2024.3.30 OVERLOAD/ETERNAL WARRIOR 完全再現@梅田TRAD | TPN MANIACS

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THE POWERNUDEを中心に、ANTHEM、歌魂、GOLDBRICKなどなどのLive Report、Newsを綴ってます。
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<第1部 OVERLOAD>
1.REVENGE(★)
2.THE VOICES
3.DEMON'S RIDE
4.ROUGH AND WILD(★)
5.RESCUE YOU
6.GROUND ZERO
7.OVERLOAD
8.DESERT OF THE SEA
9.GOTTA GO
10.ETERNAL MIND(★★)
<第2部 ETERNAL WARRIOR>
11.ONSLAUGHT
12.ETERNAL WARRIOR
13.SOUL CRY
14.LIFE GOES ON(★)
15.LET THE NEW DAY COME
16.DISTRESS(★)
17.BLEEDING
18.OMEGA MAN
19.EASY MOTHER
20.MIND SLIDE(★)

EN1.HOWLING DAYS
EN2.WHEELS OF FIRE
EN3.WILD ANTHEM

★…森川さん初披露曲 ★★…ANTHEM初披露曲

先週始まった「OVERLAOD/ETERNAL WARRIOR完全再現」ツアーは1週挟んで大阪・名古屋へやってきました。1夜に2枚のアルバムの完全再現+アンコールという凄いボリュームのライブを2連荘!ということでメンバー(特に森川さん)のコンディションも心配になりますが、それよりも観てる私の体力の方がもつかどうか心配…というのも大阪・名古屋はスタンディングなので、場所を確保しようと思うと幕間も座ったりできないのです。
大阪は番号が悪くて後ろの方で見ることになりそうだな、と思っていたのですが、上手のスピーカー前に空きがあって前から3列目、清水さんがやや見切れてしまうものの、ちゃんと見えるところに入ることが出来ました!

BGMが小さくなって場内の明かりも暗くなり、いつものSE「HEAVEN&HELL」が鳴り響くといよいよライブが始まる!オーディエンスの歓声と手拍子が巻き起こり、SEが勇壮な「THE ROCK」変わると手拍子にも一段と熱がこもります!SEに合わせて登場するメンバーに大歓声が上がって、既にさすが大阪!と思わせる興奮振り。

「『OVERLOAD』完全再現!いくぞ!」という森川さんの雄たけびに大歓声で応えて1曲目の『REVENGE』へ!森川さんの声が艶々で絶好調ぶりが窺えます!アレンジした歌メロもしっかり馴染んで、曲に新たな魅力が備わりましたね!つづく『THE VOICES』は森川さんのVo.でも何度も聞いているけれど、更に切れ味も破壊力も増しているし間奏も音の絨毯爆撃を受けているような…より攻撃的に感じました。

「初日を川崎で迎えて少し空けて大阪、というのも珍しいパターン」と話し始めた柴田さん。今日の会場である梅田TRADが10月に閉館してしまうことに触れて「皆さんが盛り上がっているのもよく見えるし音もすごくいいので好きなライブハウスだったので残念ですが、今までのいい思い出を上書きしましょう!」とオーディエンスを盛り上げると、森川さんも「梅田TRAD最後の出演だけど、最後まで盛り上がっていこうぜ!」と煽る!そして「歌える奴はガンガン歌ってくれ!」と始まった『DEMON'S RIDE』ではイントロに合わせてオーディエンスのHEY!HEY!という声と拳が上がり、ギターソロに合わせた歌声がもの凄くて一体感が半端ない!この曲も現行ANTHEMでの方がより速く激しくずっしりと重く、より極悪になってカッコよく進化してます!
『ROUGH AND WILD』は田丸さんの重いドラムと森川さんのブルージーな節回しで跳ねているのに重くて、元とは全く別の曲になったみたい。
重く疾走感溢れるブリッジからの『RESCUE YOU』はイントロにはいってオーディエンスのHEY!HEY!HEY!という声が加わってさらに疾走感を増していって、森川さんの雄々しい声がのると滅茶苦茶カッコいい!
「うちのギタリストがヤラカシまして!」と大阪でももちろんこのイジリは欠かせません!「Burrn!の読者投票で!1位を取っちゃったんですよ!」と振られた清水さんの「ありがとうございます!2023年に発表した『CRIMSON&JET BLACK』が最強だったことを証明できたかな、と。そして、柴田さんに恩返し出来たかなと思ってます!」というコメントにオーディエンスから拍手喝采大歓声が上がりました!
その清水さんが書いたインストナンバー『GROUND ZERO』を奏でる鋼鉄の漢たち。これも現メンバーでは初披露かと思うんだけど、より重厚で緊張感が強く感じました

森川さんが戻って始まった『OVERLOAD』はもうお馴染みのナンバーで、ANTHEMメンバー、スタッフ、そしてファンの皆が拳を挙げて足並みを揃えて行進していくような一体感が気持ちいい!

