こんにちは。
実は数週間前にみどがいきなり、粘膜便 をしました。
多分、初めてのこと。
粘膜便って本当に粘膜で覆われているんですね~。
あまりに見事な粘膜便なので、しばし見とれてしまいました。
まるで、便が粘膜の洋服を着ているような感じで、
先端の部分だけは、粘膜に覆われていなくて、
さなぎから出てくる虫のような感じにも見えました。
さて、食事療法インストラクター師範としての私と、
漢方生薬を学んでいる私と、
2つの方向から粘膜便に対するケアを考え実践しました。
ご参考になれば幸いです。
ワンちゃんは、ちょっとお腹の調子を崩すと粘膜便などになります。臭いうんちなども同じ。
これらは大腸が悪い時の症状ですが、もとを正せば、何故大腸が調子が悪いのかという話になりそこまで突き詰めて考えることもとても大切です。
小腸が悪くてその影響で大腸の調子が悪くなる場合もありますし。。
ただ、粘膜便がでている時点で大腸の調子が悪いことは明白。
なのでそこを整えていくケアをしていく。
そのケアをしながら経時的に観察し、ワンちゃんの様子をみてもっと根本的なケアが必要であれば、スライドさせていきます。
まずは、繊維分を少なくしていく。これが最初にすることです。
食事内容を見直して、食物繊維の量を減らす。または野菜などはブレンダーで細かく粉砕して与えるという事です。みどの場合は、野菜類をブレンダーで細かくし、量も2割減らしました。
また併せて脂質とたんぱく質を控えていくことで治りやすくなります。
お肉を食べていると治しにくいです。何故ならたんぱく質と脂質は悪い菌の大好物だからです。
悪い菌が増えて暴れているので、この悪い菌のエサになるようなものは極力控えていく必要があるのです。くぅみどの食事は、もともと鶏のささみが蛋白源なので、この点では特に今回は控えていくという選択肢はありませんでした。ただ、ささみにも勿論脂質はあります。ですので、これも様子を見ながら、ささみの脂質までをも控えていくというケースも勿論無いわけではありません。
脂質とたんぱく質を控えるという、その点ではフードだと整いにくいということです。
深刻な粘膜便になったときには、フードの場合は、一時期控えることも必要になってくるのかもしれません。たんぱく質を控えるというと、心配する飼い主さんも多いです。
ですが、控えるのは粘膜便が治るまでの短期、1週間を目途とします。
たんぱく質は食事で摂取しなくてもその95%がリサイクルされていますので、一時的に控えても問題ありません。
大腸には悪い菌が沢山います。その悪い菌を静菌することもとても大切。
菌層が荒れていると考え、暴れた菌を大人しくさせる生薬を考えていきます。
腸内の菌を鎮めることで治しやすくしていきます。
十薬(ジュウヤク)。ドクダミ。
抗菌作用、抗ウィルス作用があります。
艾葉(ガイヨウ)。ヨモギ。静菌作用があります。
止血作用のある艾葉は、血便の時にも適しています。
今回は血便ではないので、艾葉は使いませんでした。
蘇葉(ソヨウ)や生姜(ショウキョウ)も抗菌作用がありますが、主に腸の上位の部分に効くので、今回は除外。というか、くぅみどは常用的に蘇葉リカーを毎食入れています。★
鬱金(ウコン)は、腸の上部、胆管・膵管の接合部あたりに作用し、胆汁分泌を助けながら大腸にも利く。静菌作用があり、下痢止めにもなる。
私は、手持ちの生薬の中から今回は十薬を選び、粉末にして食事に添加し様子を見ることにしました。
粘膜便は大腸に於いて水分吸収がうまく行かなくなっているということの現れでもあります。
大腸の仕事は水分吸収。それがうまく行かずに、水っぽくなっているのです。
水分吸収をうまく行かせる為に、代謝を上げるもの。利尿作用があるものを使っていきます。
代謝が上がれば。。。相対的に水分は下がります。
桂皮(ケイヒ)。弱い利尿作用がある生薬です。実は桂皮については、日ごろから食事にいれています。そのまま継続します。
茵蔯蒿(インチンコウ)。利尿作用があります。
これらの利尿作用に期待することは、大腸の中の水分を中に引っ張り込んで尿として体外に出させることです。
さて。みどさん。
私が感心して観察した素晴らしい粘膜便は、たった1回きり。
生薬でのケアは、5日間継続しました。そして十薬は、5日間で完了。
大腸に効くような乳酸菌飲料。ミルミルなどを与えるのも有効です。
ただ、私はわずかではあるけど、ミルミルの糖分があまり好きではありません。
今回は、特に乳酸菌までは使いませんでした。
また、有効な食物繊維イヌリンがあります。
食物繊維のイヌリンは小腸で使われず、大腸でオリゴ糖に変わるのです。
ヨーグルトやビオフェルミンを与えても、小腸で使われて大腸には届きませんが、イヌリンは大腸に効いてきます。
オリゴ糖が増えると、良い菌が増えやすくなるので大腸が整いやすいです。食物繊維は抑えていきますが、このイヌリンについては有効であると思います。
イヌリンを多く含む食品としての代表格が、「菊芋」です。
そろそろ菊芋もシーズン終了。次に粘膜便や臭いうんちをしたときに、是非実験してみたいので、
菊芋を大量購入しました。
スライスしてから乾燥機に。粉砕機で粉に。
綺麗な菊芋パウダーが完成。
真空パックで保存します。
菊芋パウダー市販品ありますが、メチャ高いです(笑) ★
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