2024.3.31 OVERLOAD/ETERNAL WARRIOR完全再現@名古屋ELL | TPN MANIACS

TPN MANIACS

THE POWERNUDEを中心に、ANTHEM、歌魂、GOLDBRICKなどなどのLive Report、Newsを綴ってます。
Since1997

<第1部 OVERLOAD>
1.REVENGE(★)
2.THE VOICES
3.DEMON'S RIDE
4.ROUGH AND WILD(★)
5.RESCUE YOU
6.GROUND ZERO
7.OVERLOAD
8.DESERT OF THE SEA
9.GOTTA GO
10.ETERNAL MIND(★★)
<第2部 ETERNAL WARRIOR>
11.ONSLAUGHT
12.ETERNAL WARRIOR
13.SOUL CRY
14.LIFE GOES ON(★)
15.LET THE NEW DAY COME
16.DISTRESS(★)
17.BLEEDING
18.OMEGA MAN
19.EASY MOTHER
20.MIND SLIDE(★)

EN1.WHEELS OF FIRE
EN2.MASTER OF DISASTER
EN3.WILD ANTHEM

★…森川さん初披露曲 ★★…ANTHEM初披露曲

2024年のANTHEMシーズンの幕開けとなった「OVERLAOD/ETERNAL WARRIOR完全再現」ツアーももう千秋楽の名古屋公演となってしました。前日の大阪との連荘ということで凄いボリュームの2日間。体力的に心配だったので大阪公演が終わって名古屋に移動して1泊。割と遅い時間まで寝ていたはずなのですが、やっぱり起きるのきつかった~(>_<)……
メンバー皆さん、特に生身が楽器の森川さんは大丈夫でしょうか…
名古屋は整理番号が良くて、センターやや下手側の1列目に行けたんだけど、ドリンクを取りに行ってた男性が帰ってきてやや押し出されて1.5列目に。視界は開けていたからいい場所に行くことが出来ました!

BGMが小さくなって場内の明かりも暗くなり、「HEAVEN&HELL」が鳴り響くとオーディエンスの歓声と手拍子が巻き起こり、SEが勇壮な「THE ROCK」変わると手拍子にも一段と熱がこもります!SEに合わせて登場するメンバーに大歓声が上がっていよいよツアー最終日、スタートです!
「『OVERLOAD』完全再現!いくぞ!」という森川さんの鬨の声から『REVENGE』へ!森川さんver.にアレンジした歌メロもしっかり馴染んで全く違和感なし!喉はだいぶ辛そうだけれど…。『THE VOICES』では戦車が走り回るようなド迫力の演奏に森川さんの絶唱が凄まじい!。
「早くも最終日で、セットリストは変わりませんが、もししていただけるのであればアンコールは…」と話し始めた柴田さん。ちらっと清水さんを見て「始まったばかりでアンコールの話ですかって顔してるけど、全部出し切りますので!」とオーディエンスを盛り上げてくれます!「それと、われらが清水昭男が、B!誌の読者投票でNo.1を取りました!」と2位のNuno Bettencourt(EXTREME)に大差をつけた1位だったそうで、会場中が歓喜に包まれました!
清水さんからは「嬉しいの一言です。2023年の活動が評価されてこの4人で勝ち取ったものだと思ってます。」と清水さんらしい謙虚なスピーチでしたが、柴田さんに「皆さん誇りに思ってください!」と言われるまでもなく、ファンみんなの喜び・誇りとなりました!

