ウミウシを求めて(荒崎海岸) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

 

先日、アオバトでおなじみの照ヶ崎海岸でサラサウミウシを撮影しましたが、

ブログでも書きましたとおり、アメフラシ以外でのウミウシはあれが初めてでした。

もっとも有名なアオウミウシを始め、ウミウシの仲間は美しいものが多いとのこと。

これはぜひ他の新顔にも会いたいと思い、

ここ2週間ほど磯を重点的に回るようにしています。

 

今回紹介するのは、2回目の訪問となる荒崎海岸(荒崎公園)

小網代の森よりもやや北に位置しています。

前回は真冬だったのでほとんど収穫もありませんでしたが

夏場の今なら磯の生きものも多数観察できるはずです。

(ただ、危険生物も現れるらしいので要注意(右写真参照))

 

 

 

 

 

早速、海岸線を歩いてみましょう。

岩の形が独特かつ規則性を持っていますね。

長年かけて波で侵食され、こうなったのでしょう。

 

隙間の所々にタイドプールがありますが、

当たり前の話ですが海に近いものほど生きものの数も多くなります。

(海藻やサンゴ(?)なども海に近いほど多くなります)

 

 

 

 

 

イソガニ君などのポピュラーなカニは、簡単に見つかります。

海岸線に転がっている岩などをどけてみても、数匹出てきます。

江の島よりも生息密度は高いようです。

 

 

 

 

 

おなじみのホンヤドカリですが、何となく江の島あたりと比べて

身体の大きい個体が多いような気がします。

(大きな貝殻が多い分、それに合わせて体も巨大化している?)

 

 

 

 

 

大型のショウジンガニも。

脚もちゃんと全部揃っていますし、かなり美しいフォルムです。

ちょっと深いところにいたので持つことはできませんでした。

 

 

 

 

 

 

おっと、いました。先日も撮影したマダラウミウシですね。

ウミウシの中ではサイズがかなり大きい種のようです。

 

見かけたのは1体だけでしたが、先日の個体より色はきれいかも?

 

 

 

 

 

こんな花があちこちの岩の隙間で咲いていました。

ハマボッスという、サクラソウ科オカトラノオ属の植物です。

(サクラソウの面影はどこにもないですが)

名前のとおり海岸線を好むようで、三浦半島に多いのだとか?

私が気づかなかっただけで、城ヶ島あたりにも生えているのかもしれません。

 

 

 

 

 

岸壁に咲くスカシユリ

こんなところに生えていて受粉できるのか?と思いきや

結構チョウ(後述)なども飛来するので難しくはないようです。

 

写真としてはヘボ過ぎて載せられませんが

カラスアゲハが吸蜜しているシーンを撮っています。

 

 

 

 

 

スカシユリのある風景

 

ほぼ同じような環境に、同じユリ科のハマカンゾウが生えるので

少々紛らわしいと思うかもしれませんが、花弁に黒い斑点があるのが

スカシユリですので、識別はそう難しくはないでしょう。

所感としては、スカシユリの方が見る機会が多い気がします。

 

 

 

 

 

そういや昨年の冬、ここを通ってソレイユの丘へ行ったんでしたね。

奥のほうに僅かながら観覧車が見えるのがわかりますでしょうか?

 

今回はもう少し磯を散策したいので、ソレイユはまた今度……。

 

 

 

 

 

おっと、これはクサフグですね。今年江の島で新顔登録したフグですが

あの時よりも距離が近く、より鮮明に撮ることができました。

 

 

 

 

 

しかも同じタイドプールで複数個体が確認できました。

大小合わせて5匹くらいいたんじゃないでしょうか?

 

残念ながらウミウシは前述のマダラウミウシしか撮れませんでしたが

江の島で撮れるような磯の生きものは一通り観察できましたし、

尚且つその生息密度がかなり高いことも確認できました。

また、タイドプールの数が多く、尚且つ江の島のものほど深くないため

水中の生きものをより鮮明に撮れるのも嬉しいポイントです。

 

ちなみに三崎口駅から荒崎行きのバスが1時間に3本くらい出ており、

終点から歩いて5分程度で行くことができます。もちろん車でも行けます。

江の島ほどではありませんが、割とアクセスはしやすいかも?

 

 

 

 

 

いよいよ梅雨も明けて夏本番に近づいてきたのか、

あちこちからセミの鳴き声が聞こえてくるようになりました。

 

まず、例年通りニイニイゼミを撮影。

ミンミンゼミなどはもうちょい先になるかもしれません。

 

 

 

 

 

海岸線に、意外にもアオスジアゲハの姿が。

アオバトなんかと同じく海水を飲みにきていたようです。

 

 

 

 

 

 

やや遅くなりましたが、帰りに近くの食事処で昼食を。

「うな健」というお店で、本来は名前のとおりウナギがメインらしいのですが

予算的な都合もあって刺身定食(1,200円)に軟着陸しました。

でも、せっかくですし次行った時はやはりウナギを食べたいです。

(もちろん刺身定食も美味。目の前が長井漁港ですからね)

 

ちなみにこのお店、東京から移転してきて今年オープンしたばかりなのだとか。

昨年冬に行った時に気づかなかったのもそのためです。

 

 

 

【7/14 荒崎海岸で撮影した生きもの】

鳥類・・・ウミウ、ウミネコ、ツバメ、トビ、ハクセキレイ

昆虫類・・・アオスジアゲハ、カラスアゲハ、クビキリギス(幼虫)、ショウリョウバッタ、セイヨウミツバチ、セグロアシナガバチ、ニイニイゼミ、ベニシジミ

その他・・・アゴハゼ、イソガニ、イワガニ、ウメボシイソギンチャク、オオヘビガイ、カエルウオ、クサフグ、クロイソカイメン、ショウジンガニ、ダイダイイソカイメン、ナミギセル、ヒライソガニ、フナムシ、ホンヤドカリ、マダラウミウシ、ミスジマイマイ、ヨロイイソギンチャク

 

 

 

【7/14 荒崎海岸で捕獲したポケモン】

アチャモ・・・2

エレプー・・・2

オムナイト・・・1

カラナクシ・・・1

キバニア・・・1

グレッグル・・・2

コラッタ・・・1

ゼニガメ・・・1

チェリム・・・1

ドガース・・・1

ニョロモ・・・2

パウワウ・・・1

ビードル・・・1

ヒコザル・・・1

フシギダネ・・・1

ポニータ・・・1

マクノシタ・・・1

ムウマ・・・2

 

≪総括≫

実は公園の入口近くにいくつかポケストップが固まっており、

展望台にはジムもいくつかあるので、意外と狩りには向いています。

ただ、磯周辺には何もありませんしポケモンもほぼ出ないので

色んな意味で封印して磯の散策に集中するべきでしょう。