来年どうするユナイテッド6:CBは総とっかえ! | Analysis of football data_サッカーデータ・スコア解析ブログ

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ついでに英語の練習中
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どうも、Schusseです。

今回は最終回。CBをどうするか。

とにかく今年はCBが崩壊した。元々、スタメンレベルでもちょっと足りていない上にケガで数まで足りなくなって完全に終了した。

そもそも何でヴァランなんて取ったのかね?

まぁそんなワケで私の予定としては、ヴァランとリンデロフは放出して、右のスタメンレベルと左の控えを獲得したい。

 

ただ、これも前から書いている通りだが、CBは最も偏差値で評価しにくいpositionである。上位チームほど守備機会が少ない分スタッツが伸びにくい一方、ボール保持率が高いのでボールに触る回数が多い=パス関連の偏差値が伸びてしまう。

 

また、積極的にボール奪取に行く選手は、カバーリング重視の選手よりスコアが高く出やすい、スピードのスタッツが反映されていない、なども問題だ。

まぁそんなワケで、偏差値は話半分程度に聞いていただきたい。

 

まずは左利きと両利きの選手。

 

 

控えとは言えリサマルのケガを考えると、ある程度値段がしても良い選手を取っておきたい。

 

 

横軸に守備重視の偏差値、縦軸にパス重視の偏差値を出してみるとこうなる。上に出る選手ほど、ビルドアップでも貢献が期待できる選手だ。当然ユナイテッドの選手という尺度で考えると、守備だけでは不十分だ。

全体的にナポリの選手が戦術の問題で上に来ているが、それ以外で特に上に出ているのがバディアシレだ。

 

 

リサマルと比較してみよう。

右上が伸びており、パス関連の成績が良いことが分かる。サイドチェンジもリサマルと同等で悪くない。守備面ではまだリサマルに軍配が上がる。

基本的に良いと思うのだが、ケガによる長期離脱が非常に気になる。それだとスタメンに推しづらい。

 

 

クエンカは去年はデータ不足かな。

 

 

サリスはそんなに悪くないが、欲を言えばもう少しビルドアップ関連が伸びてほしい。

 

 

伊藤はパス関連の成績が安定して良い(特にサイドチェンジ!)上に守備も悪くない。

 

 

アーセナルのガブリエルは、スタッツにすると大したことが無い。これがCB評価の難しいところ…。

 

 

パウ・トーレスはキャリーが持ち味だがサイドチェンジなどパスも優秀。守備はもう一声と言う感じか。ただ移籍したばかりだからなぁ。

 

 

ラフマニは守備のスタッツが良いがナポリ要素が多分に含まれるだろう。

 

 

Igorはそんなに悪くない。まぁリサマルと比較すると霞むが。

 

 

若手二人。まだまだ。

 

 

Kilmanはタックル+インターセプトが低すぎる。全体的にも低い。

 

 

バストーニは守備が改善しないことには手を出しづらい。

 

 

パチェコは守備がまだまだ。

 

 

ボンジョルノはまだまだこれからだ。

 

 

ボトマンは去年はちょっとうまく行っていないことが分かる。決定力(npG-npxG)が低いのは、CBならそんなに問題ではないが。

 

ついでなので、取れはしないがシュロッターバック弟。いいねぇ、攻守にスキが無いねぇ。

 

 

一方データにすると良さが出ないルケバ。

 

 

おまけでエヴァンス。控えの控えとしては頼りになる。ちなみにtransfmarktでは両利き扱い。

 

 

この中であれば、面白いのはバディアシレだ。ただ、ケガは気になるところ。それ以外では伊藤が実はかなり成績が良い。

と、ここまで書いていて悪いのだが、実は本命はこのデータの外にいる。それが、Evertonのブランスウェイトと、スポルティングのイナシオだ。

どちらも良い選手だが私はブランスウェイトを推したい。身長が高く空中戦を苦にしない上にスピードもあり、有事の際はロケットのように戻ってくることができる。おまけに、パスもかなり器用にこなす。

 

控えにしておくには勿体ないぐらいだが、事実取れればスタメンとして使えるだろう。その時にリサマルをどうするのか、悩ましくはある。

イナシオもパスもうまく良い選手だが、ボール奪取ではブランスウェイトに分があるように感じる。

 

 

ついでに、右も見てみよう。

 

 

まぁとにかく居すぎて良く分からない。

 

可能性のある選手に絞ってみるとこんなところか。

 

 

横軸を守備重視の偏差値にするとこう。

 

 

ひとまず自軍を見よう。マグワイアはいっつも批判されるがパフォーマンスは実は安定して割と高い。多分たまに出るポカと、裏とられる場面が目立っているのだろう。

 

 

一方バランは何にもマグワイアに勝てない。去年はパスすらまともに出せなかった。カードだけは少ない。

 

 

