病院から深夜
白い布に包まれた父と一緒に
葬儀場の安置室に向かった
家に帰宅はせず、
玄関の前までだった
大好きだった自宅
お父さん、家につきましたよ
元気で帰すことが出来なくて、
本当にごめんね
お家に入れなくてごめんね
ごめんねばかりだ・・・親不孝者め
翌々日 お通夜・・・
悲しんでいる時間などないくらいに
やらないといけないことが、ある
父の写真を20枚ほど掲示して下さるそうで、
遺影にする写真も早々にお渡ししなければいけない
眠れない夜に、
父との思い出の写真を
スマホから探し出す作業は
辛すぎる作業だけれど、
楽しい思い出や、
その時の会話の内容
父が話した言葉や笑顔がいっぱいあって・・・
6年間くらいしかないけれど
こんなに詰まっていたなんて
なんていい笑顔で映っているんだろう
母と一緒に映っている写真がほとんどだ
仲良く並んで笑顔で映っている
手をつないで歩く二人の後ろ姿も
なんとも味わい深い
明け方までかかって、21枚を選んだ
京都の紅葉を楽しんだ時の
お土居の写真があった
杖を突いて、
一生懸命前かがみの姿勢で歩く父
母は弟と
健脚だからさっさと歩いていく
追いつこうと歩くけれど
どんどん離されていく
時折、腰を伸ばして天を仰ぐ
本当に綺麗な紅葉が広がっていて・・・
ジイジ、そこに立っててな
綺麗な紅葉と一緒に写真撮ったげるから
振り返って、帽子をさわって身だしなみを整えて
私の方に視線が向いて
ハイチーズ!
その時の写真の父の表情は
穏やかな笑顔に包まれていた
この写真を、母は遺影にと選んだ
迷いなく、これがいいと・・・
母の背中を一生懸命追いかけて
一緒に歩きたくて
頑張って歩いていた父の姿
本当に仲のいい二人だった
