坂夏の陣以来、戦というものをやった事が無い。(>_<)それなりには頑張るんだけど、あっさりと降参してしまうのね。
「早めに白旗挙げたんだから、ウチらへのお咎めって重くないよね?」そう思っていた仙台藩に対する処罰は、現実はとっても厳しいものだった。内輪揉めもあって、但木土佐を始めとする幕末有望な藩士は軒並み切腹か処刑。石高は62万石から28万石に減らされてしまう。白石や角田や岩出山の連中は活路を見出すために先祖伝来の土地を捨て、未開の地北海道へ領民ごと移住してしまうというありさま。
そんな時、仙台藩領はどうなっていたのかと言うと、明治元年~明治3年まで仙台藩は存続していた。ただし、領土内は他に涌谷県(のちに登米県)栗原県(のちに胆沢県)桃生県(のちに石巻県)白石県(のちに角田県)と5つの藩と県が入り混じっていた。おまけに北上川や阿武隈川流域の主要地は明治新政府直轄地としていいようにもてあそばれていたのです。(これを府藩県三治と呼びます)
これが、みんな覚えているかな~。「藩とは言わない(1871)県と言う」というゴロ併せ覚えもあった1871年に行われた廃藩置県によって、最初に県としての産声を上げた時、県名は「仙台県」だったのです。
明治4年の7月の話でした。
このまますんなりと「仙台県」でエンジン全開で突っ走ろうぜ!て思っていた矢先に、この「仙台」というネーミングに水を差す人物が現れた。「西郷どん」では笑福亭鶴瓶さんが演じる「岩倉具視」だ。
そもそも薩摩・長州が中心となった新政府軍の一番の目の敵は「会津藩」だったわけなんだけど、東北人ってさ、思いやりがあるからね~。そんな窮地に陥った会津藩を救うべく、奥羽越列藩同盟をなる連立政権みたいな集合体で新政府軍に刃向ったんだけど、いざ戊辰戦争に負けてしまうと、雄藩の憂いと言いますか矢面に立たされたのは、担ぎ上げられた優等生、「仙台藩」だったのね。
まあ、それだけ岩倉を始めとする新政府側も「仙台」ってネーミングが危険な香りを醸し出す感じがしてミョーに意識していた。だから、雄藩である「仙台藩」を想像させる「仙台」は排除したかったという分け。
結局、それから半年経った明治5年の1月には名称を「仙台県」から「宮城県」に改称されてしまう。
この「宮城県」ていうネーミングも「ちょっと待った!」が掛かった。「宮城」って宮(みや)の城(しろ)って書くでしょう?これは、天皇のいる皇居を連想させるんで、「ちょっとまずいんじゃないの?」という意見もあったが、こちらはそれほど揉めることなく昔から「宮城野」って呼ばれていたことを考慮してすんなり「宮城県」で収まったということなのです。
東北6県の中で、県名と県庁所在地が違うのは岩手県盛岡市と宮城県仙台市のみ。
まあ、県名と県庁所在地が一緒の方が良いのか?別な方が良いのか?好みは人それぞれでしょうけど、みなさん右手(左手でもOKよ)を出してみてください。
み・や・ぎ・け・ん・せ・ん・だ・い・し
い・わ・て・け・ん・も・り・お・か・し
どちらも指を折って、数えてみるとちょうど10文字!折った指がちゃあんと立ち上がってもとの位置に戻ってる!(パー→グー→パーってことね)
おまけに声に出してみるとわかるけど、11文字よりもなんとなく収まりが良くって、言いやすい。
同じ地名を2度連呼するよりも、3文字県+4文字市のアシンメトリーな感じがアタシ的には好きです!
みなさんはどっち派でしょうか?