ケニア便り 明日帰途に | ケニアのマトマイニ(希望)を育てる

ケニアのマトマイニ(希望)を育てる

1987年から30年続いたマトマイ二・チルドレンズ・ホーム。その卒園生達と共に、貧しさ故に子どもを困窮状態に追いやっているスラムのシングルマザーの自立援助に力を注いでいます。マトマイニ第2章の始まりです。

マトマイニの夜もあと1晩。久しぶりに停電でロウソクの灯で夕食を終えました。木々を飛び回る小動物のギャーという鳴き声が暗闇に響きます。あの動物の正体は何なのか?スティーブンいわく、「鼠より大きい奴だ」とか。きっと6年前に出会った、あの幻のアフリカ鬼鼠だろうと勝手に想像しています。

 

「ここは空気がきれいです」とマスクを外して笑顔を見せて下さった訪問者は、マクセル・ムセンビ氏です。プロのランナーとして活躍中、マトマイニの子ども達のコーチをして下さったことを私は忘れ得ません。今も毎日25キロは走って体を鍛えておいでだそうです。また、食養学にかけても卓見をお持ちでいろいろ教わりました。最後に一つお聞きしたかったのは、「日本に住んで、日本の食べ物でベストとお思いなのは何ですか?」「納豆です」そうか、と修三と顔を見合わせた次第です。

「うわあ、チャンピオンだって」キンキンは尊敬の眼差しでマクセル氏を見上げてます。

小規模ポレポレで始めたフェルト工房の、原毛を洗って染めるママ達の作業を見て頂きました。マクセル氏も日本への帰国前でご多忙の中、遠路はるばるおいで下さったのです。

 

苗木作りもしたいなあ、と語るカマウ君(写真右)。3人の娘さんの父です・

今は深い森になったマトマイニの木々のほとんどを植えたのは、孤児院一期生のカマウ君です。近所に住んでいる彼は小規模ポレポレで有機農業も始めたいと言ってますが、手始めに壊されたフェンスの修理を担当し、その作業を腰痛の私は「お願いします」と頼んでマトマイニを後にします。次回には一歩も二歩も進んだマトマイニを見ることが出来ると信じて。