芸人の名前をちゃんと覚えていない(見沼自然公園) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

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雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

久しぶりに来た見沼自然公園です。

もう冬鳥シーズンになっており、カモがたくさん。

ほとんどはオナガガモヒドリガモ

あとはコガモが少々といったところです。

 

昨冬はトモエガモを撮りましたが、今年はいない模様。

もしかしたらどこかに隠れていたか、

あるいはこれから来るのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

見沼自然公園は決してそこまで広いわけではないのですが

開けた芝生広場があるため、ピクニック等で人気です。

ただ、池の水面と芝生広場の高低差が非常に小さいため

大雨が降った後などには水たまりができやすい傾向にあります。

(実際、前回初夏に来た際に足を突っ込ませました)

今の時期はほとんど問題ないと思いますが

雨天時またはその翌日は気を付けた方がいいかもしれません。

 

 

 

 

 

カモの話に戻します。ここの公園はカモとの距離が非常に近く

柵も設けられていないので、カモの方から陸に上がってくることもしばしば。

それゆえについ可愛らしさから餌をあげてしまう人がいるのですが……

 

 

 

 

 

時季がまだ早かったためか、

完全に羽が生え変わっていない個体もちらほら。

(いわゆるエクリプスというもの)

でも、あれからもう2週間くらい経っていますし

今はもう完全に換羽しているかもしれません。

 

 

 

 

 

一方、オカヨシガモは岸辺に近づかず

群れとは別行動をとっていました。

皇居のお堀でよく観察されるものと比べると

ここのオカヨシガモは警戒心が強い傾向にありますね。

 

 

 

 

 

陸に上がって食事しているヒドリガモ

落ち葉の下にある種などを食べているようです。

 

水元公園でもよく見かける光景ですが

なぜかこれをするのはヒドリガモばかり。

オナガガモが陸地で食事しているのを見たことがありません。

 

 

 

 

 

一瞬、上空をノスリが横切ったので証拠写真を撮影。

猛禽類ではありますが、カモのような大きい鳥を狙うことはあまりなく

ネズミやカエルなどを獲物とすることが多いので

特にカモが騒ぎ出すこともありませんでした。

 

この界隈でカモにとって恐ろしい天敵となるのは

恐らくオオタカのみかと思われます。

姿こそ見せなかったものの、周りには樹林帯が多く

どこに生息していても不思議はありません。

 

だとすると皇居などのお濠で冬越しした方が安全……かと思いきや

最近オオタカが都心部まで進出しつつあるらしいので

100%の安全圏なんてどこにもないと言っていいでしょう。

首都圏であろうと「自然」とは常にそういうものなのかもしれません。

 

 

 

 

 

カワセミの♀に遭遇。

かなり距離があり枝の中に隠れていましたが

嘴の下が赤いことはしっかり確認できます。

 

 

 

 

 

何気に初めてマトモに撮影してしまった、モズのはやにえ

普通に芝生広場の中に植えこみに突き刺さっていたので

何も知らない子供が見たら結構ビビるんじゃないかと(汗)。

 

ちなみにモズがこれをやる理由については

一般的には「冬の保存食にするため」という説が有力です。

枝に突き刺しているシーンがあまりに衝撃的なので

常に串刺しかと思いきや、Y字型の枝に挟んで固定することもあるとか。

 

最近、この手の公園でモズを見ないことはまずありませんが

依然として東京都の区部では絶滅危惧Ⅱ類とされています。

(一応、ここは埼玉県さいたま市です)

 

 

 

 

 

 

公園の外観は、つる性植物が繁茂しています。

(あまりに繁茂していたので恐らく外来種じゃないかと思いましたが、種名はまだ不明です)

茎を見ると細かな棘のようなものが生えており

どうやらこれを岩や人工物、他の植物などに引っ掛けて

少しでも光を浴びられるよう上へ上へと伸びているようです。

 

なお、公園でよく見る「つるバラ」のトゲも

これと同じような機能を果たしていると言われています。

(もしくは、外敵に食べられないようにするためとも)

植物なりの戦略がそこにあることは間違いないように感じます。

 

 

 

 

 

ちなみに歩道からちょっと藪に足を突っ込んだだけで

これが大量に付着するのも、植物の戦略といえます。orz

 

外来種の種なので変に拡散させないよう

その場で全部払い落とした方がいいでしょう。多分……。

 

この手の鉤爪で引っかかるタイプも厄介ですが

一番面倒くさいのが粘液でくっついてくるタイプのヤツ。

あれは本当に取るのが大変です。

 

 

 

 

 

 

そろそろお別れかなと思いつつ、11月中旬であれば

暖かい日中はまだ昆虫が結構観察できるもの。

ウラギンシジミも♀(左)と♂(右)双方に出合えました。

本種は越冬するため、もしかしたら12月以降も

暖かくなった時に動いている姿を観察できるかも?

