米国にとっての「人権」とは? | 狭山与太郎のどですかでん

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「アメリカ政府にとって「人権」は反米国家を批判 疎外し、世界の足並みを揃えるための単なる武器に過ぎない」とオーストラリア、メルボルンを拠点とする独立系ジャーナリスト、ケイトリン・ジョンストンは言います。

 

エジプトやサウジアラビアやフィリピンなど人権を無視する国でもアメリカ同盟国の場合、テロ対策を含む様々な重要な理由から良好な関係を保ち、アメリカは決して批判も介入もしない。

殺人国家イスラエルでさえアメリカにとっては同盟国ではないが人道的で民主的で自由なオトモダチ国家なのである。

米国政府の外交政策の重要な指針の一つは、米国の傀儡国家や親米国家に対しては反米国家とは違ったより良い扱いをするということだ。

一方、反米国家に対しては徹底的に圧力をかけ嫌がらせをし競争し打ち負かそうとする。

その手段の一つとして経済制裁があり、ロシアや北朝鮮やイランやベネズエラ、シリアなどの反米国に対し厳しい制裁を科す。

同時にこれらの国の「人権」を重要問題として世界中のマスゴミを駆使して虚偽情報を流布し印象操作を行い侵略や政権転覆を正当化する。

人権に対する評価も親米か反米かで基準が大きく異なるのである。

これを世間では「ダブルスタンダード」という。

 

反米政権が誕生した場合は公正な選挙であっても不正な選挙だと干渉し、必ず判で押したように独裁政権呼ばわりし、政権転覆をはかろうとする。

ウクライナでは選挙で選ばれた政権をネオナチのクーデターで倒した。

反米であるベネズエラのマドゥーロ、シリアのアサド、ロシアのプーチン、中国の習近平らは「独裁者」と定義づけられ排除の対象となる。

アフリカでもっとも豊かな国だったリビアの独裁者カダフィはNATOとアメリカの傭兵アル・カイダによって惨殺されリビアは破綻国家にされてしまった。

そうして、リビアが保有していた金や海外資産は全て略奪されてしまったのである。

イラクに攻め込んだものの大量破壊兵器が無いことが分かるとアメリカの侵略目的は独裁者サダム・フセインの圧政からイラク国民を開放するという目的に代わってしまった。

サダム・フセイン処刑後のイラクがどうなったかはここでは触れない。

要するにアメリカが言う「人権」や「人道」は、これらの国々の慣行に対する道徳的懸念のためではない。

これら反米政権に「人権擁護」や「民主主義」を迫るのは圧力をかけ戦略的に政権を反米から親米に変えさせるための一手段なのだ。

 アメリカの基準に合致しない「人権」に関する真の道徳や価値観が存在しても、アメリカにはそれが理解できず認めようともしない。

ウクライナで民間人が死んでいることをホワイト・ハウスのジョン・カービー報道官は泣きながら訴えた。

しかし、ガザで死んでいく民間人に対しては無関心に肩をすくめるだけだ。

それは彼の涙は世界でアメリカ権益を増進するために使われる身勝手な武器であって、人の苦しみに対する人間としての普遍的な共感的反応によるものではないからだ。

アメリカ帝国は、何も代表せず、何も信じず、自らの力以外どんな価値も評価しない。

この現実を理解し同調する人々はアメリカ帝国内権力の最高層に昇進するが、脳内に正常な人間的共感力を持つ人々には、政府のある時点から先は鍵のかかったドアがあるだけだ。

日本に当てはめればアメリカ服従の隷米政権でなければ政権を維持することはできない。

世界平和を唱えたり、米国批判や米国からの独立を主張する人は政権に加わることは許されない。

鳩山民主党政権のように日米対等を主張しただけでマスゴミや売国官僚たち、それらによって煽動された一部の「大衆」によって即座に潰されてしまうのである。

 

アメリカ帝国は思いやりと人道主義の微笑みを浮かべた仮面をかぶった精神病質殺人者だ。-ケイトリン・ジョンストンー

アメリカとイスラエルはその生い立ちからその後の成長過程を見てもまるで双子の兄弟のようなものだ。

その親は英国ということになるだろうか。