人生はチョコレートボックス①。~ジェニーに見るサバイバーの心理:映画「フォレスト・ガンプ」~
人生はチョコレートボックス②。~ジェニーを保護できたのはなぜ?アメリカにおける性的虐待対応~
人生はチョコレートボックス③。~ ジェニーのSOSに耳を傾けて : 今日は国際女性デー ~
この ジェニーの人生@フォレストガンプ シリーズを書いているさなか、
日本では性的虐待の裁判、名古屋高裁の逆転有罪判決の報道がありました。
【名古屋・逆転有罪判決】被害者のAさんがコメントを発表「信じてくれる人は少なかった」
当たり前の判決にこんなに感情を揺さぶられるなんて、、、ブログも一時中断;;。
被害者Aさんの 「かさぶたになっていない」 なんだか、分かり過ぎてね・・・。
普通の家庭の、普通の幸せが、ありふれた幸せが、はやく彼女の内に訪れますように。。。
そして思った。亡くなった私の友人を。自助グループで出会った人たちを。
アルコールや薬物で麻痺させるしか、生きる術が無くなった人たちを。。。
何百年と、何世代と繰り返された痛みと悲しみを。
自分の内に込み上げる感情に圧倒されつつ、、、
やっと時代が少し前に進んだ・・・、ほんの少し、でも確かに。
分厚い壁を削って、砕いて、やっとの思いで穴を穿つことができた。
私も進もう。
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では今回も引き続きフォレスト・ガンプです!
ベトナム戦争での兵役を終え、フォレストは帰国。国から表彰されたりもしますが(あぁ・・・軍国主義。。)、慕っていたダン中尉は両足を失い、親友のババは命を落とし、フォレストの気持ちは晴れません。
ベトナム戦争は、1954~75年まで続いた長期的な戦争でした。
アメリカの本格的な関与は61年からですが、長期化しエスカレートするベトナム戦争に対し、世界各地で反戦運動が始まります。
67年にはワシントンD.C.で最初の大規模なデモ集会が開催されます。
(↑ワシントンD.C.での再会シーン)
映画ではこの集会に紛れ込んだフォレストがスピーチをし、ジェニーと再会します。
* ベトナム反戦運動についての詳細はコチラ⇒ 歴史的な最大規模のベトナム反戦デモ (外部リンク)
フォークシンガーになりたいと言っていたジェニーは、ストリップ劇場での別れを経て、
方々を旅してヒッピーの道を歩み、反戦デモにたどりついたわけです。
このときのジェニー、ボヘミアンで自然体で、なんだかいい感じ!!
カウンターカルチャー好きな志万田は10年前、それこそこーゆーヒッピーテイストで路上で歌ってました。
なぜか10年前の写真を晒す笑 (写真右:サワピリカさん)
はい。
ジェニーの話に戻ろう。
反戦運動の学生たちと行動を共にし、精神の調和を見出し、一安心かと思えば、同棲中の恋人から暴力をふるわれるシーンが・・・
翌日には彼が謝罪をし、ジェニーは彼のもとへ戻ります。。。
ほんとうに数分の再会のシーンにこれだけの伏線を貼ってくるあたり、名作ってのはさすがですね。。。
「カっとしただけよ」というセリフには 「(いつものことだから)」という諦めの香りがします。
ほぼ日常的にジェニーは暴力をふるわれていたことが推測できます。
虐待のサバイバーが再びパートナーの暴力に苦しむ心理について、医学博士の斉藤学(さいとう さとる)さんの著書にこう書かれています。
親に虐待された経験を持つ子どもは、人間関係に大きな傷を背負います。私たちの人間関係は、ほとんどが親との関係をなぞるものです。
親が残酷でいじめられ続けた人であれば、むしろ自分をいじめる人との関係に安心感を抱いてしまいがちです。自分を冷たく扱う人の方がなじみがよく、他人から大切にしてもらったりすると、どうにも落ち着かない。
その人にとって「自分が大事に扱われ、心から愛される」というのは未知の世界ですから、居心地が悪い。だからまた、自分をいじめる人との関係を求めるのです。
(インナーマザー あなたを責め続ける心の中の「お母さん」 :著 斉藤学. 大和書房 2012,)
「君のボーイフレンドになりたい」と、フォレストから告白されたのにも関わらず、
「私たちの道は違う」と、暴力的な恋人のもとへ戻ってしまう。。。
5歳で母親が他界し、父親からは精神的・身体的・性的にも虐待受けて育ったであろうジェニーの、
心の謎がちょっと理解できたでしょうか・・・。
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原作が1985年、映画公開が1994年、ってことを考えると、虐待サバイバーやPTSDの臨床が深まり、一般にも理解が浸透していった頃に、この映画は作られたのでしょう。
日本では 「ジェニーの言動は謎」とされがちですが、いや、この映画は確かに、マイノリティや弱者の声を ”代弁” しているアメリカ映画なんだとつくづく思います。
日本ももっと社会に還元されるカルチャーを作らんとね。がんばろ。
今日はこの辺で☆






