先日、知人の銀細工職人さんと、その師匠のお父様の工房へおじゃましました。
そこで、古い加工技術に関する書物を見せていただきました。
和綴じの本で、中にはいろいろなメッキに関することなどが書かれていて、薬品名とその分量などの「理科実験的」文字の羅列は大変魅力的でした。
その中に鶏冠石や胆礬の単語もありました。
たとえば金メッキでは水銀に金を溶かし込んで作る(金)アマルガムで行います。大仏などはこの方法でメッキされ、気化(水銀蒸気)した水銀で多くの作業者が亡くなったらしいです。
銅のメッキには硫酸銅を使うそうなのですが、最近では硫酸銅を個人で入手することは難しいようです。20代の頃には中学校や高校の理科の実験を懐かしみ(おそらく、わたしの青好きは、理科の実験で使った硫酸銅の結晶が発端なのです)、硫酸銅を買ってきて自分で結晶を作っていました。
当時は「実験」という名目で印鑑と身分証明さえあれば個人でも硫酸銅が買えたのです。
ただ、悪用や、残った溶液の処理などを考えれば個人への販売が規制されているのはいいことだと思いますが。
そんなことがあってすぐに、人工胆礬できれいなものをみつけたので、入荷してみました。
硫酸銅は買えないけれど、まだ、胆礬は買えるんです。
せっかく気に入って入荷しても、もちろん販売用なので、いずれは嫁に行ってしまいます。
その記録として『きらら舎第壱標本室ノート』を作りました。
この胆礬についても記録してあります。
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http://kirara-sha.kilo.jp/mineral/?tag=%E8%83%86%E7%A4%AC%EF%BC%8FChalcanthite