凍える寒波の下で炎の鳥を待つ(水元公園) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

年が明けて以降、基本的に首都圏は天気に恵まれている気がします。

ただ、ピーカン過ぎると私のカメラの場合はよくハレーションを起こすので

程よく雲がかかっていたほうがバードウォッチングには都合がいいことも。

ただ、日が出ると暖かいのもまた事実。

特にこの日のように「待機」せざるを得ない時には、日差しがかなり重要になります。

 

この日はとある希少種情報を参考に、水元公園へ行ってまいりました。

岸辺にオオバンが何羽か上がっていました。芝生で食事中のようです。

 

 

 

 

 

陸上に上がって食事する水鳥といえば、ここではヒドリガモが有名。

この日も草原で何やら食べていました。

近くに人が寄ってくることもありましたが、あまり気にしていなかったようです。

 

 

 

 

 

釣り人たちのすぐ後ろに集団で来ているヒドリガモ。

奥の方では、また“おこぼれ”に期待しているコサギの姿が。

 

 

 

 

 

 

陸に上がってくるのはほとんどヒドリガモオオバンばかりで、

他のカモは岸辺から離れた人の立ち入れない場所に浮かんでいました。

いつぞやの葛西や浮間公園と同様、ホシハジロの大群が浮かんでいました。

 

 

 

 

 

公園の外れに位置する「かわせみの里」周辺。

この池周辺にもカワセミが出ますが、それ以外の水鳥もよく訪れます。

若干鳥との距離が遠く、やや障害物が多いので

ここでバードウォッチングしている人はあまり見かけません。

 

 

 

 

 

水元公園は非常に広い公園で、

いくつかある鳥の出現ポイントを巡るだけでも相当の時間を要します。

その分、これまでに一度も足を運んでいなかった場所もあったため

朝から訪れていて多少時間に余裕のあったこの日は、少し道草食ってみました。

写真奥に写っている建物は「グリーンプラザ」といい、公園のビジターセンターのようなもの。

水元公園では水産試験場やかわせみの里など他の建物でもマップを配布しているので

ここを訪れる必要は必ずしもなかったりしますが、せっかくですので中に入ってみましょう。

 

 

 

 

 

 

中には水元公園の歴史や、防災公園としての役割を説明する展示が(左)。

また、ちょっとした温室(右)も併設されています。椅子も多く設置されていますので

一休みしたり、寒くて風邪引きそうな時などには積極的に利用しましょう。

 

ちなみに、かわせみの里から後述する希少種出現ポイントまで最短距離を移動すると

道中でこの建物の目の前を通ります。これまでは迂回して園内北東のバードサンクチュアリを

必ず経由していたため、存在に気づかなかったわけですね。

 

 

 

 

 

 

中央広場(左)にせせらぎ広場(右)。こういう非常に広々とした場所もあります。

この日は晴天ながらやたら風が強く寒さが身に沁みましたが、

広場には結構な数の人が来ていました。親子連れが大半だったでしょうか?

(さすがに池で遊ぶ猛者はいませんでした)

 

 

 

 

 

人のいないせせらぎ広場は、カラスの行水場になっていました。

毎度毎度思うのですが寒くないんでしょうかね……ブルブル……。

 

 

 

 

 

一応、バードサンクチュアリにも足を運んではみましたが、

この日は大したものは現れず(オオタカなどの猛禽がよく出るらしいのですが)。

ただ、アオサギの数が非常に多いので印象には残ります。

 

さて、園内北部はかわせみの里とサンクチュアリが鳥見ポイントとなっていますが

今日の本命はここではありません。目標地点に移動します。↓

 

 

 

 

 

すわフクジュソウか!?と一瞬期待しましたが、

残念ながら(?)クロッカスの群生でした。

……ぶっちゃけ似ているのは色だけで、形は全然違うんですけどね(汗)。

 

 

 

 

 

 

ヨシ原を覗いてみると、あちこちで小さな陰が動き回り、

鳥の鳴き声と、パキパキと茎を食い破る音が交互に聞こえてきました。

ここを訪れていた小鳥はオオジュリン(左)、シジュウカラアオジメジロ(右)が主。

特にこの日はメジロの数が多かったですね。

やっていることは皆同じで、恐らく茎の中に隠れる小昆虫を食べていたのでしょう。

 

さて、件の希少種出現ポイントはすぐにわかったので(カメラマンが集っているので嫌でもわかる)

私も後ろに並んで待機することにしました。ただ、日当たりがいい代わりに風を遮るものがなく、

ほとんど吹きさらし状態の中で延々となかなか出てこないターゲットを待つ羽目に……。

 

 

 

 

 

上記の通り天気は基本良かったのですが、風が強ければ体感温度も下がるもの。

ましてや依然として寒波が停滞していたこともあり、池の水が一部凍っていました。

(上のセグロセキレイは泥ではなく、凍った池の上を歩いています)

 

普段のように歩き回るスタンスならあまり寒さは感じないのですが、

ピンポイントで狙いを絞ると「待ち」は避けられず、動いて身体を暖めることもできません。

加えて午後になると雲が出始めて、時折貴重な日差しを遮ってしまい、

ますます温度を下げてきたものだから堪ったもんじゃありません(冷汗)。

 