「歌える奴はガンガン歌ってくれ!」と始まった『DEMON'S RIDE』ではNo.1ギタリストが奏でるイントロに合わせてオーディエンスのHEY!HEY!という声と拳が上がり、ギターソロで前に出てくる清水さんに目が釘付けになり、ソロのメロディに合わせたオーディエンスの歌声がもの凄い!アルバムリリース当時は今よりも20歳みんな若かったけど、現行ANTHEMでの方がより速く激しくずっしりと重く、より極悪になってカッコよく進化してます!
『ROUGH AND WILD』は跳ねるリズムなのにずっしりと重くて、森川さんの雄々しい声が映えてそれがまたよりカッコよくてカッコよくて。

「2枚のアルバムを完全再現するという珍しい企画だし、もうやらないと思うんだよな。だからこの一瞬一瞬を心に刻み付けて楽しんで」という森川さんから今宵も柴田さんにアルバムに関するエピソードトークを振られました。
「大阪で話した便所コオロギの話以上のものはないんだけど…」と前置きしてから、都内のスタジオで泊まり込みで作業をしていた時、ちょっと離れたお弁当屋さんへ清水さんが買い出しに行くと毎回物凄い盛りのお弁当を持って帰ってきて、いつもオバさんが大森にしてくれるというので、ある日お礼を言いがてら柴田さんが買いに行くと「残念なおせち(グルーポンおせち?)みたいなのになって。翌日清水が行くとまた凄い盛りになって(苦笑)。清水が狙われてたっていうね」と清水さんの熟女キラーっぷりが発揮されたエピソードが飛び出しました。う~ん、本当にすべらんなぁ。

そんなすべらない話で和んだ後は、重く疾走感溢れるブリッジからの『RESCUE YOU』!このブリッジがカッコよすぎるし、森川さんの雄々しい声で歌メロがのると滅茶苦茶カッコいい!今までも披露されてたはずなのにこんなにカッコよかったっけ?ってくらいカッコよく進化してます!

「Burrn!の読者投票で!1位を取った清水昭男が書いた激ムズなインスト『GROUND ZERO』を!」と森川さんが下がりアツき漢たちによる鋼鉄のコンチェルト!ANTHEMのインストナンバーはどれもこれも名曲だけれど、この曲は殊更骨太でカッコよかった!

森川さんが戻って始まった『OVERLOAD』はもうお馴染みのナンバーで、イントロからみんなが声を揃えて足並みを揃えてHEY!HEY!と拳を挙げて突き進む感じ!この一体感がANTHEMのライブの楽しさなんだろうな~。だからハマる人はめちゃハマるんじゃないかしら。

あっという間に第1部も後半、今度はDEEPで雰囲気のある『DESERT OF THE SEA』。こういう雰囲気のある曲こそ森川さんの表現力が活かされて、どっぷりと曲の世界に浸りきってしまいました。これがこの曲の本当の姿なんでしょうね。
そしてポジティブなエネルギーに満ちた『GOTTA GO』!オーディエンスが拳と「GO!」と声を上げて、アウトロで一緒に「FU!HA!」と気合を入れ合ってこれぞANTHEMのライブ!な楽しさ!森川さんの声も恐ろしいことにどんどんどんどん鋭さを増していっていてシャウトもバッチリきまってました!
そして第1部ラストの曲はこのツアーで初めてライブ演奏された『ETERNAL MIND』。ミドルテンポでライブの中盤くらいで映えそうな感じなのになぜか演奏されてこなかったんですね。22年前のライブでは大人しすぎたのかな。歌詞もポジティブだし今後は登場回数が増えそうだけど、どうでしょう?

大熱狂のうちに『OVEROAD』を完全再現して、カーテンコールをしてメンバーはステージを降り、15分間の休憩へ。

客電が暗くなり、ギター、ベース、ドラムが轟音を立てるなか緞帳が開かれてメンバーが姿を現すと途端に大きな歓声が上がります!
「『ETERNAL WARRIOR』完全再現!いくぞ!」という森川さんの雄たけびと地響きのようなツーバス、ギターとベースのピックスクラッチが轟いてイントロと共にHEY!HEY!と声と拳が上がって『ONSLAUGHT』へ!メンバーのアツ過ぎる演奏にオーディエンスの声と拳が重なってまるで会場中を焼き尽くすようなアツさ!まるで第1部がなかったかのように森川さんの声も疲れを感じさせない迫力!そのまま田丸さんの重たいツーバスの連打から『ETERNAL WARRIOR』へ。名古屋ではイントロに合わせてWow~と歌ってからHEY!HEY!と声と拳を挙げて大盛り上がりでそのままみんな大合唱!より勇壮かつHARD&HEAVYな部分が強調されていていつも以上にカッコよく聴こえました!「最後まで楽しんでくれよ!Are you ready NAGOYA
!」とひと煽りしてから森川さんがコールしたのは『SOUL CRY』。ズシンと重いドラムと極太の森川さんの声だとやっぱりHEAVYさとカッコよさが大幅に増しますね!

