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3っめの花を咲かすサクラ欄。
気品高く美しい。

3っめの花を咲かすモミジアオイ。
夏の日差しが大好きなのと言わぬばかりに、炎天の空に向かって「いま、ここ」と命の限りに最高の開花を見せてくれる。

そよぐ緑の中に胸を打つほどの美しい花がひょっこり咲く時がある。
サクラ欄とモミジアオイのように。

見る方も愛おしんで観賞させて頂くのです。

生活に花があることの幸せ。
若い頃から「お花」のお稽古に行ったり、父が愛してた広い庭の草木花を手折って四季を楽しんでいた。

子育て真っ只中ではあったが、友の母様がお茶と茶花の師であるご縁で、憧れの茶花のお稽古に通うことができた。

日本文化に魅力を感じ、学生の頃から始めた「琴」を核に茶花、お茶、着付け とお稽古は広がっていく。

そのエッセンスを息づかせながら、年を重ねていくことを幸せと感謝しつつ、限りない好奇心と自己研鑽をして、更に広め深めていきたく、今日も心弾ませる。


「知識をつけることは、行動することの始まりであり、行動することは、つけた知識を完成させることである。行わなければ、知っているとはいえない。知っていても行わないのは、まだ知らないのと同じである。知って、行ってこそ、本当の知恵、真知である」

今日、出会った言葉を噛み締める。

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半年ぶりに出席する「東洋の心を学ぶ会」の今日。

第1楽章
講座の前に友と会う。
大濠お堀の傍の喫茶店で、ほとばしる人生への思いを語り合う。
友は人生で一番エネルギッシュな家族構成の真っ只中にいて、人間学問答しながら、輝いて人生開拓だ。

そのエネルギッシュな時間を共有させて頂き、うずくものを感じたのは勿論だ。


第2楽章
講座へ急ぐ。
何年も学び続けてる聴講生の先輩方は各人が講師となるに充分な力をお持ちの紳士が集まる。

新しい学びにワクワクする気持ちで席に着く。

・「朱陸太極問答」を読む・
………ところで気は陰と陽の二要素から構成されるが、性格の異なる両者の複雑な組み合わせによって、全ての存在は運動し変化する。したがって太極もまた一体の形態を持つことは有り得ない。その無定体性を明示するために太極はまた無極と呼ばれる。太極という語は、もと儒家の古典である「易経」から出たものであって、儒家公認の術語であるが、無極は「老子」にみえる語であって、必ずしも儒家に馴染み深い言葉ではない。
朱子は、周たい渓の「太極図説」を通して、この語を重視したのであるが、これがはからずも陸象山兄弟との間に激論を戦わせるきっかけとなった。(朱子・王陽明)より………
滔々と講義される教授のほとばしる知識に魅了されながらも導かれていく。
最後には漢文を読んで終了となる。


第3楽章
講義の後は場所を変えて直会であるが、「30分だけでもお茶しましょう」とお誘いを受ける。

幅広く趣味を持ち純粋に学び続けてるその方と教授と。
思いもかけず至福の時間となる。
講義のまとめを更に別教授からワンツーワンで学はせて頂いた。
「太極」から沢山の力ある言葉で深められていく。空観、唯識、かつ然而貫通、サンサーラー(輪廻転生)………


第4楽章
約束していた友。
遅れながらも、是非お連れしたい所があると案内される。
何と!
町の中に静かに息づく古民家の2階の喫茶店。
昭和初期の建物でしょうか。
出窓や床の間、飾り棚を上手くリスプレイして、何か落ち着く空間。
窓を開け放ち、自然の風のみ。
ムッと脂汗が出る……が、しかし……いつの間にか通りを抜けて吹く風の心地好さに慣れてくると、本来人間が持つ皮膚感覚が目覚めるような気がした。
窓辺に置かれたちっさな緑達が、現代生活に慣れてしまったことを、澄まして、ちょっぴり、せせら笑っているようだ。

席を立つ頃は、部屋の隅々に間接照明が灯もされて幽玄の世界を創っていた。
暑いと感じなくなっていたのだ。
何か忘れていたことを引っ張り出すように、部屋いっぱいにFMから流れる琴曲、お抹茶を点てる。
身体中に清涼感がながれる。

日々のちっさなことを丁寧に行動に移し、さりげなく日を送る。

刻々と刻まれていく時の貴重さを胸の奥で大事にしながら。

思ったことをすぐにやってみる。

一日の終わりには、その積み重ねで今日という意味ある一日が思い出の過去となる。

昨日は思い出のために、
明日は夢見るために、
今日は、今ここにあるその時を楽しむために。

……………
日本古典美術品の修復のような作業に没頭する。

20代の頃編んでた真っ白いテーブルクロスのレース編み。

ある時はタペストリーに、ある時は趣を添えてカーテンに。
いつしか糸が痛みほつれていく。

その繊細な修復を一針一針、まるで切れた脳神経を繋ぐように。

時に、若き日の一針一針を思い出しながら。

出来た!

夕暮れの蝉時雨に追い立てられるように、一枚の大きなテーブルクロスの修復が終る。

アイロンをかけ終る頃には、自身までが修復されたような安堵感漂う。

濃紺のクロスに重ねた真っ白いレース編みのテーブルクロスは、部屋に華やかさを増すことだろう。