ヨモギはそこら中に生えているけど……?(舞岡公園ほか) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

久々に舞岡公園に出かけたのですが

非常に写真が多いので、可能な限り

今日はサクサク進めさせていただきます。

(いつも大抵口だけですが(爆))

 

写真は、運よく飛び立つ瞬間を撮れた

ゴマダラカミキリです。内側にある翅は

普段折り畳まれていることがわかります。

 

 

 

 

 

 

道中で見かけたカノコガ

交尾中の個体(右)も見かけました。

 

 

 

 

 

カメノコハムシの仲間ですが

これは新顔で、ヨツモンカメノコハムシという

やや大型の種になります。

 

遭遇率・・・2 (温暖化に伴い増加中?)

インパクト・・・1 (印象には残りにくいかも)

美しさ・・・3 (この系統の特徴である「透け」を持つ)

俊敏性・・・3 (飛ぶ時はちゃんと飛ぶ)

知名度・・・1 (最近までいなかったためか手持ちの図鑑にも非掲載)

 

元々日本では沖縄くらいしか分布していなかったそうですが

近年本州でも目にするようになったとのこと。

侵入経路は不明ですが、東南アジアなどにも

分布しているらしいので、いつぞやのヒアリなどと同じく

貨物等に紛れて入ってきた可能性もあります。

 

 

 

 

 

舞岡公園です。この時はまだ恐らく

「梅雨入り前」だったのではないかと。

田植えは終わっているようですね。

 

 

 

 

 

 

6月らしく、オカトラノオの群落(左)や

ホタルブクロ(右)などが見頃を迎えていました。

特にオカトラノオが斜面に咲く姿は

広範囲に咲くこともあり、なかなか圧巻です。

 

 

 

 

 

これは……ツノゼミやヨコバイなどの

カメムシの仲間かと思われますが

残念ながら正体不明でした。

例によって例のごとく大変恐縮ですが

もしわかる方いらっしゃいましたら

コメント欄でそっと教えてください。<(_ _)>

 

 

 

 

 

エサキモンキツノカメムシですが

を抱えているのがわかりますか?

 

 

 

 

 

この角度からだとわかりやすいかも。

このカメムシは「産みっぱなし」ではなく

メスが卵を守るという習性があります。

また、一部の情報によりますと

ふ化してからもしばらく面倒を見るのだとか?

 

背中のハート模様はそういう母性の表れ……のように

見えるかもしれませんが、それはあくまで人間の価値観に

由来するものなので、考えすぎでしょうかね(汗)

 

 

 

 

 

昼食~♪

以前も立ち寄ったイタリアンレストランです。

小さなお店ですがお気に入り。

 

 

 

 

 

再度、舞岡公園へ。

田んぼにカワセミが出てきました。

実はこの写真、ポールの上だけでなく

もう1羽カワセミが写っているのですが

わかりますでしょうか?

 

写真の下部をよ~~~くチェックしてください。

 

 

 

 

 

ポールの上のカワセミ

まだ若い個体のようですね。

 

 

 

 

 

アブラムシを食すヒメカメノコテントウ

テントウムシの食事シーンというのは

アブラムシの発生した場所であれば

結構目にする機会は多い……のですが

それはナナホシテントウなどの大型種の話であって

こういう小さなテントウムシでは初めて見ました。

 

上の方に食われた後のアブラムシの残骸が

中途半端に原型を残して残っているのが……。ガーン

 

 

 

 

 

存在感抜群のクロメンガタスズメ

背中の模様が髑髏に見えるとかで

不吉の象徴と言われることもあるとか?

 

……まあ一応、今のところこれを撮った後も

特に不幸には見舞われていません(汗)

 

 

 

 

 

以前にも撮影したことのある

和名のまだ存在しない外来種のハゴロモ

この日は異様に多く目にしました。

着実に分布が広がっているようです。

 

恐らく上のヨツモンカメノコハムシよりも

事態は深刻かと思われます。

公園や自治体等が今後どう対処する予定なのか

様子を見ていきたいところです。

 

 

 

 

 

地面近くに降りてきたウラゴマダラシジミ

この日見かけた唯一のゼフィルスです。

 

 

 

 

 

サービス精神旺盛なのか

ご開帳シーンも披露してくれました。

結構大型のシジミチョウですので

翅を開くとなかなか目を惹きます。

 

 

 

 

 

テントウムシのような小さなハムシ。

これも新顔で、ムツキボシツツハムシといいます。

 

遭遇率・・・1 (昆虫エクスプローラーでは★1つ)

インパクト・・・1 (見ての通り指先サイズ以下)

美しさ・・・4 (なかなかお洒落な配色)

俊敏性・・・3 (他のハムシたちに準じる)

知名度・・・1 (手持ちの図鑑には非掲載)

 

色々検索をかけてみましたところ

遭遇率はかなり低い模様。小さいながらも、

こうしてちゃんと撮れたのはかなり幸運なのかも?