 

 

 

 

下手に動き回れば目的の鳥が引っ込んでしまう可能性もあるので、

寒さ対策といえば、着込んで耐えるくらいしかありません。

とにかく我慢我慢じっと我慢……。写真のタイトルも「がまん」

(定点観察がメインの場合は、過剰に着込むくらいがちょうどいいです。ホント)

 

そうして待つこと2時間強(さすがに途中数回場所を変えましたが)。

アリスイの二の舞かと半ば諦めかけていましたが……。↓

 

 

 

 

 

おお、これは……これは…………。

 

 

 

 

 

距離はあまりなかったのですが、ちょうど雲が出たせいで明るさが足りず、

お世辞にも満点とは言いがたい写り。

とはいえ、クビワキンクロ辺りに比べればずっとマシでしょう。

これこそこの日の目的であった希少種 ヒクイナ(緋水鶏)火水鶏ではない

名前の通り、おなかが赤い(緋色)クイナの仲間です。顔もよく似ていますね

国のレッドデータでは準絶滅危惧種とされています。もちろん新顔!

 

遭遇率 … 1

インパクト … 3

美しさ … 4

俊敏性 … 4

 

ちなみに希少種ではありますが、決して「珍鳥」ではないようで

あの因縁の舞岡公園でも過去に何度か出現記録があるそうです。

そもそも準絶滅危惧というカテゴリは、オオタカと同等でハヤブサより1ランク下という程度。

隠れてばかりであまり出てこないというだけで、それなりには分布しているのかもしれません。

とはいえ、そう滅多に撮れる鳥でないことは間違いないので、

見かけたら確実に写真を撮っておきましょう。

 

ちなみに、具体的なヒクイナの出現するポイントは明記していませんが

上記の通り日中人が集っているので、最早隠す意味もあまりなかったりします。

同じ科であるクイナの好む環境を知っていれば、自ずと見当もつくでしょうしね。

 

 

 

 

 

 

最後にポケGO情報を。左は公園の南側で、右は北側。

売店や施設の多い南側の方がポケストップが多く、ポケモン出現率も高めです。

それでも公園が広い分ストップがあまり集中せず、ボールが枯渇しがちなので

いっそ園内北側では封印したほうがいいかもしれません。

 

 

先日のケリ&タゲリに続き、目的のヒクイナが撮れたので十分合格点。

舞岡でのアリスイ関連で受けたメンタル的なダメージも大分回復した気がします(汗)。

なお、ここまでサンカノゴイクビワキンクロケリヒクイナと、

今年の新顔の鳥達はすべて各種Webサイトやブログ等の情報を基に撮りに行ったものです。

つまり狙い打ち

 

ブログを開始して約5年。首都圏近郊で撮れる鳥リストも大分充実してきたので

新顔を撮るとなると最早行き当たりばったりでは厳しく、事前のリサーチは欠かせません。

 

 

 

 

【今日のカワセミ君】

かわせみの里近くに2羽同時に出現。

距離・角度の関係で嘴の色がわからず、性別が判然としませんでした。

カップルでないことを切に祈ります。

 

 

 

 

【2/12 水元公園で撮影した生きもの】

アオサギ、アオジ、オオジュリン、オオバン、オナガ、カイツブリ、カルガモ、カワウ、カワセミ、カワラヒワ、カンムリカイツブリ、キジバト、キンクロハジロ、コガモ、コゲラ、コサギ、コブハクチョウ、シジュウカラ、シメ、シロハラ、スズガモ、セグロセキレイ、ダイサギ、ツグミ、ハクセキレイ、ハシビロガモ、ハシボソガラス、バン、ヒクイナ、ヒドリガモ、ヒヨドリ、ホシハジロ、マガモ、ムクドリ、メジロ、モズ、ユリカモメ

 

 

【2/12 水元公園で捕獲したポケモン】

アメタマ・・・3

オオスバメ・・・2

キノココ・・・5

キバニア・・・3

キモリ・・・2

ケムッソ・・・6

ゴクリン・・・1

ゴニョニョ・・・2

コノハナ・・・3

サボネア・・・2

ジグザグマ・・・4

スバメ・・・5

タネボー・・・16

タマザラシ・・・4

チルット・・・28

ドジョッチ・・・3

ドンメル・・・2

ナマケロ・・・1

バネプー・・・1

バルビート・・・1

ホエルコ・・・12

ポチエナ・・・4

ポワルン・・・1

ヤジロン・・・1

ヤミラミ・・・1

ヨマワル・・・1

ラブカス・・・1

 

≪総括≫

先日の平塚散策時より新規ポケモンが多数追加され、ラインナップが一新。

タネボーの数が多かったのは巣だったからでしょうか? ほか、収穫はそれなりでした。

それにしても配信当時(2016年夏)のリストとの格差が凄まじいです。

というより上のリスト、初期のポケモンが一匹もいません。

ポッポマラソンとやらも今は昔。そしてコイキングはどこへ?