「再結成後2枚目のアルバムで曲の種類もハードから雰囲気モノからPOPなのもあったし幅も広くて難しい曲も多くて、だからこそ挑戦し甲斐があるんだけど、リーダー、この時のエピセー…あっ(苦笑)」と今回も噛様から噛みまくられて話を振られた柴田さん。噛様は”エピソード”という単語が苦手のようですね(苦笑)。柴田さんも慣れたものですかさずツッコミを入れつつ、「22年前ですよ?皆さん何してました?僕も22歳若かったんですけど~」と始まったのはこのアルバムのレコーディングの壮絶なエピソード。

メンテナンスが行き届いてないスタジオやっていたそうで、『RESCUE YOU』のベース録りの時、清水さんはブースで「柴田さん、猛烈にノッてベースを弾いているなぁ」と思ってたそうなんですが、実は巨大な便所コオロギが近寄ってきていて、追い払うために暴れてた、という(怖っ)。清水さんがトークバックで呼びかけると「はぁっ!へぁっ!」という声が聞こえて、あとで聞いたら「便所コオロギが!」と怯えていたと。いやぁすべらんなぁ~。『RESCUE YOU』カッコいい曲なのに聴くたび便所コオロギ思い出しそう~(苦笑)

あまりの面白エピソードに「次の曲、行きずらいなぁ~」と困惑しつつ、「DEEPな雰囲気を纏った曲」と紹介された『DESERT OF THE SEA』は森川さんが歌って大化けしていて、森川さんの声質と表現力で曲に深みが増して曲が完成したといっても過言じゃないでしょう!
一転『GOTTA GO』はイントロからエンディングまでメンバーとオーディエンスが一体となって拳と声を上げて突き進む感じ!アウトロで一緒に「FU!HA!」と気合を入れ合ってこれぞANTHEMのライブ!な楽しさ!
そして第1部ラストの曲『ETERNAL MIND』は先日の川崎公演に続いて史上2回目の披露。アルバム発売ツアーでも演奏しなかったんですね~。ミドルテンポで22年前のライブでは大人しすぎたのかな。

大熱狂のうちに『OVEROAD』10曲を完遂してメンバーはステージを降り、15分間の休憩へ。とはいえ、オールスタンディングで場所を確保しておくにはその場を離れられないし、周りに声をかけて離れたとしても混雑するフロアを移動するのは至難の業。その場に座ろうにも場所もそんなにないし…となかなか厳しい状況ではありましたが、周りに知り合いが多かったのでお喋りしてたらあっという間に時間が経ちました。

BGMが小さくなって客電が暗くなり、ギター、ベース、ドラムが轟音を立てるなか緞帳が開かれるとそこには既に位置に着いたメンバーの姿が!
「『ETERNAL WARRIOR』完全再現!いくぞ!」という森川さんの雄たけびと地響きのようなツーバス、ギターとベースのピックスクラッチが轟いてアツく激しい『ONSLAUGHT』へ!15分前の熱狂がすぐに蘇って、益々激しく攻撃的になった『ONSLAUGHT』にオーディエンスの声と拳が重なってまるで会場中を焼き尽くすようなアツさ!森川さんの声も疲れを感じさせない迫力!そのまま田丸さんの重たいドラムが響き『ETERNAL WARRIOR』へ。イントロからHEY!HEY!と声と拳を挙げる者、Wow~と歌う者の声が重なって大盛り上がり!ノリがよくキャッチーな部分もきっちり残りつつ、より勇壮かつHARD&HEAVYな部分が強調されてカッコいいし拳を挙げて盛り上がりやすいしでライブの醍醐味を感じられる!
「大阪!まだまだ余裕で行けるよな!」とひと煽りしてから森川さんがコールしたのは『SOUL CRY』。もともとのPOPなノリにズシンと重いドラムと極太の森川さんの声のおかげで、軽さは後退した代わりにカッコよさが大幅に増しましたね!

