2020年最後のカマキリと(白子川~石神井公園~光が丘公園)※後編 | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

後編は食後の石神井公園から。

石神井公園には前編で掲載しました三宝寺池と

こちらの石神井池、2つの池があるわけですが

比較すると、この日は石神井池の方がカモの数・種類が多めでした。

ただ、三宝寺池には貴重な水生植物群落が保存され

人の立ち入れないバードサンクチュアリがあるなど

こと自然度という面においては石神井池より勝っています。

 

一般的には自然度が高ければ高いほど

野鳥にとっては居心地がよいとされがちですが

最近、案外そうでもないのかもしれないと思いつつあるところです。

 

 

 

 

 

石神井池のキンクロハジロ

ほか、スズガモやオナガガモもいました。

 

潜水してエサをとるキンクロハジロやスズガモは

後ろ脚の位置がカルガモなどの潜らないカモと比べて

やや後ろにあります。これは潜水に適しているのですが

反面地上を歩くのは苦手で、写真のように陸地にいるシーンすら

あまり見る機会がなかったりします。

実際ほとんど水に浮いていますので、チェックしてみてください。

 

 

 

 

 

成虫越冬するチョウの一種 ムラサキツバメ

後翅に尾状突起があることで、ムラサキシジミと見分けられます。

南方系のチョウなのであまり有難くはないのですが……。

 

お昼の13時を回ったあたりで石神井公園を後にし、

以前にオオタカとサシバを撮影した光が丘公園に向かいました。↓

 

 

 

 

 

 

光が丘公園です。

屋外だからか、こういうご時世でもフリマを開催していました。

(中まではよく見ていませんが、人はそれなりにいたようです)

また、テニスコート前のボーダーガーデンでは

一部の一年草が植え替えられ、ダリア系の花が開花。

確かな季節の変化を感じました。

 

 

 

 

 

バードサンクチュアリを覗くと、

かなり遠方にカワセミ♀の姿が。

この公園では決して珍しい存在ではなく

バードウォッチャー各位もあまり注目しません。

皆さんの「本命」はあくまで猛禽なのでしょう。

 

 

 

 

 

ツグミも出てきましたけれど……

所詮ツグミはツグミだからなぁ(棒)

 

前回の夏の訪問時に色々成果があり過ぎたのもありますが

この日は結局猛禽が見られず、少々期待外れの結果になってしまいました。

ただ、公園スタッフの方の話では、この日確かにオオタカとノスリが

朝の内はサンクチュアリ内に出現していたらしく、

単に私がタイミングを逸しただけと思われます。

 

白子川よりこっちを先に回っておけばよかったみたいですが

まあ、こういう失敗はよくあることです(汗)

 

 

 

 

 

ちなみに観察小屋の中にはこんなものが。

定期的にサンクチュアリ内の外来種を駆除しているらしく

駆除した生きものの供養をしているのです。

 

言うまでもなく、ただ環境に適応して生き残ろうとしているだけで

アメリカザリガニやウシガエルなどの外来種そのものに罪はありません。

それでもなお駆除せざるを得ない、そこに心の痛みが伴うのであれば

それこそが人に課せられた「罰」なのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

光が丘公園内にはカントウタンポポの自生地があります。

埼玉や神奈川には所々に自生しているカントウタンポポですが

都内だと大きな自生地はここくらいしか残っていない……とのこと。

(多分、前回の光が丘公園の記事でも書いています)

 

柵で囲われて立ち入りが制限されていますが

これは根元を踏みつけられると植物の根が成長しなくなるから。

野生の植物に限らず園芸種でも同じことが言えるため

家庭のお庭によっては人がうっかり足を踏み入れないように

段差を設けたり目印をつけたりといった工夫をしていることもあります。

 

ここについては3~4月頃にまた訪問する予定です。

果たして、どのくらいカントウタンポポが咲くのか?

 

 

 

 

 

春の風景に期待を寄せる、その前に

秋の名残に別れを告げる……と。

 

恐らく今年最後になるであろうハラビロカマキリです。

産卵を控え、そろそろ寿命も近づいてきているのか

ほとんど動こうとしませんでした(生きていることは確認)。

 

 

 

 

 

噂の外来種 ムネアカハラビロカマキリの可能性もあったため

見かけた個体全てをチェックしましたが、

今回も全て在来のハラビロカマキリであることを確認しました。

 

ムネアカryにはこの先一生会えなくていいです(直球)。

上の方でも書きました通り、外来種に罪はなく、

人の活動が分布拡大のの原因であることは当然知っていますが

それはそれ。これはこれ。

 

 

 

 

 

こんな草地もありますが、看板にカンタンとあるにも拘らず

描かれているのはカマキリという(汗)。

 

まあ、子供達にとってはカマキリの方が馴染みが深いし

カンタンの形なんて大人でも知らない方が多いでしょうから

虫の沢山いる原っぱであることを伝えるには

こういうビジュアルになるのも間違いではないのかもしれません。

 

 

 

 

 

最後に、そろそろ見納めと思われる紅葉写真を1枚。

真下から見上げるアングルが結構お気に入りだったりします。

 

 

今年もあと10日足らずということで

そろそろ毎年恒例の新顔ランキングを作ろうかと検討中。

でも、やるとしたら年末休みに入ってからかも……。

 

 

 

 

【12/6 白子川~石神井公園~光が丘公園で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、アオジ、エナガ、オオバン、オカヨシガモ、オナガガモ、カルガモ、カワウ、カワセミ、キジバト、キセキレイ、キンクロハジロ、ゴイサギ、コゲラ、コサギ、シジュウカラ、ジョウビタキ、スズガモ、ツグミ、ハクセキレイ、ハシビロガモ、ハシボソガラス、バン、ヒドリガモ、ヒヨドリ、ムクドリ、マガモ、メジロ、ヤマガラ、ヨシガモ、ワカケホンセイインコ

昆虫類・・・アオクサカメムシ、キマダラカメムシ、ハラビロカマキリ、ホソメヒラタアブ、ムラサキツバメ

 

 

【12/6 白子川~石神井公園~光が丘公園で捕獲したポケモン】

エアームド・・・1

クイタラン・・・1

ケッキング・・・1

ケロマツ・・・4

ゴマゾウ・・・13

シキジカ・・・3

シシコ・・・22

シュプトル・・・1

タマザラシ・・・3

チョンチー・・・8

テッポウオ・・・6

ナマケロ・・・1

ハヤシガメ・・・2

ハリマロン・・・5

ピカチュウ・・・1

ピッピ・・・13

フォッコ・・・2

フシギダネ・・・3

ホルビー・・・5

マクノシタ・・・1

ミズゴロウ・・・1

ムクバード・・・1

メリープ・・・7

モグリュー・・・4

モココ・・・3

モンメン・・・1

ヤブクロン・・・1

ヤヤコマ・・・4

ラルトス・・・1

 

★現在、生きもの探索ツアー開催に向けて準備中! ご期待ください。m(_ _)m