何でこっちは常連なのに谷津干潟に来なくなったのか?(多摩川河口域・六郷橋緑地) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

 

東京港野鳥公園から京浜急行で移動し、六郷橋緑地へ。

昨年と同じく、河川敷を歩いて下流へ向かいます。

一本道で迷うことがないのが大きなメリット。

午前中と違って天候も大分回復してきましたため

草むらを掻き分けたりすると結構な数の昆虫が見られます。

 

 

 

 

 

 

成熟したヒメギス(左)と、

ヤブガラシで吸蜜するフタモンアシナガバチ(右)。

ハチの方は昨年もこの近くで多数確認しており

どうやら都会生活を好むタイプのようです。

当然毒針を持っていますので、厄介な存在かも?

もちろん多くのハチと同様、手出ししなければ安全なのですが。

 

 

 

 

 

多摩川の河口域には干潟またはそれに近い環境があり

東京湾の満干潮によって風景が大きく異なります。

写真はかなり潮が引いた状態ですが

後程ご紹介する夕方頃の写真では

かなり「足場」が狭まっています。要チェック。

 

 

 

 

 

何か魚を捕まえたコサギ

 

ところで最近コサギが減ったという声を

方々で聞くのですが、実際のところはどうなのでしょうか?

サギ全体の数が減った印象はありませんが

確かにコサギよりダイサギの方が見る機会が増えたかもしれません。

 

 

 

 

 

で、昨年と同じ場所でセイタカシギも見かけました。

見かけた……といってもかなりの遠距離なので

もし今後講座でご案内するようなことがありましたら

ズームできるカメラか双眼鏡は必携としなくては……。

 

あ、左の方にいる2羽はアオアシシギです。

 

 

 

 

 

セイタカシギといえば、自分の中では

谷津干潟のメイン種という認識が未だに強いのですが

ここ数年、あちらでは遭遇しておりません。

ただ、谷津干潟のWebサイトなどを拝見しておりますと

確かにセイタカシギは来ているらしいので

単に私の間が悪いだけなのかもしれません(爆)。

 

 

 

 

 

奥義、鶴の舞

周りが誰も見てないし(特に左端のアオアシシギが冷たい)

 

 

 

 

 

フラミンゴのような姿勢。

(ちなみにフラミンゴとはまるで異なる種です)

 

谷津干潟ではなかなか遭遇しにくくなった一方

全体的に見て日本へのセイタカシギの飛来数は

回復しつつあるという話を聞いたことがあります。

このままどんどん増えていってほしいところ。

 

 

 

 

 

バックには工場。手前にはセイタカシギ。

 

前にも書きましたが、自分は手つかずの自然よりも

こういうザ・都会という風景をバックに

生きものを撮るのが好きだったりします。

この感覚、わかる人はいらっしゃるでしょうか?

 

 

 

 

 

逢引き(死語)中のナミアゲハ

新婚旅行かもしれませんが、どっちでもええわ(呪)

 

 

 

 

 

河口近くにて。アオサギ羽田空港です。

あちこちの停泊している船で

アオサギやカワウの姿を見かけました。

 

 

 

 

 

六郷土手からその気になれば、羽田空港まで歩けてしまいます。

ここから直接飛行機に乗れるのかどうかは

ちょっと私にもわかりませんが……。

 

 

 

 

 

そんな空港のすぐ近くに、いきなりチョウゲンボウが。

(写真はホバリング中。逆光につきPhotoshopで限界まで加工済)

 

まあ河口近くにはヨシ原もありますし

チョウゲンボウはオオタカ、ハヤブサと並んで

都会進出に成功しつつある猛禽類なので

「珍客」と言えるほどではなかったりします。

 

 

 

 

 

チョウゲンボウの餌 水たまりで行水中のスズメ軍団。

結構な数でしたので、記念に1枚。

本ブログではハシブトガラス、ドバトと共に

撮影してもカウントしない鳥としておりますので

こうしてじっくり撮ること自体が珍しかったりします。

 

 

 

 

 

おっと、キョウジョシギも現れました。

この時は2羽で行動していましたが

羽の色からしてまだ若い個体でしょうか?

 

セイタカシギだけ撮れればOKくらいの感覚だったので

他のシギに会えるのはちょっと嬉しい計算外でした。

 

 

 

 

 

最後に、日が傾いて満潮になった多摩川河口域です。

見ての通り大分水が満ち、サギたちも足場探しに苦労している様子。

いくら脚の長いダイサギやアオサギでも、

一級河川がここまで増水していては水中に立つのは難しいのです。

 

より背丈の低いセイタカシギやアオアシシギは

果たしてどこにいるのやら? もっと上流へ移動したのか、

はたまたヨシ原の中に隠れているのか……。

 

 

 

 

【9/5 多摩川河口域・六郷橋緑地で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオアシシギ、アオサギ、ウミネコ、オナガ、カルガモ、カワウ、キョウジョシギ、コサギ、セイタカシギ、ダイサギ、チョウゲンボウ、ツバメ、トビ、ムクドリ

昆虫類・・・アブラゼミ、イチモンジセセリ、ウスバキトンボ、シオカラトンボ、ショウリョウバッタ、トノサマバッタ、ナミアゲハ、ヒメギス、フタモンアシナガバチ、ホシササキリ、ホソヘリカメムシ、ヤマトシジミ

その他・・・ニホンカナヘビ、ミミズ

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2021年10月17日(日)に開催いたします。

 行先は「長浜公園~八景島~海の公園」でございます。

 (シーサイドラインに乗って移動します)

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。