0.5次元あげてみよう | 筑波大現視研声優班のブログ

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コロナで世界からあらゆるイベントが失われてもう3か月、オタクモチベが最底辺、そろそろイベに行きたい…。声班3年の闇金です。

 

 

今回の推しブログのタイトル「0.5次元上げてみよう」ですが、3.5次元の世界に行ってみようとかそんな超科学的なお話をするわけではありません。今回の推しブログでは、2.5次元舞台のすすめという題で僕が観に行った舞台「やがて君になる」の話を交えながらお話させていただこうと思います。(これ書いた後に調べてみたら「3.5次元」という演劇もあるらしいです)

 

「2.5次元舞台」とは漫画やアニメ、ゲームなどの2次元コンテンツを原作・原案として作られた舞台の通称です。

 

そうです、皆様大好き僕も大好きな2次元世界から、美少女美少年その他登場人物たちを3次元世界に引き摺り出してきちゃうあれです。

その魅力についてお伝えできればなと思います。

 

 

2.5次元舞台(というか舞台全般)の魅力の一つは、登場人物と同じ空間にいることです。

目の前で確かに動いている登場人物、会場に響き渡る演者の声、音響効果、会場の静寂。これらの要素によって一気に観客は舞台の世界に引き込まれます。壇上を降りて観客席の通路を通る場面もあったりして、本当に近くで登場人物を感じられます。

 

また、公演は比較的小さな会場で何度もやってくれる場合が多いので、後ろの方の席でもしっかり見ることができます。

毎度プレミアム会員先行外してCD先行で三階席からセンターモニターを見つめるということもないわけですね!

 

公演を何回もやるという特性上、「同じものがない」というのも舞台の面白さの一つです。収録されたものではないので、毎回違ったアドリブが入れられたり千秋楽(最終公演)まで演出の変更が加え続けられたりと複数回行っても新たな発見があるという醍醐味があります。

 

そして画面に区切られていないという実写映画・ドラマやアニメには無い舞台ならでは特性によって、自分の見たいところに注目できるのも舞台の魅力だと思います。壇上の隅から隅まで、テレビでは画面から見切れてしまうキャラも舞台では見ることができます。

メインで話している人物の後ろで他の人物がどんな動きをしているか注目してみるとけっこう面白いものです。

 

 

ここまで、舞台という環境の話だけをしてきたので

 

「作品を観る環境は良いのかもしれないけど肝心の内容はどうなの?」

「アニメ実写化で散々痛い目を見てきたことを忘れた?」

 

と思う方もいるでしょう。演技や演出にがっかりしたり、設定を捻じ曲げられたことに納得がいかなかったりetc. と実写化でネットが荒れているのはよく見ますね。(あくまでそう思う人もいるよね、という話です。あしからず。)

 

 

漫画・アニメの舞台化・実写化において、原作を知っている方・好きな方って再現度や原作へのリスペクトを気にするかと思います。でも物理的問題や尺の問題から完全に再現するのは不可能です。原作の世界観を守りつつ短い尺や限られた表現方法でどう上手く構成するか、これが2.5次元舞台を見る上での一番の面白さだと思います。

 

 

そこで紹介したいのが、舞台「やがて君になる」です! 「2.5次元舞台もいいかも、他のも見てみようかな」と思わせてくれる作品です。

 

そもそも「やがて君になる」って何?という方向けに軽くストーリーを紹介。(公式サイトより抜粋)

 

「誰にも言えない、ふたりの特別」

人に恋する気持ちがわからず悩みを抱える小糸侑は、
中学卒業の時に仲の良い男子に告白された返事をできずにいた。
そんな折に出会った生徒会役員の七海燈子は、誰に告白されても相手のことを好きになれないという。
燈子に共感を覚えた侑は自分の悩みを打ち明けるが、逆に燈子から思わぬ言葉を告げられる──
「私、君のこと好きになりそう」

 

僕なりに簡単にまとめると、二人の少女が交流を通して「好き」とは何かを見つけていく話です。

ジャンルとしては「百合」にあたりますが、女性同士の綺麗さとか生々しさに重きを置いているというよりは、複雑な感情の動きや関係性を描く上で最適だったかたちが「百合」だったという作品なので、普段あまり百合作品を読まない方(僕もその一人)でも読めると思います。

 

というか最高なので読んでください!!

 

内容はここら辺にしておいて、舞台についての話に戻ります。(レビューになってしまいました。以下少しネタバレを含みます。)

 

 

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公演が始まってまず驚いたのが、キャラの違和感の無さです。ビジュアルも声も。

公演前に公開されたキャラクタービジュアルを見たときはちょっとコスプレっぽいかとも思いましたが、動いているキャラを見たら全然気になりませんでした。声(演技)の完成度も高くて、「え、アニメのキャストがどこかで吹き替えしてる??」と思ってしまいました。

個人的には七海燈子、佐伯沙弥香、叶こよみの再現度が高すぎてびっくり…。舞台役者さんてすごいな。

 

そして気になる話の構成ですが、結論から言うと本当によくまとめたなと。

2時間ほどの尺に原作の生徒会劇のシーンまでを収めるためにいろいろな部分を削りつつも、内容を壊さずしっかりと話が繋がっていました。原作では体育祭や水族館といった重要なシーンがあって、それが舞台脚本では削られているのですが、そこでの重要な要素はしっかり他のところで補完されていて。

逆に余分な話でダレることもなくしっかりと原作の世界が表現されていました。

 

 

本当に感心したのがEDです。原作が当時未完の状態だったので、どのように終わらせるのかと思ったのですが、劇が終わった後での展開を変更しての締め方になっていてこれが本当に良かった。終わった後の感想をTwitterやブログで見てみても、多くの人が高評価をしていたように思います。こういう終わり方もありだなと。脚本家さんあっぱれ。

 

 

最後に「やがて君になる」ならではの要素、劇中劇に関して少しだけ。原作では重要な場面として主人公たち生徒会が文化祭で劇をやるシーンがあるのですが、これを舞台でもやってくれました。劇の中で劇が行われることで、今までやが君世界の外から劇を見ていた僕ら観客が世界の中に入って劇を見ているような感覚になって、思わず劇中劇の終わりで拍手しそうになりました。これは舞台以外では表現できないと思います。

 

 

 

後半は舞台「やがて君になる」のただの感想になってしまいましたが、これは他の2.5次元舞台でも同じことを感じました。(まだ3つしか行ってないんですけどね)

 

言いたいことを簡単にまとめると

 

2.5次元舞台は「再現度」と「違い」という矛盾するような2つの概念を楽しめるもので面白いからぜひ見てほしい!

 

って感じです。

 

 

そして、もしこの文章を読んで2.5次元舞台や「やがて君になる」に興味を持っていただけた方(いたらですが)、

 

なんと今年の10月末にアンコール公演があります!!!

https://yagakimi-stage.com/

 

原作が完結したこともあり、再構築されての公演とのことでとても楽しみです!

観に行って絶対後悔しない舞台です。ぜひ行ってみてほしいと思います。

 

 

まとまっていない文章をだらだらと続けてしまいましたが、最後まで読んでくれた方はありがとうございました。

気になる方はぜひ声優班に遊びに来てください。


Twitterはこちら → @gsktkb_eventer

 

 

次回の更新もお楽しみに!