ご近所散策の締めくくり(浮間公園&EZ花壇) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

緊急事態宣言が明けて以降、徐々に戸田市や県内を離れて

遠方にも足を運ぶようになりました。

ただ、人の密集する環境は極力避けたい気持ちもあり

「まちみどりっぷ」にあるような都心の緑地はまだ避けています。

(ぶっちゃけ夜の町に出なければほとんど問題ない気もするのですが)

 

ただ、出勤前にぶらりと立ち寄ったり

買い物ついでに足を運んだりするには、やはり浮間公園は便利です。

ササゴイはもちろんですが、梅雨明け後には夜に足を運び

ここで毎年セミの羽化を撮影しております。

引き続き長い付き合いになるでしょう。

 

写真は、ササゴイのいる風景です。

バードサンクチュアリ前で撮影しました。右の木に乗っているのがわかりますか?

 

 

 

 

 

寝てる?

夜行性とまではいかないまでも夕方に活動する傾向にあるため

昼間はこうして寝ていることもある……らしいです。

ただ、これまでのササゴイの写真はいずれも朝~昼に撮ったもの。

夜勤する人がいるのと同じで 個体差が激しいのかもしれません。

 

毎年営巣するササゴイですが、夏鳥なので見られる期間は秋まで。

気になる方は見に行ってみるのもいいかもしれません。

 

 

 

 

 

一方で、冬鳥であるはずのホシハジロ♀

なぜかこの時まだ池に残っていました。

 

怪我でもして飛べないのか?と思いましたが

この1週間後に訪問した際にはいなくなっていましたので

ようやく北国に旅立ったのでしょう……きっと。

(死体になって公園スタッフさんに片づけられたとかでないことを祈ります)

 

 

 

 

 

 

そういえば以前にご紹介しましたブルーギルの回収ポスト

この日は幸運にも、開けて中身を回収するシーンに遭遇しました。

箱の中には確かにブルーギルがたくさん。大きさに随分差がありますが

デカいのも小さいのも全部ブルーギルです。(ブラックバスはいないのかも?)

 

なお、この時一緒に見学していた子供はかなり生きものに精通していたらしく

ブルーギルやブラックバスについても、その名前や外来種の件をよく知っていました。

彼に限らず、公園に遊びに来ている子供たちの中には

たまに大人顔負けの生きもの知識を有している子もいるので結構侮れません。

「最近の子供は生きものを知らない」という定説は通用しないので要注意。

 

 

 

 

 

一番デカいブルーギルの口を広げてみたところです。

まだ息があったのですが、もちろんそのままボッシュート。

彼らに罪はなくとも、駆除せざるを得ないのが現実です。

 

 

 

 

 

カキツバタがちょうど開花していました。

まだ今の時期も見られるかもしれません。

 

 

 

 

 

園内で見かけたジョウカイボンらしき昆虫。

色が異なるので別の種なのかと思い、検索をかけてみましたところ

セボシジョウカイという新顔であることがわかりました。

(無印のジョウカイボンは頭部と胸部が黒褐色になる)

 

遭遇率・・・3 (なんか前にも会った気がする。ジョウカイボンと誤認したかも?)

インパクト・・・2 (サイズはジョウカイボンとほぼ同じ)

美しさ・・・3

俊敏性・・・3

 

名前の「セボシ」というのは「背星」らしく

胸部背面に黒い斑点があるそうです。上の写真でも薄っすらとではありますが

斑点らしきものが見えますね。

 

 

 

 

 

 

浮間公園を後にして戸田市に戻る途中。土手の植物はもう刈り取られていました。

一方、河川敷は緑がかなり濃くなっており、

オオヨシキリ(右写真)の喧しい声がよく響いておりました。

 

 

 

 

 

街中の植え込みなどで最近やたら目立つようになったコイツら。

生育旺盛なドクダミは、時にツツジの植え込みの隙間から生えてきて

ツツジを完全に覆い隠してしまうことがあるくらい。びっくり

 

その繁殖力と旺盛さ、薬草としての有用性、どぎつい臭いなど、

むしろ本種こそクサノオウ(草の王)と呼ぶにふさわしい……かも?

ほら、果物の王様も臭いがキツいし。

 

 

 

 

 

最後に、戸田駅前のEZ花壇をご紹介。

5月下旬でちょうどつるバラが最盛期だったので

一通り写真を撮っておきました。

 

上のアーチのバラはピエール・ド・ロンサール

殿堂入りしている世界的にも有名なバラで、

ローズガーデンでは定番です。本当によく見かけます。

 

 

 

 

 

右の黄色いバラはグラハムトーマス

これもまた人気の高い殿堂入りのバラですね。

代表的なのは、港の見える丘公園のバラのアーチ。

大々的にグラハムトーマスで彩っています。

 

 

 

 

 

右のピンクのバラは安曇野(あずみの)

名前でもわかる通り、このバラは日本で作出されたものです。

小輪咲きですが花数が多いため、かなりボリュームが出るのが特徴。

殿堂入りしているわけではないので数は多くありませんが

個人宅のお庭なんかで植えている人をよく見かけますし

実際、撮影して雑誌で紹介したこともありますね。

 

 

 

 

 

安曇野を接写。王道のバラとは花の形が異なります。

このバラは1輪の花をクローズアップするのではなく

全体の株の形を楽しむのがいいかもしれません。

 

 

 

 

 

最後に。中央にあるサクラの巨木。EZ花壇のシンボルツリーです。

 

このEZ花壇、単なる市民花壇と侮るなかれ。

市民花壇でここまでつるバラを見事に咲かせられるようなところは少なく

(それ以前に育てるのが難しい印象が強く、トゲがあるため、あまり市民花壇ではバラは使われない)

恐らく相当の技量のある方が指導されているものと思われます。

まさに戸田市の財産と呼べるのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

後谷公園のカルガモさん親子。後ろ向きなのが残念(汗)。

 

 

 

 

 

帰り際に見かけた野良猫です。