【シナリオを書いているあなたへのお手紙 for you】野辺の花  | シナリオを書いているあなたへのお手紙 for you 島ちゑ

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シナリオ・センター大阪校代表取締役 小島与志絵 ペンネーム 島ちゑのブログです。

 華やかな花も。可憐な花も。野辺の花も。この季節は花が綺麗ですね。とびとびでしたけれどもお日さまに恵まれGWを爽やかにお過ごしになったことでしょうね。さぁ、リフレッシュ!

 近所のお宮さんのまえを通るときには手をあわせ、わたしの周りのみなさんをどうぞお見守りください、とお祈りします。これって、もはやお宮さんで拝んでいる或る日のおばあちゃんの光景? そしてほんのちょっといくと民家のまえに石の燈籠があり、その下では白と黒のイーグル犬の置物のワンちゃんが待っていてくれています。このワンちゃん、このあいだまで幼児用のマスクをしてもらっていたのが、やっとマスクがとれました。おうちの方のユーモアとやさしさにホッとあたたかくなります。

 中高のときのわたしの友だちのお父さんは牧師をなさっていました。わたしが高校のころ、東南アジアの南の島で争いごとの火種が熾り、たくさんの方が神戸港へ避難されてきました。お父さんは教会を避難所に提供されました。

 わたしもそのころ実は、現実から避難するように彼女の家に泊めてもらったりしていたのでした。今から思えば思春期だったのでしょうね。お父さんもお母さんもたいへん広い心でわたしを迎えてくださいました。お父さんはわたしにニックネームをつけて、笑いの絶えない夕食を共にさせてくださいました。広い心の人にはたくさんの人が集まる。そう思わせていただいた思い出です。

 友だちが避難されてきた方たちのお世話をしているあいだのこと。ひとりの南の島の少年に友だちは恋をしました。彼女がブルーのインクで描いた少年の横顔の絵をおぼえています。愁いを帯びた、夕陽に染まるような、長いまつげの横顔。その絵をみたときのわたしをおぼえています。友だちのやさしい恋を見守りたい… 願いがかけぬけました。