ペンダント式の標本箱の新作です。
今回は1959年の西ドイツハンブルグ国際切手展の切手2種類(未使用)を使いました。
個人的に切手は、コート紙にフルカラー印刷されているものより、ざらっとした未漂白・未コートの紙に2~3色刷りしてあるもののほうが好みです。それで、コレクションには北欧のものが多いのですが、この時代の西ドイツのものにも好きなものが多く存在します。
多分、飾り罫や紋章などに使われる過剰がデコレーションが好きなのです。
魚眼石の背景にしたものはお城に数字の1のデザイン。
文字背景に施されたリボンマークがツボでした。赤茶(というか臙脂色)と深みのある緑青色の色合せもお気に入りで、センスよく色を使うと文字の羅列が一番カッコイイのかも、と、この切手をみるたびに思います。
インクルージョン水晶の背景にしたほうは、紋章に使われる双頭の鷲のモチーフ。
双頭の鷲 はヨーロッパや東ローマ帝国で使用される紋章で、自国の権力を示す意味があります。
そういう視点で考えれば、たとえば東ローマ帝国における「双頭」は、東洋と西洋の双方に対する自国の支配権を表し、ロシア帝国においては「東(アジア)」と「西(ヨーロッパ)」に渡る統治権をの象徴というわけです。
ただ、そんな「双頭の鷲」も、この切手のイラストだとどうみても強そうな印象ではありません。数字の2もよくみると形が微妙に違っていて、手描きなんだ~と感動します。