さて、『終わらざる夏』です。
この作品は浅田次郎さんの最新作になります。構想に20年以上を費やし、書き上げるまでに4年をかけた大作です。
- 終わらざる夏 上/浅田 次郎

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- 終わらざる夏 下/浅田 次郎

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1945年8月15日、戦争が、始まる。
第二次世界大戦末期。「届くはずの無い」赤紙が、彼を北へと連れ去った。玉音放送後に北の孤島・占守島で起きた「知られざる戦い」。日本を揺るがす新たな戦争巨編、ここに誕生!
西洋文化あふれる華やかな東京の翻訳出版社に勤める片岡は、いずれ妻子とともにアメリカに移住するのが夢だった。しかし、戦争が彼の運命を狂わせていく。そして、戦争に敗れることを悟った大本営の作戦本部は米軍との和平交渉の通訳要員として、彼を秘密裏に千島列島の占守島に運ぶ作戦を立てる。粉飾のため、医師の菊池、車両運転要員の鬼熊が同時に召集される。しかし、彼らには過酷な運命が待ち受けていた・・・。
私が戦争小説を読むのは久しぶりです。戦争小説には2つのタイプがあると思います。1つは、戦争をエンターテイメントとして描き、戦争を肯定するような小説。もう1つは、戦争を悲惨で残酷なものとして描き、戦争を否定するような小説。この本は間違いなく後者です。
感想を書く前に、少しこの本の背景を説明しようと思います。
この本の舞台は、千島列島の最北端に位置する島、占守島です。皆さんも知っている通り、現在は千島列島から北方領土にかけてはロシアの支配下にあります。もともと千島列島は1875年にロシアとの間で結ばれた樺太・千島交換条約により日本の領土でした。しかし第二次世界大戦終了後、この地域を手に入れたいロシアが日本が無条件降伏をしたことを知った上で千島列島と北方領土に侵攻したのです。これは“終戦後に起きた戦争”として知られています。千島列島に残っていた日本兵の多くは亡くなり、生き残った人たちもシベリアに連行され、抑留されました。
この本ではその千島列島の戦いに巻き込まれた男たちとその家族の様子が重層的に描かれていきます。
この本を読んで思うことは在り来たりかもしれませんが、戦争は絶対に起こしてはいけないと言うことです。戦争は全てを引き裂きます。平和に過ごしていたはずの人々が戦争に送られて呆気なく死んでいくのです。昔も今も戦争に行きたいと思って行く人はあまり居ないはずです。この本を読めば第二次世界大戦の悲惨さが感じられるでしょう。
ただ、少し残念だったのがストーリーを詰め込みすぎた感じが見受けられる点です。色んな人の物語を詰め込んだことで、消化不良ぎみになっているストーリーがあります。
皆さんも是非読んでみてください。















昨年12月にリリースされた『君にサヨナラを』以来8ヶ月振りとなるソロシングルとなります。
