ブッシュベビー | ケニアのマトマイニ(希望)を育てる

ケニアのマトマイニ(希望)を育てる

1987年から30年続いたマトマイ二・チルドレンズ・ホーム。その卒園生達と共に、貧しさ故に子どもを困窮状態に追いやっているスラムのシングルマザーの自立援助に力を注いでいます。マトマイニ第2章の始まりです。

サルも木から落ちる!落ちて傷ついたブッシュベビー。

再び木に登ることはなかった。

今ケニアは冷乾季である。うすら寒くてカラカラに乾いている。生き物達にはとてもつらい季節だ。私の部屋の前庭にカメレオンの死骸が落ちていた。トイレの手洗いのパイプには巨大ナメクジが貼りついて1日2センチほど進んでいたが、やがて姿を消した。ガチョウもヤギも鶏も餌を探すのに必死である。

 

今週の月曜日の朝、3学期はじめての登校前のこと、アカシアの大木の枝から何やらポトリと落ちてきたのをダニエルが見つけた。耳が大きくてしっぽが長い小さな動物。ブッシュベビーだった。

落ちた衝撃でケガをしたのか瀕死の状態だ。

 

懸命に牛乳を口に注いだり湯たんぽで温めたりしたら、翌日は元気を取り戻した。「その調子で頑張れ!」と祈るような気持ちでいたが、次第に弱って終に一昨日息を引き取った。5日間よく生きたと思う。

 

「夜トイレに起きると、ブッシュベビーが木から木へ飛んだり、庭を走り回るのをよく見る」とダニエル達が言う。

 

木々にはツリーハイラックスやブッシュベビーが棲み、地上にはイボイノシシやハイエナが徘徊する。

地中にはモグラやシロアリが潜んでいる。カメレオンや針ネズミが来客を歓迎するかも知れない。

 

ハイエナは御免だがブッシュベビーにはもう一度会いたいなあ。

フェルト工房の建物の裏の藪で見つけたハイエナの糞。

数日前のものらしい。