ブンデスリーガ前半戦ベストイレブンを考える | Analysis of football data_サッカーデータ・スコア解析ブログ

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どうも、Schusseです。

前回左サイドバックのお話をしたので、今回は右サイドバックにしようかと思ったけど小休止。

ちょっと趣向を変えて、今回はブンデス前半戦ベストイレブンを考えて見よう。興味ないって?いいじゃないか。レヴァークーゼンサポがはしゃげる年なんて、そうそう無いのだから。たまには良いではないか。

 

ということで、今年は例年とちょっと違う上位戦線模様。意外なサプライズもあった。

そもそもだが、第八節くらいの時点で、ブンデス超序盤戦ベストイレブンという記事が出ていたことがある。

GKは忘れてしまったが、フィールドプレーヤーの顔ぶれはこうだ。

 

DF アフォンソ・ディビス

DF アレハンドロ・グリマルド

DF ジェレミー・フリンポン

MF ユリアン・ブラント

MF フロリアン・ヴィルツ

MF ヨナス・ホフマン

MF クリス・ヒューリッヒ

FW ヴィクター・ヴォニフェイス

FW ハリー・ケイン

FW セール・ギラシ

 

どうだろうか。特に8節までということを考えると妥当な一方で、ちょっとメンツが攻撃的に偏り過ぎていない?という印象を持つに違いない。

 

そこで今日は、日程の約1/3ちょいが終わったところで、前半戦のベストイレブンをこれを元に考えたいと思う。

 

 

まずはGKだ。そもそもを覚えていないが、前半トータルで言えばレヴァークーゼンのフラデツキで良いだろう。なにせ、セーブ貢献度ではここまでブンデス1位の成績だ。ちなみにセーブ貢献度は、セーブ期待値と実際のセーブ数の差のことを意味している。セーブ期待値とは、平均的なGKの場合何回セーブを出来ていたと期待出来るか、という数値だ。今季のフラデツキはこの値が+5~6と他のGKと比べても突出している。これはつまり、GKだけの力で失点を5~6点追加で防いでいる、ということを意味する。ここまで失点が15点以下であることを考えると、その貢献度は絶大と言えるだろう。

 

次にDFだが、明らかに偏りがある。3バックなのに右サイドバック1人+左サイドバック2人はどう見てもおかしい。

削るなら左サイドバックのどちらかだ(ちなみに右サイドバックがフリンポンである点については誰も異存あるまい)。ではどっちを削るか。

もちろんアフォンソ・ディビスは素晴らしいが、やはりここまでのプレーを見ればグリマルドを外すのはあり得ないだろう。なんせ、ここまで7ゴール4アシストだ。これ以上の成績の選手はウィングであっても中々見当たらない。

 

さて、では削った分誰を(CBとして)入れるか、という問題になる。

個人的な候補は、好調シュツットガルドを支えるザガドゥ、3ゴールで攻守両面でチームを引っ張るヨナタン・ター、CBとRBの1人二役を絶妙にこなしたシマカンとコスヌ。

彼らは皆ベストイレブンに値する選手だろう。8節までだったらザガドゥを推したかもしれない。

しかしここは、加入して即最終ラインの斜めになった、バイエルンのキム・ミンジェを挙げたい。とにかく貢献度が計り知れない。ミンジェ居なかったらなぁ、もう少し楽に薬屋(レヴァークーゼンのこと)も首位を走れたかもしれないんだけど…。

 

次に中盤、と言いたいところだが、まずFwを見よう。Fw如何によって、MFの枚数が変わって来るからだ。

8節の時点ではケイン、ギラシ、ボニフェイスという3CFだったが、CFを3人並べるのはこれまたちょっと偏り過ぎだろう。開幕直後に比べると、ケインはいつもの通り降りてくるプレーが増えたので、トップ下ケイン+ 2トップ、とすることも出来なくはないが。

ただ、思うに、ボニフェイスは一時期ほどのインパクトではなくなってきている。もちろんアシストも増やしているし崩しやビルドアップの局面でも貢献出来、エリア内でのトラップやヌルヌルドリブルで個人でチャンス作ったりも出来てしまうので出色なのだが、それにしても他の二人のインパクトが絶大過ぎる。

 

ここはバランス取って、ケインとギラシの2トップとしたい。

 

最後はMFだ。

これで、3バック+2トップなので、MFは5人起用可能だ。

8節時点ではブラント、ヴィルツ、ホフマン、ヒューリッヒだったが、これだと誰も中盤センターで守備の仕事が出来ない。まずはこのポジションを埋めるべきだろう。

 