柴田さんが軽く挨拶程度のMCを取るところできっちり話そうとして段取りがわからなくなったり「リーダー、2部の意気込みを」と振られたはずみで足鍵を踏んで音を出してしまい「これが意気込みです」とごまかしたり、となかなか珍しいシーンが見られました(笑)

そして、ドラマチックで壮大な『LIFE GOES ON』では清水さんの泣きのギターソロからイントロへとつながり、森川さんの絶唱も相まって、激しさや哀愁が際立つようでした。
『LET THE NEW DAY COME』も原曲よりも壮大で、田丸さんの踏みっぱなしのツーバスに背中を押されるような前向きさを感じられるし、森川さんの声の説得力でポジティブさが強く感じられました!

「OVERLOADもヴォーカリストとしては大変なんだけど、このETERNAL WARRIORはさらに上を行くんですよ。ほんと大変なアルバムを作ってくれた…」という森川さんだけど、その2枚をさらにカッコよく再現していて、しかも2枚連続を2連荘で歌ってるんだから、やっぱり森川さんは凄いの一言!
柴田さんにMCをバトンタッチすると「面白話ばかりでもよくないので」とこのアルバムをリリースしてさぁツアーに出ようという段でいつもPAを担当しているエンジニアがどうしても帯同できなくなり、そのエンジニアがもっとも信頼しているエンジニアだと紹介されてツアーに帯同することになったのが現在もPAを担当している長沢さんなんだそう。そのツアーは関係者からとんでもなく音が良かったと評判で人柄もいいしでそれ以来ANTHEM最優先で動いてもらうほど信頼しているスタッフとなったんだそう。
先週の長沢さんの還暦祝いイベントにも柴田さんが出演したりして20年来のその絆は強固なものになってるんですね!
それとこのアルバムに入っている『ETERNAL WARRIOR』という曲はレコーディング予定だった曲を捨てて、リハの時にちょっと弾いた曲を覚えていた清水さんからの提案でレコーディング中にその場で作って録音した曲で、まさかアルバムタイトル曲になりこんなに長い間第一線で演奏するようになるとは思わなかったんだそう。やはり曲作りって「降りてくる」モノなんですね。

「重厚なイメージのアルバムの中で最も重厚なこの曲を」と始まったのは『DISTRESS』。この曲はアルバムを聴いただけで森川さんのヴォーカルの方が合うだろうなと感じていた曲。こういった雰囲気のある重厚な曲は森川さんの声の厚みと表現力がないと本物にならないはず。大阪で披露されたときから更に磨きがかかって、これでこの曲が本当の意味で完成したといってもいいでしょう。
重厚な曲の後にはイキのいい曲を!と始まったのは『BLEEDING』。アルバムよりもテンポが速くなってオーディエンスも拳と声を目一杯上げて着いていきます!森川さんのシャウトもカッコよく決まって凄い切れ味!

「もう耳に馴染んだインストだと思うけど、B!誌の人気投票ギタリスト部門1位を取った清水昭男が書いた曲です!鋼鉄のコンチェルトを楽しんでもらおうか!」と始まったのは『OMEGA MAN』!ステージのセンターで弾きまくる清水さんのパフォーマンスと表情が今までよりも感情豊かに感じたのは気のせいでしょうか。飛び交う昭男コールが物凄かった!

ステージに戻ってきた森川さんがコールした『EASY MOTHER』もHEAVYでブルージーな曲調が森川さんの声がよく似合ってる!この曲もこれで完成でしょう!

