看護学校受験マニュアル2024年版④ | 看護学校 社会人入試・一般入試 受験情報 スコレー・アスコルーのブログ

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みなさんも、そろそろ「受験どうしようか?」「どの学校を受けようかな?」と考えだしていると思います。看護師を目指すとき、受験についてはどのように考えたり、調べたりするとよいのか、いっしょに考えていきましょう

 

 

 

④勉強する科目について

受験に向けて勉強を始めるとして、どの教科を勉強をしたらよいのでしょうか?

 

受験科目は、学校や試験の種別によって大きく変わるため、どの学校やどの種別の入試を受けるかによって学ぶべき科目は変わってきます。いくつかのパターンを考えてみましょう。

(1)英語長文がどのくらいできるかで、大学はランクが分かれる

大学入試で避けて通れない科目は英語です。そして、ある程度以上の大学を目指すのであれば英語力、特に英語の長文がきちんと読める力が求められます。英語力の有無で、難関大学を受験できるかどうかが変わってくると考えましょう。

 

英語長文を読むには、単語力と文法力が前提になりますから、中堅以上の大学を目指す場合は、単語や文法の勉強をしながら、長文を読む練習を進めていくという対策が必要になります。

 

個人差はありますが、英語の長文を読めるようになるにはけっこう時間がかかります。他の科目はともかく、英語については、今のうちから少しずつ単語や文法を勉強し、できることなら、短めの簡単な英文を読んで、英語で書かれた長文を読む練習をしていきましょう。

 

 

他の科目については、数学は、私大の場合は数学 IAまで、一部の国立大学では数学IIまで勉強しておく必要があります。国公立大学を一般入試で目指すのなら、生物、化学、物理から1~2科目は勉強しておきたいです。

 

理数系科目では、数IAと生物基礎までは、独習で十分対応できます。数II・数IIIや化学の勉強は、Youtubeなどを使っても独学ではちょっとしんどいかもしれません。このあたりになると、詳しい人から教わる方が、断然効率が良く勉強できるので、理解するのに時間をかけるくらいなら、専門の先生にさっさと教えてもらった方が、時間効率が圧倒的によくなります。予備校に通うことはおすすめです。

 

 

とりあえず、どの学校を受けるかは決めていないけれども、大学受験はしたいという場合は、まず、英語から手をつけていきましょう

 


(2)人気のある専門学校の場合は、国語、英語、数学を共通試験レベルまで勉強しよう
専門学校でも比較的人気がある学校の場合、国語、英語、数学IAというパターンの組み合わせで入試を行うことが多いです。

 

数学は、数学Iのみのところと、数学IAのところがあります。受験校が決まっていて、数学Iのみか、数学IAなのかがわかるのなら、その学校の受験科目を勉強すればよいですが、とりあえず専門学校を受験することだけが決まっていて学校までは決まっていないという場合は、数学Iと数学Aを両方勉強しましょう。ただし、どうしようもなく数学が嫌いで苦手という方は、数Iのみに絞っても結構です。

 

目指すところは、教科書と高校生の自宅学習用の参考書が理解できて、自宅学習用の問題集が自力ですらすらと解けるというあたりですね。ここまで学力を伸ばせれば、問題なく合格できます。

 

数学で大事なのは、最初は解説を見ながらでよいですが、最終的には、自分で計算ミスせずきちんと答えを導き出せるようになるまで、繰り返し、パターンを練習することです。手順は、参考書の解説を見ながら、あるいはYoutubeで解き方を見ながら学びますが、それらを閉じてしまったら、もう自分一人では解けないというのでは意味がありません。最初は簡単なところから、解説を見ながらでよいので、なんども解き方の手順をノートに書き出してみましょう。ノートを使うという習慣は、早めに身につけてください

 

 

英語は単語、文法に加えて、比較的易しめの英語長文まで勉強するとよいでしょう。英語長文と言っても、市販のランク別の英語長文問題集は、専門学校を目指す人からすると、結構難しいものが多いです。英語が得意で大学入試受験生向けの問題集もバリバリ解ける人は市販のランク別の英語長文問題集で勉強してよいですが、そこまでの英語力のない方は、もうちょっと易しめの英語読み物を、図書館などで探してみてはいかがでしょうか。たとえば、出版社のアルクが出している英語読み物とか…。

 


国語は、看護専門学校の入試で課せられる長文の大半は、論説文であることを踏まえて、ちょっと理屈っぽい文章を読む練習をしておきましょう。

 

