サクションリフト(お顔の脂肪吸引+糸リフト) 術後6ヵ月 | 医師の技術教育指導担当 Dr村松@湘南美容クリニック

医師の技術教育指導担当 Dr村松@湘南美容クリニック

湘南美容クリニック新宿本院主任医長兼技術指導医Dr.村松が日々の症例や美容外科に関することを分かりやすく解説します。

本日ご紹介する症例の患者様は30歳代半ばの女性、フェイスラインのもたつきやボリュームを改善したいとのご希望でした。

 

 

フェイスラインをスッキリさせる代表的な施術として脂肪吸引が挙げられます。

 

直接脂肪組織を除去するわけで、ボリューム感の改善においては最も優れた方法と言えます。

 

しかし、脂肪を除去したあとに皮膚がどうなるのか、という点を事前に検討する必要があります。

 

中身が抜けるわけですので、脂肪吸引を行うと程度の差はあれ、皮膚は確実に余ります

 

 

出産後の女性のお腹同様に、余った皮膚はそのまま余るわけではなく、それなりに引き締まります。

 

ただ、どの程度引き締まるのかは皮膚の弾力性に依存します。

 

すなわち、若い方ほど皮膚が引き締まりやすく弛みにくい、と言えます。

 

年齢のみでは一概に言えませんが、経験的には35歳を超えると脂肪吸引後の皮膚のたるみが目立ちやすい印象です。

 

 

ですのでたるみが出やすそうなケースでは脂肪吸引とともにスレッドリフト(糸リフト)によりたるみを生じさせない『サクションリフト』の適応となります。

 

今回の患者様の場合も脂肪吸引単独では皮膚のタルミが出る可能性が極めて高いと考えられましたので、糸リフトを併用することとしました。

 

また、脂肪吸引で採取された脂肪は中顔面へ注入しました。

 

(ベイザー脂肪吸引(頬・顎下)、シークレットリフト10本、コンデンスリッチフェイス目の下~ゴルゴ)

 

 

術前→術後6ヵ月です。

 

 

 

タルミを悪化させずにフェイスラインのボリュームをスッキリさせることができました。

 

ホームベース型のフェイスラインが卵型に近づいています。

 

顎下のラインもスッキリしました。

 

 

フェイスラインの脂肪吸引における私のこだわりは「手吸い」です。

 

機械による吸引機を使用せず、これまで執刀してきたフェイスラインの脂肪吸引の全例において、手吸い(シリンジ吸引)を行ってきました。

 

フェイスラインの脂肪吸引では両頬、顎下を吸引した場合、採取する脂肪量は少ないケースですと20㏄、脂肪の多い方でも100㏄前後となります。

 

吸引量を微調整しながら形を整える為には、吸引量を計測しつつ行える手吸いが最適であると考えているからです。

 

よって私に関しては、お顔の脂肪吸引では吸引機を利用するアキーセル、ライポマティックなどは使用しません。

 

皮膚のタイトニング作用も期待できるベイザー脂肪吸引一択だと思っています。

 

ご参考になりましたら幸いです。