川崎に引き続きTシャツにシャツを羽織って登場した柴田さん、やっぱり相当暑いようで「森川君が喋ってる間にシャツを脱ぐかも」と言いながら「第2部も手加減しませんけど大丈夫ですか」とオーディエンスをひと煽り。引き継いだ森川さんが柴田さんにシャツを脱ぐ隙を与えないようにすぐに曲に行こうとしたけど、柴田さんは強引に?シャツ脱ぎに行ってました(苦笑)よっぽどだったんでしょうね。

柴田さんのお着替えが終わり、ドラマチックで壮大な『LIFE GOES ON』へ。清水さんの泣きのギターと森川さんの絶唱で激しさや哀愁が際立つようでした。
そのまま続けての『LET THE NEW DAY COME』も原曲よりも壮大で、新たな1歩を踏み出すような前向きさを感じられて、何というか…原曲よりも説得力が上がってる。

森川さんから再び「このアルバムのエピソードを」と振られた柴田さんから語られたのは、スタジオに泊まり込みで作業を行う間、お風呂も給湯設備もない中で真冬に水で洗髪していて(!)、耐えられなくなった清水さんが割と離れた銭湯まで行って帰ってきたら滅茶苦茶いい香りになって帰ってきた、という壮絶な(?)エピソードでした。ほんとすべらんなぁ~。

そんな壮絶なレコーディングで生み出されたアルバムの中でも最も重厚な『DISTRESS』はノイジーなギターにベースのリフが印象的で、重心が下がってゴシカルな曲調、メロディラインが強調されて森川さんの深い声がぴったり。川崎で完成したかと思ったら更に磨きが掛かってた!
続く『BLEEDING』もよりハードにより勢いよく飛び出す感じで滅茶苦茶カッコいい!

「もう耳に馴染んだインストだと思うけど、B!誌の人気投票ギタリスト部門1位を取った清水が書いた曲です!」と始まったのは『OMEGA MAN』!鉄壁のリズム隊と超絶なギターが奏でる鋼鉄のコンチェルトは毎回聴いてもほんと素晴らしい!一枚の大作の絵画、一本の超大作映画を見ているような気分。

森川さんがステージに戻ってコールした『EASY MOTHER』も森川さんver.HEAVYでブルージーな曲調がより色濃くなっていて森川さんの声がよく似合う!この曲もこれで完成でしょう!

2部もいよいよ最後の曲。森川さんも「なんか今夜は早かったな~」って言っていたけれど、観ている方もあっという間に感じていました。「ラストの曲はやってみて凄い楽しかった!HEAVYで俺好み」と森川さんお気に入りの『MIND SLIDE』。ベースのソロとギターのアルペジオのイントロもBメロもゴシック様式の古いお屋敷を舞台にした映画が似合う様な、そんな重厚感に仕上がっていて、原曲よりはるかに素晴らしかった!柴田さんもこれを目指してたんだろうな~。

「大阪!ありがとう!!!」とオーディエンスに挨拶してステージを降りる4人に当然ANTHEMコールが掛かって、ほんの3分ほどで再びステージに戻ってきてくれました!

「アツいアンコールどうもありがとう!」という森川さんの言葉に被せるようにドラムのカウントから『HOWLING DAYS』!20年前、20歳若いころに作ったALBUMよりも更に進化し激しさを増している最新アルバムの曲をアンコールで持ってこれるのは”現行ANTHEMの最新作こそ最高傑作”という自信の表れでしょう!続けての『WHEELS OF FIRE』も含めてこれだけのライブのアンコールなのに激しすぎる!

ステージの前に出てカーテンコールをする4人に物凄い歓声と名前を呼ぶ声がかけられ、容赦なくANTHEMコールが始まります!

しばらくしてメンバーが三度ステージに現れてくれて、このツアーが終わると6月にACOUSTIC ANTHEM、8月に6年ぶりのHEAD STRONG FESで今年もMETALでぶちかます!と告知をさらっとして、オーラスは思いっきりのヤツ!最後まで容赦しねぇぞ!と「WILD!」「ANTHEM!」のCALL&RESPONSEからの『WILD ANTHEM』!全員が全編にわたってシンガロングし、拳を挙げ、ジャンプして大盛り上がり!森川さんも上手のモニターギリギリのところまで来てくれて嬉しかった!

恒例の記念撮影もバッチリきまり、「また会いましょう!大阪!そして大阪TRAD、ありがとう!」「お世話になりました!」という言葉を残してステージを降りるメンバーを大歓声で見送ってANTHEM最後の梅田TRAD公演の幕を下ろしました。

今回、一番上手端から斜めにステージを見る感じだったので、メンバー越しにスタッフさんたちの真剣な表情や動きが良く見えて、こうやってメンバーが思い切り演奏してファンが大いに盛り上がれるのはスタッフさんたちの素晴らしい仕事があればこそ、素晴らしい舞台に素晴らしいスタッフあり、本当にありがたい素敵な空間に居られて最高に幸せでした!
明日は千秋楽の名古屋公演、思いっきり楽しみたいと思います!