現状一番可能性があるのはブレーメルだろう。なんせ契約解除条項があるらしい。彼が5000万ユーロで取れるなら割とお買い得だ。

ただ、ビルドアップには懸念が残る。3バックの中央ということもあるだろうが、ユベントスにしては本数が少ない。特にサイドチェンジが低い。CBのビルドアップで特に重要なのが、逆サイドで開いたウィングの足元へのロケットサイドチェンジだ。ファン・ダイクとかはこれを滅茶苦茶得意にしているが、これが出来ればビルドアップは完了したような物だ。

これがマグワイアは出来るが、ブレーメルは厳しい。

 

 

もう一人噂が出ているのがアラウホだ。

 

 

こちらはビルドアップの成績はブレーメルより良い。また、年齢もまだ25だ。2歳しか違わないが、これがかなり大きい。なぜなら、昨今のフットボールにおいて、年齢の影響が最も如実に表れるポジションがCBだからだ。大抵の場合、30-31歳程度で急激に衰えが見え始める。ファンダイクやクリバリですら30歳で衰えた。30台中盤以降でも第一線で働けた選手は最近ではチアゴ・シウバ、セルヒオ・ラモスくらいだ。年齢重ねるほど洗練されるフンメルスという例外も存在するが。

 

ただ、それを差し引いてもアラウホは高すぎる。9000万ユーロくらいするだろう。それに、最近のPK/レッド連発の印象があまりに悪い。

恐らくスピードに自信がある分、何でも行けると思ってしまうのだろう。格下なら事実刈れるので問題が無いが、本当の実力者と当たった時には致命傷となってしまう。行けるかどうか、の判断を明確に出来るようにならないと危険は多い。

 

 

他に候補に出ているのがトディボだ。悪くは無い。ただ7000万ユーロとか言うとちょっと高すぎるようにも思える。

 

 

それ以外では、トゥヘルの動向次第だがバイエルンの2枚はターゲットに入ってくるだろう。

個人的にはウパメカノを推したい。なにせスピードは随一だ。確かにビルドアップに多少不安はあるが、そもそもスピードとボール奪取とビルドアップをすべて兼ね備える選手なんて、ファンダイク以降見ていない。

 

 

一方キム・ミンジェは、アラウホ同様最近のプレーがかなり不安だ。

パスは多く見えるが、ナポリ補正がかかっていることも忘れてはいけない。

 

 

他に出場機会が減少しているのがシマカンだが、スタッツ的には微妙である。良い選手だとは思うが。

 

 

フリーで取れるほぼ唯一の選手がアダラバイオ。いきなりスタメンという感じではないが、控えには十分だ。

 

 

悪くないのがグゥエイ。若さも魅力。ただ、ちょっとケガが多いのが気になる。

 

 

参考までに、ディアスはこんな感じ。

 

 

そして、ファンダイクはこんな感じ。見ると、昨年ドリブルへのタックル%が急激に低下していることが分かる。元々は、ドリブルで絶対に抜かれない男としてその名を轟かせていたのに。このスタッツに、CBの衰えが現れやすいのかもしれない。

 

 

クンデはCBでプレー出来ないのでフラストレーションが溜まっているだろう。ただ、そのためにスタッツとしては解析が難しくなっている。

 

 

スカルヴィーニはタックル+インターセプトは素晴らしい。パスもうまい方だろう。あとは左上がもう少し上がってくればかなり優秀なCBになれる。スピードがどうなのか、分からないが。

 

 

タプソバは、開けてみないと分からない。そこが魅力だ。だがいきなりスタメン任せるのはちょっと怖くもある。

 

 

コリンズも若いしそんなに悪くは無いよ。でもサイドチェンジはもうちょい欲しいかな。

 

 

この中では、まぁとりあえずはブレーメルだろう。ファンダイクのような選手はそもそもいないのだから。他には、監督次第だがチャンスがあるならやはりウパメカノが欲しい。

 

それもダメならアラウホに行くか、グゥェイに行くか…。正直CBは求めるprofile次第なので、これ以下は何を重要視するかによって変わってくる。とにかくパス重視ならヨアキムとかって選択肢もあるし。

 

 

他には、記載していないがクヮンバラがいるが、彼は当然レンタルに出したい。そして何気に期待しているのがメンギだ。天才として期待を掛けられながら中々芽が出ず、ついにルートンに完全移籍で放出されてしまったが、今年プレミアでかなり研鑽を積んでいる。

今回はデータが無いので解析できなかったが、この調子で行けば2-3年後に買い戻しも十分ありえるだろう。

 

…買戻し条項付けているんだよね???

 

 

 

いかがだっただろうか。

これで、獲得候補選手は出揃った。

次回は最後に、それぞれの選手の市場価値を参考にして、予算の中でやりくりする場合には実際に誰に突撃すべきか、を考えてみよう。