映画『ソン・ランの響き』 | さよならことば。映画と本とドラマ。
今年、
201本目。
ベトナム映画。
とってもいい感じの映画でした。
宣伝文句には、
ボーイミーツボーイとあったので、
男同士の恋愛系と思いきや、
そうではなく、
孤独を抱える二人の男性が、
ひょんなことから出会い、
心を通わせる物語。
ある意味、
文学的というか、
一編の小説を読んでいる感じがして、
心地よすぎます。
やくざ的なとりたてをする男と、
伝統舞踊の舞台にたつ男という、
環境の全然違う二人の交流が、
なんともせつなく、
なんともあたたかい。
そして、
映画の大きなもうひとつの要素は、
ベトナムの伝統舞踊と、
伝統楽器ソン・ラン。
もうこれが、
すばらしくて、
一つの音楽映画としても、
成り立っています。
その音楽シーンを、
添え物ではなく、
きちんと描ききり、
なおかつ、
ストーリーとからませるところが絶妙。
また、
二人が心通わせるきっかけのひとつ、
ファミコンみたいのやるシーンも、
非常にすてきでした。
ここちよい時間を味わえる映画でした。