今後の予定ということで、6月のACOUSTIC ANTHEMと8月のHEADSTRONG FESの告知を挟んで2部もいよいよ最後の曲。「完全再現を締めくくるには思いっきりHEAVYなこの曲で」と森川さんお気に入りの『MIND SLIDE』。ベースのソロとギターのアルペジオのイントロもゴシック様式の古いお屋敷を舞台にした映画が似合う様な重厚感。この曲が今までセットリストに入ってこなかったのは、前メンバーではここまで重厚感が出なかったからなんじゃないでしょうか。こんなにイメージが変わってカッコよく仕上がったのはやっぱり現メンバー、森川さんがヴォーカルだからでしょう。

大歓声と拍手が止まない中「ありがとう!!!」とオーディエンスに挨拶してステージを降りる4人にANTHEMコールが掛かって、ほんの3分ほどで再びステージに戻ってきてくれました!

「みんなアンコールありがとう!しびれるヤツいくぜ」という森川さんの言葉に被せるようにドラムのカウントから『WHEELS OF FIRE』!最新アルバムの曲を持ってきて”現行ANTHEMの最新作こそ最高傑作””現行ANTHEMが最強”をみんなに改めて実感させるアンコール!オーディエンスからもシンガロングする声が聴こえてきたし、そのまま続けての『MASTER OF DISASTER』もみんな歌い拳を突き上げて現在進行形で最鋼のANTHEMのナンバーを楽しんでる!過去の名曲に頼らなくても十分ライブが出来るANTHEMだからこそ出来ることで、こんなことが出来るのはANTHEMだけじゃないでしょうか。

死力を尽くした演奏を終えてステージの前に出てカーテンコールをする4人に物凄い歓声と名前を呼ぶ声がおさまりません!ステージを降りたメンバーに容赦なくANTHEMコールが始まります!

しばらくしてメンバーがステージに戻ってきてくれました。
「色んなところで言われたんですけど、これくらいのキャリアのあるバンドが一晩に2枚のアルバムの完全再現をやるってアタマオカシイと。そうなんです、アタマオカシイんです(笑)。でも楽しんでもらえたらそれでいいんです」という柴田さんの言葉に、それをずっと立ちっぱなしで見届けているファンもオカシイよな、と思いつつ(苦笑)。
「完全再現ツアー最終日、名古屋で迎えられてよかったぜ!ラスト思い切りぶちのめすぞ!用意はいいか!」「うぉぉぉぉぉ~!」「WILD!」「ANTHEM!」とこんなに絶叫が揃ったCALL&RESPONSEはきいたことがないくらいの大ボリューム!そしてずっとみんな絶唱!ギターソロに合わせて歌い、「WILD!ANTHEM!」と声を上げ拳を挙げて、みんな翌日が平日だなんてすっかり忘れて声の限り、力の限り歌い騒ぎ暴れました!森川さんのラストのシャウトも天を貫くような凄まじさで本当にすごかった!

最後のカーテンコールまで全員の声が揃って最高でした!
恒例の記念撮影もバッチリきまり、「また会いましょう!みんなどうもありがとう!」とステージを降りるメンバーを大歓声で見送ってこのアタマオカシイ完全再現ツアーが終了しました。

今回、どの会場も一体感が凄くて、川崎、大阪、名古屋とどんどん加速していったように感じました。名古屋の『WILD ANTHEM』なんて、名古屋であんなに盛り上がったのは初めてじゃないかと思うくらいの盛り上がりでした。
それもこれもこれだけのキャリアを持ちながらこんな無謀なことをしてしまうバンドのパワーに引き上げられたような気がします。

このツアーでスタートを切った2024年。6月にACOUSTIC ANTHEM、8月にHEADSTRONG FESが控えていて、残念ながらヨーロッパツアーはなくなってしまったけれど、アメリカのフェスでのHEADLINERは残ってるし、韓国公演も発表になったし、更にまだ悪だくみがありそうなのでANTHEMのパワーに必死に食らいついていこうと思います!