ザリガニ捕りの名人(茅ヶ崎里山公園) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

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雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

タイトルとはまるでマッチしていませんが、カナヘビが間近で撮れました。

うろこの質感までくっきりと……。さすがにキモいっすかね?(汗)


ちなみに戦っても、カナヘビでは(多分)ザリガニには負けます。武器がないので……。






尻尾の長さがよくわかる写真。

この長さがカナ「ヘビ」と呼ばれる所以です。




茅ヶ崎里山公園は、基本的に雑木林の中には入れません。

ですので、田んぼ周辺と草原、水辺が散策ポイントとなります。

ここまで丈の高い草原ですと、結構色々と面白いものが見られます。





やはり林の縁にはホタルブクロが咲いています。




意外と見る機会の少ない、ご開帳のテングチョウ

ジャノメチョウ辺りと比べると結構美しい色合いをしています。




こちらはアカタテハ。テングチョウもアカタテハもタテハチョウ科ですが、

大きさはこちらの方が大分上です。

アカタテハ≒ルリタテハ>キタテハ>>テングチョウ みたいな感じ。






で、件のキタテハ。恐らく過去最も美しく撮れたご開帳シーン。

標本のように真上から。もちろんちゃんと生きている個体ですよ。

ちょっと翅が破けているのが残念ですが、“自然”に生きる以上これは致し方ないこと。






毎年ここの草原と田んぼ周辺にはトノサマバッタが発生します。

まだ少し小さい個体でしたが、ちゃんと大人の色をしています。




柱にヤブキリの姿が。まだ幼虫ですが、それなりに大きくなってきました。






下から見上げるようにして、正面から撮影。
そろそろ肉食傾向が見られるようになってくると思われますが

写真だけでは口元がどうなっているのかはわからないですね。

肉を食い千切るため、鋭くなっているはずですが……。






ぬかるんだ地面で水を吸うルリシジミ(だよね?)。

雨上がりなんかにはよく見られる光景です。




カミキリムシであることは間違いないのですが……何だろ?これ。

キマダラカミキリの配色ではないし、ちょっと判然としません。

詳しい方いらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。m(_ _)m




 

新しく見るコメツキムシですね。

調べてみると、シモフリコメツキという種であることがわかりました。

やはり背中に霜降り牛よろしく“さし”が入っているのが名前の由来か。


遭遇率 … 2

インパクト … 1

美しさ … 2

俊敏性 … 2


手に持って確かめてみましたが、

一番よく見かけるサビキコリと比較して一回り大きいです。

もちろん、引っくり返せばパチンと音を立てて跳ね起きます。




おっと、田んぼの近くにキジが現れました。

遠距離なので写りはイマイチですが、この周辺では結構いるんですよね。




 

さて、田んぼ近くには側溝があります。ここにアマガエルを始めとしたカエルや

時にはヘビなども現れるのですが、タイトルにも書いたアメリカザリガニ(右)も頻出します。
これくらいの狭くて浅い水場であれば、素手で捕獲するのも容易なことです。


人と対峙した際、水中のザリガニが示す反応は大体2通りです。

「後ろ飛びして逃げ出す」か、「ハサミを振り上げて威嚇する」かのどちらか。

距離が近かったり退路が断たれていたりすると、後者の反応を示すことが多いようです。

とはいえ、挟んで攻撃してくるスピードはそんなに早くはなく、

万が一やられてもそこまでの大事には至りません。

ですので、ザリガニの背後を何かしらの方法で塞ぎ、前方から手を伸ばしてわざと威嚇させ、

意識が前に向いている間に後ろから捕らえるのがGood!

こうすれば、釣り竿とスルメは必要ありません。(あくまで手が届く範囲ならばの話ですが)




こういう浅い池でも十分手が届くので、素手で捕獲可能です。

同じ茅ヶ崎里山公園内にあります。






ご覧の通り、結構な大物が捕獲できました。

バレエみたいなポーズになっているのは単なるタイミングの問題であって

ハサミを振り回して威嚇している時に偶然こんな形になっただけです(汗)。


さて、こんな風に捕獲したはいいものの、正直これをどうしたものかと……。

実家の姪御のために持って帰るにしても、虫かごなんか持っていませんし、

外来種であるコレを再び水路に戻すというのも如何なものかと。


……と、そんな私の前にザリガニと昆虫探しに来ていたらしい親子連れが。

どうやら網と釣り竿で捕獲しようとしていたようでしたが、苦戦していた様子だったので

これ幸いとあげちゃいました(爆)。大物だけに喜んでもらえましたよ。

名人(仮)からのプレゼントです。大事に最後まで育ててほしいですね。(^-^)



34歳の男がザリガニ捕りの名人になっても「……」という気もしますが、触れないように。





【5/28 茅ヶ崎里山公園で撮影した生きもの】

鳥類・・・ウグイス、カルガモ、カワラヒワ、キジ、キジバト、ハクセキレイ、ムクドリ

昆虫類・・・アカタテハ、オオヒラタシデムシ、キタキチョウ、キタテハ、クルマバッタモドキ、コアオハナムグリ、シオヤアブ、シモフリコメツキ、スジグロシロチョウ、ダイミョウセセリ、ツチイナゴ、テングチョウ、トノサマバッタ、ハサミムシ、ハナグモ、ヒメウラナミジャノメ、ベニシジミ、ホソヘリカメムシ、モンシロチョウ、ヤブキリ、ヤマトシジミ、ヨコヅナサシガメ、ラミーカミキリ、ルリシジミ、謎のカミキリムシ

その他・・・アメリカザリガニ、ウシガエル、ニホンカナヘビ