国家が腐敗しても、人々は生きている。
しかしその声は虚空を彷徨ったままだ。
アフリカ大陸には50以上の国家が存在し、
その多くは1960年前後に独立を勝ち取った。
豊かな資源と労働力を背に、
アフリカ諸国は前途洋々な門出を迎えたはずだった。
今、アフリカは壊れようとしている。
犯罪率は下がらず、インフラも整備されず、
日々の食料すら枯渇し、部族同士の紛争は後を絶たない。
なぜ、そうなってしまったのか。
腐敗し続けるアフリカ諸政府の支配層と、
その下で苦しみ続ける国民の生活を綴るルポルタージュ。
国家ごとに異なる「理由」を、至近距離から捉えた名著。
第2章の「なぜ指導者たちは腐敗するのか」だけでも、
この著書は一読の価値がある。