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満開の桜のドームに数十羽の小鳥が飛び交う。

小鳥の囀り絶え間無く、桜と小鳥の宴に、人はそっと遠慮気に参加している気さえするほど、澄み切った空気は自然の気高さで香漂う。

思わず近寄った。
爛漫の桜の下で 将棋を指す二人の老人。
指し手の背には桜花びらひらひらと模様描いていく。

桜も小鳥も人も、何の疑いもなく、優しく一つになっていた。
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桜満開の夕方に来客があった。
食卓に満開の桜が披露される。
ガラスの水盤いっぱいに花見と二本の小枝が盛られた。

大木の桜に小鳥達や強風で落下した花と小枝が、宴の食卓で生き返り、みるみる花びらが立ち上がって、まるで湖水に遊ぶ白鳥の舞台となる。

夜桜ならぬ宴の食卓での花見である。

満たされた平穏な時間を共有して、時は静かに翌日の時間を刻み始めていた。

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日曜日が楽しみだった。
田原氏の絶妙な切り込み口調。
タブーに切り込み、常識を恐れずに常に展開していく。
いつの間にか視聴者の私も双方向で、真剣に見詰める時間であったようだ。

氏は最後のメッセージで言った。
「野球の野村監督が‘一捕手に徹したい’と言ったように自分も一ディレクターであり続けたい」と言い切る。

この国を、政治を、真剣に問い続ける……氏の真剣さが緩むことはなかった……それに魅せられ続けたのだろう。

桜散るのが当たり前のように、誕生した番組はいつかは終る。
21年目の今日がその時だった。
寂しさを感じる。


春の陽光降り注ぐ、ソメイヨシノの華やかさもいい。
又 そんな時、林の中で遠慮気にひっそり咲く山櫻に引き付けられる。

木漏れ日の僅かな陽光に人知れず咲く山櫻に出会うと、心安らかに清められていく気がするものだ。
今年もじっくりと山櫻と出会い続けている。