 

 

 

 

 

別の♀をクローズアップ。

メスの表翅の模様はごらんの通り銀色なのですが

模様のサイズには結構個体差があります。

上のものと比較してみましょう。

 

 

 

 

 

ナツメの実……だと思われます。

1200年以上前に大陸から渡ってきたそうで

実を乾燥させて保存食にしたりすることもあるとか。

ただ、生食にする習慣がないためなのか

スーパーマーケットなんかでは見かけません。

(アケビなんかはごく稀に陳列されることがあります)

 

↑すみません。多分これナツメじゃないっす(大汗)

翌日行った神代植物公園で撮ったものと混同していました。

結局これが何なのか?自分でもよくわかっておりません。

 

 

 

 

 

ヒューヒュー熱いねえ(棒)

 

思い切り接写してやりましたが

人様(?)の性交渉を無断で撮影しているあたり

ぶっちゃけ刺されても文句は言えまい

 

 

 

 

 

なかなか綺麗な形で撮影できたオオカマキリです。

通りかかりのマダム3人組もスマホで撮影されていました。

 

今年は11月に横浜方面の里山に行く機会があまりなく

例年に比べるとこれでもカマキリと会う機会が少なかったりします。

今週でとりあえず2020年の仕事はヤマを越えそうなので

週末になりましたら、埼玉県内でどこか

里山系スポットをあたってみようかと考えているところです。

 

 

 

 

 

アオイトトンボ。ちょっと光が強すぎたようで

ハレーションを起こしてしまっています。

この手のメタリックカラーの生きもの(カワセミも含む)は

撮影時の光加減や角度にとりわけ気をつかうのです。

 

 

 

 

 

T(ティー)! TT!

T・T・TT~!

 

……ダメだ、フレーズは覚えてるのに芸人の名前が出てこねえ。

(ググレカスとか言うのはやめてね(汗))

 

見事なT字が印象深い小さな蛾を撮影。

ヒルガオトリバといい、決して珍しいわけではないようですが

今回が初撮影だったりします。

名前の通りヒルガオ科の植物を食べるそうです。

 

遭遇率・・・3 (ヒルガオ科の植物は多いので探せば見つかるはず)

インパクト・・・2 (小さいが印象に残りやすい形状)

美しさ・・・2 (色は至って地味)

俊敏性・・・3 (他の蛾に準ずる(オオスカシバなどは別))

知名度・・・1 (ポケットサイズの図鑑にはあまり掲載されていない)

 

 

 

 

 

 

橋に設置されたハトのモニュメント。

モデルはシラコバトのようです。

まだ撮影したこともなく、かなり個体数が少ないとの噂。

いつかは撮る機会が訪れるのでしょうか?

 

ちなみにこのモニュメントはポケストップに指定されています。

そういえばプレイヤーがポケストップの指定をできるようになって

大分経つのですが、私はまだどこも申請を出していません。

自分の周りの思い当たる史跡なんかは

軒並み既にストップになっていますし……。

 

 

 

 

 

最後に。前回初夏に訪問した際に撮影&新顔登録した

タケウチトゲアワフキの巣(?)です。

中に幼虫が隠れている可能性もあるので

変にいじったりせず、軽く撮ってその場を去りました。

 

サイズこそ小さいものの

奇抜なフォルムで印象に残っているあの昆虫。

来年また撮りにくる時を楽しみにしております。

 

 

 

【11/14 見沼自然公園で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、オオバン、オカヨシガモ、オナガガモ、カイツブリ、カルガモ、カワセミ、カワラヒワ、コガモ、シジュウカラ、ノスリ、ヒドリガモ、メジロ、モズ

昆虫類・・・アオイトトンボ、アキアカネ、ウラギンシジミ、ウラナミシジミ、エンマコオロギ、オオカマキリ、オンブバッタ、キタキチョウ、キタテハ、キボシカミキリ、コバネイナゴ、セイヨウミツバチ、セグロアシナガバチ、ツチイナゴ、トゲヒシバッタ、ナナホシテントウ、ヒルガオトリバ、ベニシジミ、モンキチョウ、ヤマトシジミ、ヨコヅナサシガメ、ワカバグモ

 

★現在、生きもの探索ツアー開催に向けて準備中! ご期待ください。m(_ _)m