先週、これまで競馬を始めて以来17、8年、毎週々々欠かさず買い続けてきた「週刊競馬ブック」をついに手にしなかった。理由は簡単で「買う必要がなくなったから」。こんなこと書くと編集に携わっている人がいたらお叱りを受けそうだが、自分の予想スタイルが変われば“バイブル”も変わるのは仕方がないことである。
かつて、競馬に夢中になっていた20代のころは、月曜の「ブック」発売を楽しみにしていた。週末のメンバーを確認し、データを基に簡単な検討を行い、トラックマンの推奨馬に心を躍らせ、前週の成績で記録とコメントをながめながら反省とわずかな感動を噛み締める。週中はスポーツ紙や夕刊紙で各馬の状態を確認し、その記録と記憶をたよりに「ブック」に取捨を書き込んでいく。まだ木曜出馬投票がなかった時代、こんな仕込みの積み重ねが週末のわずかな予想時間を有意義なものしてくれた。もちろん、赤ペンの書き込みでボロボロになった「ブック」はしっかり保存しておいて、成績を調べるときの“参考書”になったものだ。年間51冊。引っ越しの際には4年分200冊がワンルームの片隅で山積みになっていた。
時代は21世紀、私も30代になると、予想スタイルは一変した。「競馬ブック」の購入は続けていたものの、予想の“バイブル”はインターネットに移っていった。出馬表の馬名をクリックすれば自動的に全成績や血統が出てくる便利さ。さらにコメント欄には関係者と思われる匿名の有力情報が転がっており、1週前の“古い”ものよりもその信憑性さえ判断できればより確実な情報が入手できるようになってきた。成績はJRAのホームページで十分対応可能で、これらすべて経費は「0円」。もはや600円出して週刊誌を毎週買うメリットがほとんどなくなってしまったのだ。
最終的に「買わないこと」を決断したのは、自分のブログにある。
「SCHUMA3冠日」を始めて1年10か月。相変わらず予想はハズれたりハズれたりたまに当たったりだが、そこにメールやペタで寄せられた情報からその信憑性と自分に合うか否かの判断を下して有力ブログをピックアップし、私のこれまでのデータ中心のスタイルと合体させることで、ちょっと進化した(?)独自の予想スタイルを確立するに至ったのである。もともと調教内容はながめる程度でしか参考にしていなかったので、あとは36レース完全掲載の「馬三郎」さえあれば十分。ひまつぶしの東スポと出走表データが豊富な報知新聞があれば鬼に金棒。ネットとグリーンチャンネルで馬券の大半を楽しむ身には、それ以上のアイテムはまったく必要がなくなってしまった。
先ほど、競馬関係の友人からメールが届いた。
「ホースニュース馬が倒産したらしい」
数年前の「ケイシュウ」に続く競馬専門紙の消滅は、衝撃的ではあるがある程度予想できたこと。むしろ、なぜ潰れないのかが不思議だったくらいだ。この後もこの“連鎖”は続くのだろうか。週刊誌を捨てた私が言うのもなんだが、それでも競馬専門紙に生き残ってほしいと願うのは、自分が赤ペン片手に活字競馬で育ってきたからなのだろう。