私個人の感覚としては、その役割でベストイレブンに値する選手は二人。キミッヒとパラシオスだ。キミッヒは常にブンデスでトップオブトップだ。圧倒的攻撃性能に加え、守備もある程度は出来る。

ただ、今年はちょっと退場の印象が悪い。あれが無ければ非常に迷っただろう。

一方のパラシオスは、昨年途中くらいまではボール奪取能力はハイパー高いがかなり粗削りで、際どいファウルも多いしボールを持った時にはあまり仕事が出来ない選手、という印象だったがアロンソに相当鍛えられたのだろう。アロンソのフットボールではビルドアップの段階でもセンターレーンをかなり恐れずに使う。最終ラインの3枚(というかターとタプソバ。コスヌは右に開くので)がボールを持った時に、ジャカとパラシオスは第一プレッシャーラインに対して斜めのポジションを取りパスを引き出す。

当然このポジションは、ボールを受けた瞬間に上下左右4方向から一気にプレッシャーを受けるのでボール保持は非常に難しいが、その際にボールを受けなかった方のCH(例えばジャカにパスが出た場合はパラシオス)が素早くポジションを修正して、ボールを受けたCHからのワンタッチの落としを引き取れるようにしている。これによってボールを受けたCHは、CBにそのまま返すパターンと、もう一人のCHに渡すパターンを確保出来、そこからさらに縦への展開を狙うことが出来る。

かなりビルドアップの局面でのタスクとリスクが増えているが、最早パラシオスはこの役割を難なくこなし、かつゴール前に飛び出す仕事までやってのけている。

彼をベストイレブンに入れないわけにはいかないだろう。

 

 

さて、それではMFは前述の4人+パラシオスで良いか、と言うと、そう事は単純ではない。

絶対に外せない選手が他に二人いることに読者諸君はお気づきだろう。

 

そう。

ザネとシャビ・シモンズだ。

というか、この二人が8節までのベストイレブンに入っていないこと自体おかしい(特にザネ)が、一方削る選手がいなかったのも事実だろう。とにかく今シーズンのザネは他のバイエルンの選手(コマン、ニャブリ、ミュラー、ムシエラ)と比べても突出している。8ゴール・・7アシストで15得点に直接関与している。これを超えるのはケインとギラシくらいだ。

 

一方驚きとなったのがシャビ・シモンズだ。良い選手と言うことは皆が知っていたが、まさかここまでとはな!

なにせ神出鬼没であらゆる局面に顔を出し、最終フェーズでのアイディア・テクニック共に非凡。目新しさも加味すれば、入れないわけにはいかないだろう。

 

ただ問題なのは、誰を削るか、だ

 

個人的にはヴィルツを削りたい。

もちろん今シーズンも良い。ピッチ上の誰よりも上手い。

ただ、まだ本調子ではないと思うんだよな。まだまだもっと上のことが出来るハズ。ちょっとミスが多い。それもあってか、結構アロンソが交代させるケースも多い。今の彼でベストイレブンに選んでしまっては失礼だろう。

 

もう一人はどうするか。個人的にはホフマンは確定だ。単純に貢献度で言えばヴィルツ以上だろう。そうなると、ブラントとヒューリッヒになる。が、順位も鑑みてここはヒューリッヒを残したい。

ブラントもシャビ・シモンズと全く同じ4ゴール・7アシストと非常な立派な成績を残しているし、何よりMFより前がほぼ脳筋集団と化したドルトムントで唯一創造性を発揮してくれているのがブラントだ。彼がいる試合といない試合は全く別物になってしまう。今ドルトムントで最も不可欠な選手だろう。一時期は干されて放出寸前になっていたが……。

ただ、今期序盤のサプライズは明らかにシュツットガルドなので、その中心選手であるヒューリッヒに軍配を上げておきたい。

 

いかがだろうか。

これで、

GK: フラデツキ

DF: フリンポン、キム・ミンジェ、グリマルド

MF: パラシオス、ザネ、ホフマン、シャビ・シモンズ、ヒューリッヒ

CF: ギラシ、ケイン

 

というイレブンが出来上がった。なかなか良いメンバーではないだろうか(まだ最終ラインが脆弱ではあるが)。

 

ちなみにサブは、

 

GK: コーベル

DF: シマカン、コスヌ、ター、ザガドゥ、アフォンソ・デイビス

MF: キミッヒ、ヴィルツ、ブラント

FW: ボニフェイス

 

としたい。これだと1人足りないので、後はお好みで。

10ゴールを挙げているオペンダも良いが、個人的には2節(3節?)まで限定だが「今年はこの選手の年になる!」と予感させるだけの圧倒的パフォーマンスを見せていたオルモを期待を込めて選出したい。