今も続く「奇妙な果実」 | 狭山与太郎のどですかでん

狭山与太郎のどですかでん

真実のあくなき追究。
全てのマインドコントロールから日本の皆さんを目覚めさせ、解放します

1939年、伝説の黒人ジャズシンガー、ビリー・ホリデイによって発表された「奇妙な果実」。

リンチによって木につるされた黒人の遺体を「奇妙な果実」に見立てたこの歌は20世紀最高の歌と評される名曲と言われています。

昨日5月13日NHK総合 「映像の世紀 バタフライエフェクト」で放映された「奇妙な果実 怒りと悲しみのバトン」ではビリー・ホリディーが歌うバックに何度もリンチで木に吊るされた黒人の映像が映し出されていました。

中には吊るされたまま火を付けられ黒焦げになった黒人の遺体の映像もあります。

そうしてリンチで木に吊るされた黒人の下にはまるでショーを楽しんででもいるかのような多くの白人たちの笑顔交じりの顔も一緒に写っていることに衝撃を受けるのは私だけではないでしょう。

 

NHK総合にしてはよくぞ放映したものだと感心してしまいました。

米国支配の日本政府御用達放送局NHKの姿勢として何らかの変化があったということなのでしょうか。

今、これを放送する意味を勝手に深読みすると、アメリカとイスラエルによるパレスチナ人に対するジェノサイについての遠回しの批判なのではないかと勘繰ったりしてしまいました。

 

米国での黒人差別虐待の歴史を改めて思い知らされたわけですが、このような黒人に対する差別虐待や残虐な行為は現在でも続けられていて、昨今のBLM運動にもつながっています。

そうして驚くべきことは2022年3月29日になってやっと人種差別によるリンチ行為を建国以来初めて罰する法案が可決されたというのです。

ということはつい最近まで「合法的に」黒人に対するリンチは続けられていたということになります。

何しろ黒人を殺すことは殺人にならないのですから。

このような国が人道やら人権やら自由やら民主主義を語る資格は果たしてあるのでしょうか。

アメリカの先住民に対するジェノサイドや黒人に対する差別虐待の歴史は全く現在イスラエルがガザで行っている事に受け継がれているとしか言いようがありません。

英国の植民地支配にも通じるわけですが、要するに彼らにとって彼らの価値観に適合しない人たちは人間として見ていないということがよくわかります。

嘗て、太平洋戦争時の日本国民に対しても同じでした。

だからこそ日本が戦争継続もできないことを十分知っていながら原爆を2発も投下できたわけです。

おそらく、将来日本が日米同盟を破棄して独立を宣言しようものなら原爆水爆が雨霰のように降り注ぐことになるかもしれません。

実際、ガザでは殆ど無抵抗の市民に対し、核爆弾以外のありとあらゆる爆弾が降り注いでいます。

そしてその爆弾を支給しているのはアメリカです。

 

ビリー・ホリディの怒りを込めながらも物悲し気に歌う姿には誰でもが感動してしまうことでしょう。

多分ネタニヤフやイスラエルの高官たちは何も感じないでしょうけど。ビリーホリデイ「奇妙な果実」[歌詞和訳]:Billie Holiday – Strange Fruit | マジックトレイン (magictrain.biz)

 

奇妙な果実(Strange Fruit)

Blood on the leaves and blood at the root,
Black bodies swinging in the southern breeze,
Strange fruit hanging from the poplar trees.

Pastoral scene of the gallant south,
The bulging eyes and the twisted mouth,
Scent of magnolias, sweet and fresh,
Then the sudden smell of burning flesh.

Here is fruit for the crows to pluck,
For the rain to gather, for the wind to suck,
For the sun to rot, for the trees to drop,
Here is a strange and bitter crop.

 

南部の木は、奇妙な実を付ける
葉は血を流れ、根には血が滴る
黒い体は南部の風に揺れる
奇妙な果実がポプラの木々に垂れている

勇敢な南部(the gallant south)ののどかな風景、
膨らんだ眼と歪んだ口、
マグノリア(モクレン)の香りは甘くて新鮮
すると、突然に肉の焼ける臭い

カラスに啄ばまれる果実がここにある
雨に曝され、風に煽られ
日差しに腐り、木々に落ちる
奇妙で惨めな作物がここにある。