国語って、よく「行間を読め」みたいに言われますが、論説文に関しては、行間は読んではダメなんです。AだからBであり、BであるからCである、といった流れなら、A、B、Cという理屈の骨格になる部分をきちんとつかまえないて、それらの要素のつながり方と見ないといけない。行間を読んで勝手にDという理屈を付け加えてはダメなんですね。

 

その文章がどういう理屈で、どういう主張をしているのか、分析的に読む練習をするのがよいですね。回り道になりますが、普段から、中公新書や岩波新書などの各社の新書で、理系の内容なら生物関連のもの、文系の内容なら日本社会に関するもので興味のあるものを、図書館で借りて読んで、理屈っぽい文章に慣れる練習をするとか、新聞の社説を要約して、理屈の骨格をつかまえる練習をするとか…。このあたりができていれば、特に問題集をやらなくても、点数は取れます。心配なら、市販の国語の問題集で、論説文や評論文の問題を中心に解いておくとよいでしょう。

 

レベルを下げて、旺文社の高校入試の全国入試問題集のうち、論説文の問題だけをひたすらやる、という対策でも結構です。なぜって言えば、高校入試の問題に使われる文章が載っている本は、専門学校入試の問題でも、よく使われるからです。

 

ただし、国立病院機構系看護学校あたりになると、高校入試の問題と、たとえ同じ本から問題を作ったとしても、問題文は倍くらいに長くなるし、選択肢の文章も、かなり回りくどくなります。高校入試の問題というより、大学入試共通試験の問題に近い。勉強するときは、大学入試共通試験の問題に挑戦できるところまで仕上げたいです。

 


(3)中位以下の専門学校の場合は、語彙力や計算力を高める勉強を

第2志望や第3志望として受験される専門学校の場合、国語なら、漢字の読み書きやその言葉の意味、四字熟語などの国語知識系の問題、数学なら四則計算や方程式などのシンプルな計算問題の割合が露骨に増えます。

 

国語の問題の7割くらいが知識系問題で、読解問題は申し訳程度の出題になっている。数学は、小学6年か中学1年程度の四則計算の問題から始まり、2次関数や三角比までで終わる。英語は、単語の発音や単語の意味、空所穴埋めの文法問題が大半を占める。

 

……といった具合ですね。こうした学校はけっこうあります。こうした学校を受験する場合は、漢字力、語彙力、英語の単語力、数学の計算力をつける勉強を中心に行いましょう

 

数学は、小学校の算数、中学数学、高校の数学Iまでの計算技術をがっつり復習し、計算ミスをせずに計算できるようにしていきましょう。最初は計算ミスばかりするけれども、数を熟すうちに、だんだんとミスをしなくなります。

 

英語は、空欄の穴埋めの英文法問題や並べ替え問題といった文法系の問題の割合がかなり増えますので、単語を覚える勉強をする傍ら、英文法の復習をしっかりと行いましょう。最終的に、大学受験生が使っている英文法の問題集にチャレンジしていきましょう。英頻やネクステあたりまで勉強が進めば、ばっちりですね。

 

国語は、市販の「国語知識」系の問題集か、漢検の問題集などを活用し、語彙力を高める勉強をしていきましょう。とりあえず、滑り止め校は漢検の4級、第2志望校で3級と準2級あたりまで勉強していれば、大半の問題は正解できると思います。
 

 

 

(4)社会人入試を受ける人は小論文の対策も
社会人入試では小論文を課すところは結構あります。聖路加国際大学や東京都立看護専門学校はその代表ですね。また、国立大学の総合問題のうちには、課題文が英語の長文で、それに関して自分の意見を数百字で述べるといった、英語と小論文がミックスしたような問もがあります。

もちろん国語と面接、国語と数学と面接、国語と英語と面接といった、学科試験を課すところもありますよ。

もし、社会人入試を受けたいなと思っている学校に小論文の試験がある場合には、過去問を取り寄せて、小論文の練習を早めに始めましょう。特に都立看護専門学校の小論文は、他に例のない、非常に癖の強い問題ですので、過去問を練習したりして慣れておく必要があります。英語の長文を読んで日本文で数百字で答えるといった英語と小論文がミックスした問題を出題する学校の場合も、過去問で慣れておくとよいですね。そうしないと、時間配分がうまくいかずに、試験時間だけでは全部の問題が終わらないということになりやすいです。


 

看護学校受験についてのノウハウをまとめた、「看護系入試マニュアル」をホームページに掲載しています。ぜひ一度お読みください。

 

看護系入試マニュアル

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