国境なき虫軍団 | ケニアのマトマイニ(希望)を育てる

ケニアのマトマイニ(希望)を育てる

1987年から30年続いたマトマイ二・チルドレンズ・ホーム。その卒園生達と共に、貧しさ故に子どもを困窮状態に追いやっているスラムのシングルマザーの自立援助に力を注いでいます。マトマイニ第2章の始まりです。

部屋の外の壁に張り付いている蛾2匹。左は7cm右の1cmほどの白い蛾が沢山いてドアを開けると飛び込んできます。

 

もうすぐ2月。

 

12月上旬にソマリアで大発生した砂漠トビバッタが「食料安全保障への大きな脅威だ。ケニアにも襲来する恐れあり」とFAO(国連食糧農業機関)が繰り返し警告していました。

 

それがついに年末にケニア北部に入って来た時、住民は棒を振り回したり警笛や太鼓を鳴らして虫を追っ払いましたが力尽きて「殺虫剤を撒いてくれ!」と当局に懇願しました。やがて軽飛行機による薬の散布が始まったものの、あまり効果がないようですし、強い効果があるとしたら、それもまた怖い話です。

 

バッタはケニア北部地方からメルー、キトゥイ、バリンゴに広がり、昨日のニュースではエンブ地区にも入ったとか。ケニアの一大穀倉地帯です。

 

ケニアから隣のウガンダに入る恐れありということで、ウガンダ政府は特別予算を組んでバッタの襲来に厳重な警戒体制を取っているそうですが、どこまで防げるのか、誰も予想できません。

 

FAOは、ソマリア、エチオピア、ケニアを含め12ヶ国に広がりそうな気配があり、有効な手を打たないと6月にバッタの数は今の500倍に増え、もはやアフリカだけではなく地球規模の食糧危機に繋がると警告しています。

 

マトマイニにバッタはいませんが、やたら蛾と蝶が飛び回わり、草むらには幼虫や虫たちが蠢いています。

 

1月Njaanuary(Njaaスワヒリ語で空腹の意)以上に、2月は厳しい月になるでしょう。