どうも、すこっちです。!(^^)!
徳川幕府の二代将軍と言えば、「徳川秀忠」お父さんである家康存命中は「大御所様」の顔色を伺いながら苦労した人だねえ~。亡くなってからは、もうあれこれ重箱の隅を突っつく人がいなくなったんで、結構な強権発動でおとり潰しになった大名も数知れず。
そんなコワモテのようでいて、今一つ「家光」までの中継ぎのように思われがちな秀忠公ですが、
奥さんの「お江」には頭が上がらなかったり(でも、隠し子の保科正之がいたり)ちゃんとした人間味を感じさせてくれる将軍でもあったりするのです。
そんな彼のエピソードの中に大変微笑ましい話があります。今日は、それをご紹介しましょう。
ある日、秀忠は、家臣の野間を呼んだ。
野間は不器用で目立たない男だが、とても律儀で、黙々と使命を遂行するので、秀忠は厚い信頼を置いていた。
日頃の働きへの褒美の意味で、鶴の吸い物をご馳走しようとした、秀忠。
野間にとっては、大変な名誉である。しかし、彼は将軍の前へ出た時から、緊張して、体がカチンコチンになってしまった。とても、ゆっくりと味わえるような精神状態ではなかった。
そこへいよいよ、お待ちかねのお膳が運ばれてきた。鶴の吸い物のお椀が載っている。平伏している野間に向かって、秀忠は、「さあ、遠慮しないで食べるがよい」と優しく声をかけた。
「はっ」と答えた野間は、お椀を手に持ち、押し頂こうとした。ところが、あまりにも高く持ち上げすぎて、頭上でバランスを崩し、な、なんとその汁をこぼしてしまったのである。
「あっ、熱い!」
熱湯が首筋から背中へ流れ込んでいく。
主君の前でこんな失態を演じて、どう責任を執るのか。やけどをじっと我慢しながら、恐る恐る秀忠の方を見ると、、、。(>_<)
なんと秀忠は、いつの間にか脇差しをほおづえにして、こっくりこっくりと居眠りをしていたのです。
周囲の者も機転を利かせて、将軍が寝ている間に台所から別のお椀を運んできて、
「どうぞ、ごゆっくり…」と小声でささやいた。
野間が、今度こそ、落ち着いて吸い物を食べ始めると、ようやく秀忠が目を覚まし、何も知らないふりをして、「ああ、つい、うとうとしてしまった。日頃の疲れが出たのかな。おう、そうであった…。
どうだ、野間。吸い物の味は?その鶴は、わしが狩りで取ってきた鶴だぞ。」
と語りかけた。
野間は一徹な男だけに、この失態を苦に切腹するだろうと、秀忠は読んでいたからである。
「はっ、殊のほか…」
それ以上は言葉にならない。野間は、平伏しながら、主君の思いやりを肌で感じ、男泣きに、泣いていたんだとか。
将軍・秀忠の意図を察して、そっと吸い物を交換し、武骨者の失敗をかばった人たちの優しさも心にしみるじゃあ、あーりませんか。
身分の差がやかましい封建時代にさえ、こんな温かいエピソードがあったのです。
やるねー秀忠公!たぶん、家康公の下で相当苦労して来たから、こういう事が自然に出来ちゃうんじゃないかなーと私は思う。
昨今じゃあ、パワハラにセクハラ、モラハラetc。何かって言うと、上下関係をいいことに、パワーゲームに走って「カースト制度」ばりの身分差別をこれでもかと、ひけらかす人たちの多いこと、多いこと。
偉ぶって、威張って、上から目線って、あなたたち何か勘違いをしていませんか?
そういう人たちに対して、みなさんがどう思っているか知っていますか?
表向きは、「おっしゃる通りです。」なんて平伏しているけれど、その場を離れたらきっと、クレヨンしんちゃんに登場するネネちゃんのママみたいに、ウサギのぬいぐるみにパンチを喰らわしていると思うんだわ。
(わかんない人は、ネネちゃんのママでググってみてちょうだい)
私、思いますに「一角に立つ人」(管理する立場の人間)っていうのは、それなりの人格、品格というものをきちんと兼ね備えていないと、そういう立場になっては駄目なんじゃないかなあ~と思うんですよ。
いくら、成績が優秀でも、上司に可愛がられていたとしてもね。
やはり、人間の根本にある大切なハート!人のミスを見て笑ったり、あざけったりすることなく、心の通った人間関係を築いていくってことが、一番大事なことのように思うわけなんです。
そういうことから追っていくと、まさに、「居眠り」が、人の命を救ったということですかね。
秀忠公のタヌキ寝入りにあらためまして、あっぱれ!!です、!(^^)!