記憶の上書き | 方舟ひつじ丸書斎☆さわやかな独り言

方舟ひつじ丸書斎☆さわやかな独り言

つれづれなるままに・・・要は独り言。やや情感的な言葉の集まり。

最近、ようやく、
パソコンを立ち上げるときに、
昔のIDを間違えて打ち込まなくなってきた。

IDって、不思議だ。

ただの数字の羅列が、
紐づけられて自分の存在自体になること。

携帯の番号も近しいものがあるよね。
最近やっと、新しい携帯の番号を覚えた。

そういう意味では、
私はたくさんの番号を持っている。

銀行口座、健康保険、厚生年金 …



無限大の数字の組み合わせの中でただひとつ、
自分のことを表している数字。

正しく打ち込めば、認証してくれる。

自分が確かにこの組織の一部として存在しているっていう、
この奇妙な安心感って何だろう。



馬鹿馬鹿しいけど、
昔のIDを、忘れないように紙に書き留めた。

忘れてしまうと、
そこにいた自分自身の過去すらも、
消えてしまう気がして。

そんなものはただの感傷で、
私ひとりがいないことで社会は何も変わらないし、

ぽちっとDeliteされてしまえば、
ほんの一瞬で消えてしまうコンピュータのデータなのだけど。



ま、それでも、ね。



ちなみに、新しいオフィスの電話番号は、まだ覚えられていません… 苦笑