ファンの村民意識がエンターテイメントをダメにする? | 仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

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平日はフツーの会社員、しかし週末は伊達政宗の居城「仙台城」にてボランティアガイドを務める謎の男、「すこっち」。
ウィスキー好きで名付けたハンドルネームで、ジャンルを問わず、縦横無尽にブログで語り尽くします。

あなたも「すこっち」に酔いしれてみませんか?

どうも、すこっちです。!(^^)!

 

今日は5/5ですか、GWのお休みも残すところ、あと1日となりました。

皆さんはやろうとしていたことのうちのいくつミッションを完了出来ましたでしょうかね?

私はとりあえず映画は2つは観ましたし、家の用事もそこそこ済ませられてます。

あとはもう」1日しかないと見るか、あと1日あると見るかなんでしょうね。

 

さて、アタシは昨日5/4の夜7時から開催されたお笑い集団ティラーズLIVEである「IGINARI  LIVE」に行って来たのであります。お笑いは好きな方だったんですが、なかなかライブを観に行くという機会に巡り合えなかったのですが、ちょうどこのGW中に開催されるということで行ってきました。!(^^)!

 

テレビに登場するような全国区の有名芸人は出てませんが、当日券でも1,000円だし、たまにお笑いの空気というものに触れておかないと、感性が錆びつくかなあ~という気がしたのです。

 

 

ラジオなどでパーソナリティーを務めていたりして、知名度があるのがニードルとストロングスタイルと爆笑コメディアンズでしょうかね。(ワッキーさんもいました)

 

お笑いのライブというものは寄席と同じように知名度のない芸人から有名どころへとバトンが渡され進行していく。当然、前述した3組は最後の最後の方だった。

 

さて、肝心のライブの方だが、ところどころ面白いネタも勢いも感じられたんだけど、う~ん、何かが足りない。っていうか、私はそれほどお笑いのライブに足を運んだことの無い、いわゆる「一見さん」の部類なのだが、会場と言うか、観客の雰囲気にどこか独特の妙な違和感を感じていた。

 

そうしているうちに、出演順は爆笑コメディアンズ→ストロングスタイルと続いた。爆笑コメディアンズはネタのテーマに一貫性があり、勢いもあってなかなか楽しめた。ストロングスタイルは一見さんでもちゃあんと笑えるツボが随所にあり、素で腹から笑えるネタだった。ここまでは、ローカルのお笑いのライブとしては申し分のない出来である。

 

そして、「待ってました~、真打ち登場!」とばかりに宮城県では知名度の高い「ニードル」の出番となりました。俄然、期待度MAX!ネタは淡々と進んでいき、場内からもどっかんどっかんと笑い声があちらこちらから聞こえて、途切れることが無い。でも、私が彼ら二人の今日の漫才を見た率直な感想は、「あれ、それほどでもないんじゃない?っていうか、みんな、そんなに大声あげて笑うネタかぃ?正直、若手の○○の方が良かったような、、、。」というものであった。(>_<)

 

なぜだろう?アタシがお笑い不感症だから?いやいやストロングスタイルの漫才は純粋に面白かったし、笑えたよ。じゃあ、私の感じたニードルに対するわだかまりって何なのだろう?

 

よくよく考えて、周りの観客をよーく観察して、そして会場から出ていくときにその答えは出た気がする。

 

アタシの好きなプロレスでもそうなんだけど、猪木や馬場やスタン・ハンセンかせいぜい闘魂三銃士や四天王プロレスあたりまでは、何も知らない「一見さん」が観ても純粋に楽しめるプロレスがそこにはあった。体の大きい外国人選手を相手に、例え丸め込みでも勝てばうれしかったし、仮に筋書きがあったにせよ目の前で起きていることに観客は感情移入し、一喜一憂したものだ。

 

ところが、今のプロレスは完全なスポーツライクに成り下がってしまった。繰り出す技の危険度やクオリティは向上したけれど、どちらかというとそれは「一見さん」向けではなく、応援してくれるコアなファン向けのパフォーマンスなのだ。だから、「このレスラーはこういうキャラで」といった予備知識のインプットが事前に無いと、十分に楽しめない要素が多分にある。だから、会場に観に来るファンというのは、あくまで「プロレス村」(いまは町か市なのかな)の住人なのだ。だから、一緒に盛り上げてやろう、同じところで同じ歓声をあげて楽んでいる自分は、ちゃんと村民の義務果たしているよね、という「村民意識」が根底にあるような気がしてならない。

 

「ニードル」の漫才に対する妙な感覚はまさに、これだったような気がしたのです。

 

つまりは、こういうこと。

 

ニードルは確かに知名度は高いし、実力も十分だ。笑いのツボも分かっているし、ファンもいっぱいいる。

ファンの頭の中にはニードルがこれまで築き上げてきた「ニードル」というキャラがベースにある。「ニードル」なら面白いことをやってくれる、面白い漫才をやってくれる。だから、村民の私たちはライブには当然参加するし、目の前のネタは無条件に面白いし、笑える。いや、笑ってあげなきゃいけない。

そんな空気のようなものが会場を支配しているように感じたのです。

 

実際に、演者とコアな観客との絡みもあったし、なにより会場を出るときに常連ファンと演者のコミュニケーションが長いこと、長いこと。まあ、これはこれでいいことでもあるんだろうけどね。

 

エンターティナーというものの何たるかを私ごときが軽々しく語るものでは無いけれど、お客様からお金をもらって演じるからには、スタンスはあくまで純粋にお笑いを楽しみに来ている「お客様目線」が一番目であって、自分たちを受け入れてくれることが前提の「応援団目線」は二番目にしないといけない。

 

そういう意味では、大黒摩季さんはその辺もちゃあんとケアされていた気がしますよ。

 

ファンの「村民意識」がエンターテインメントをダメにするってことだってあるのです。

 

最後にランバ・ラルの名言を一つ。

 

「見事だな!しかし小僧、自分の力で勝ったのではないぞ。そのモビルスーツの性能のおかげだという事を忘れるな!」