 

 

 

 

 

公園内のとある看板より。

来園者の方が撮られた写真らしいですが

ヤマカガシに追われるヒキガエルの姿が

あまりにもシュールでとても印象深い……。

(カエルの顔が仏頂面ですが相当必死なのは確か)

 

 

 

 

 

失われる命(ヒキガエルのこと)あれば

生まれる命もまたある……といいますか

ツバメシジミの産卵シーンを見かけました。

 

 

 

 

 

公園内の一角では、畑作りも行われていました。

厳密に言うとここは舞岡公園ではなく

小菅ケ谷北公園「散策の森ゾーン」になります。

ここ数年、こちらに来る機会は少なかったのですが

いつのまにか綺麗に整備されていたみたいです。

(ちょうど公園スタッフの方がお手入れしていました)

 

ここのゾーンではオカトラノオなども開花しており

植物の数・種類共に豊富で、昆虫も多く見られました。

 

 

 

 

 

後ろ脚を上げる謎のアオドウガネ

……何がしたいんだろうか?

 

 

 

 

 

草むらの中に、ニホンカナヘビ

こういうシーンはカナヘビだけであって

ニホントカゲがこのように草に掴まっている姿は

今のところまだ見たことがありません。

 

 

 

 

 

最後に、こちらも新顔の昆虫です。

公園から本郷台駅までの間で遭遇した

深い青紫色をしたハムシの仲間。

調べたところ、ヨモギハムシという

名前そのままにヨモギを食草とする甲虫と分かりました。

 

遭遇率・・・3? (昆虫エクスプローラーでは★3つでしたが……)

インパクト・・・1 (ハッカハムシよりやや小さい)

美しさ・・・3 (光沢のある青黒色)

俊敏性・・・2 (あまり飛ばないらしい)

知名度・・・2 (普通種なので図鑑には載っている)

 

食草はヨモギ。そしてヨモギという植物は

公園はもちろん道端や車道沿いの植え込みなんかでも

ごく普通に見られるポピュラーな植物です。

しかし、ザッとではありますが

私もヨモギを見るたびに「何かいないか」と

チェックはしてきましたが、このハムシに会ったのは

今回が初だったりします。本当に普通種なのか?と

ちょっと疑いたくなるレベルです。

 

 

 

 

 

こんな感じで縁石の隙間から生えている

何てことのないヨモギで見かけたのですが……

これまで何で全く縁がなかったんだろうか?

もしかして私が気付かなかっただけで

株の中の方にいつも隠れていたんだろうか?

 

まあ、ヨモギを逐一細部までチェックしていたら

それだけで生きものめぐりが終わってしまうので

あまり根詰めて探さなくてもいいかな……?

 

 

 

 

 

最後に、帰り道のいたち川でみかけた

川を泳ぐスッポンです。

後ろ脚の爪が印象深い。とても印象深い。

 

 

 

 

 

【6/15 舞岡公園&いたち川で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、ガビチョウ、カルガモ、カワセミ、カワラヒワ、キジバト、シジュウカラ、ツバメ、トビ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、メジロ

昆虫類・・・アオドウガネ、アシナガバエ、アメンボ、アリグモ、ウチワヤンマ、ウラゴマダラシジミ、エサキモンキツノカメムシ、エビイロカメムシ、オオシオカラトンボ、カノコガ、キマダラカメムシ、クマバチ、クルマバッタモドキ、クロウリハムシ、クロメンガタスズメ、コオニヤンマ、コシアキトンボ、コフキゾウムシ、ゴマダラカミキリ、ササグモ、シオカラトンボ、シマアメンボ、ショウジョウトンボ、ショウリョウバッタ、セイヨウミツバチ、ツバメシジミ、トラフシジミ、ナミテントウ、ニジュウヤホシテントウ、ハグロトンボ、バラルリツツハムシ、ヒカゲチョウ、ヒメカメノコテントウ、ベニシジミ、ホソハリカメムシ、ホソヒラタアブ、ムツキボシツツハムシ、モンキチョウ、モンシロチョウ、ヤマイモハムシ、ヤマサナエ、ヤマトシジミ、ヤマトシリアゲ、ヨツモンカメノコハムシ、ヨモギハムシ、ラミーカミキリ、ルリジガバチ、ルリシジミ

その他・・・アメリカザリガニ、ウシガエル、スッポン、タニシ、ニホンカナヘビ、ニホントカゲ

 

 

 

 

【生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」開催中!】

2024年のプログラムはこちらをご参照ください。

(毎月、第3日曜日に開催しております)

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年7月21日(日)に開催いたします。

 行先は「舎人公園」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。