今だから語る『ゴジラ -列島震撼-』(4)
※今回、タラレバ話が多数のため
そういうのを不快に思う方は
読まない方がいいです。
しかも相当長いので。
途中から読んでいる人はココからドーゾ。
【使えなかったネタ】
コレに限らず、大概のゲームに
「入れられなかった要素」
てのは大なり小なりあるワケですが
現場+αで知る限りのボツネタ。
[不採用になった怪獣]
・キングシーサー
前記事の候補地リストに沖縄が
入っているので判るでしょうけど
一応、候補にはあったんです。
但し「撮影可能なモデルの有無」という
条件下で、セガ側の判断でボツに。
ガレキとかもチャンピオンまつり系に
冷淡だった傾向があった…というより
購買層の選択肢に入っていなかった
…という考察の方が正解か。
・キングコング
版権の都合で、最初から不採択。
(今はどうなっているのかねぇ?)
別作品のメカニコングなんかは当時から
ガレキで出ていたのだが、二次商品の
媒体ごとに事情は違うようで。
・(怪獣じゃないけど)轟天号
…出してどうするつもりだったのかは
知らないけど、リストには書いてあった。
当時、アニメ版『海底軍艦』がリリース
されていた絡みかも(候補に上がったのも
出せなかった理由も含めて)。
[確か候補にはあった気がする怪獣]
・バラゴン
上の守護獣と違って飛び道具もあるし
立体化も多かったから出せたと思うけど
設定身長の問題だろうか。
いつの間にかリストから消えていた気が。
ぶっちゃけ、当時の現行品がなくとも
ネロンガ改造すれば何とかなった?
[個人的に出したかった怪獣]
・ゲゾラ
ゴジラ映画じゃないけど、欲しかったな
(確か最初の候補リストにあった気がするが
その資料が手許に無い)。
ただ、'72~73年頃の某児童向け雑誌の
読み物ページでは、コイツが上野のパンダを
拉致しようと企て、それをゴジラが阻止する
という、当時の流行がよくわかる倒錯モノの
お話があったみたい。
・ゾーンファイター
全く候補に挙がらなかったが、隠し要素で
イイから出しておきたかったお方。
…いや、この時点で振り返っておいて
やらないと一生チャンスが無いと思ったモノで。
番組自体が駄作だったのは理解していたんだけど。
…ところで、コイツの顔のモチーフって
やっぱグレイだったりするのか?
[不採用になった隠し要素]
・ランドモゲラーの上にスターファルコンで
爆撃を敢行すると、モゲラに合体できる。
…コレはプレイした人全員が
(没にした事に対して)キレて当然ですね。
何せランドモゲラーが登場したステージ7
といえば、多くのユーザーが投げ出した
…と言われる程の最難関ステージ。
当時、唯一発売された攻略本でさえも
「最初に断っておくが、この方法で
クリアできるとは限らない」
…と断り書きを入れる程のドSっぷり。
「何か救済措置が無いとキツいよね」
と当時から思ってはいたのだが、その意見を
聞き入れられる土壌が無かった。
**************************
【問題点・改良すべき(だった)点】
あまり長々と当時の話を書くのも何だが
どうせ誰も読んでいない所なので、
あくまでも備忘録的なモノとして
当時の現場方面と今観直してみた方向、
各々の方向から問題点や思うところを
書いておく。
【①『遊ばせる』配慮の欠如】
ハッキリ言うと、自軍ユニットへの指示出し操作が
忙し過ぎる。初期段階にあった「陣形の形成で
効果を発揮する」という要素が消えた事で混乱を
招いた…というのは前に書いた通りだが
それが瓦解した時点で、思考ルーチンの形成に
もう少し時間を割ければよかった。
例えば「全軍に一括指示」コマンドが
実装されていたが、コレを部隊表一覧を開かせて
めぼしいユニットに対して「適切に攻撃せよ」と
指示できれば。
それも「射程内に移動、攻撃→敵の射程外へ移動
→再び射程内で攻撃」て感じで。
その適切も「ヒット&アウェイ」を効率的に
行えるような思考であれば…例えば
「戦車2台=オート戦闘、1台=マニュアル操作」
…といった割り振りで、プレイする側がリズムを
掴んで攻撃に専念できるような余地があれは
良かったのだが、実装ルーチンだと全部隊共に
犬死にするような動作しか出来ていない。
【②グラフィックに関する偏見】
ココから先は、ゲーム内容というより
請負った会社の問題点になるのだけど
こちらでも書いた事に加え、ドット絵と
いう描写ジャンルに対して差別的な感情を
トップ側の連中が持っていた、という点。
写真そのままの画質なんて、当時でも
出来るワケが無い上、妥協と工夫の2点に
折り合いつければ16色でも表現できる筈
なのに、それを考えない始末。
例えばメッシュ処理。
わからん人の為に図示すると
↓こんな処理。
コレについても「新ハードなんだから
そういう技術は使うな」とストップがかかる。
現代のデジカメ撮影の画像でも、拡大して
みるとこういったドットの置き方をして
処理している(というのは大袈裟だが)のだが。
また、色数を落として登場キャラ数を
稼げるような(つまり一画面中にもっと
多く怪獣が出せるような)システム周りに
しておけば、遊びの幅も広がった筈。
実際、手間はかかるものの16色モードで
怪獣を表現するのは可能だ…と、当時から
判ってはいたのだが、聞き入れられなかった。
【③ノウハウの蓄積不足】
最近のモバイル用アプリでも同様で
「道具と手本さえあれば、誰でも作れる」
と曲解している経営者が非常に多いが
それは大きな間違い。
実写の画像を処理するにしても
「光の拡散」による余計な色の除去、
それに伴うピクセル単位の処理方法等
経験とノウハウの蓄積がモノを言う。
にも関わらずソレが無い。
グラフィックに関しては、セガ側から
支給されたサターン用開発ツール(Mac用。
前のメガドラが68Kベースでの開発の為
その流れだったのだろう)の前準備として
Photoshop3.0…ようやくレイヤー機能が
実装された頃…で作業してはいたが
その作業ルーチンもキチンと組み立てて
いなかった為、各自の成果物の出来が
まちまちになり、後で調整するのに
非常に難儀した記憶が。
更には前述した通り、ドット処理に
対して「過去の遺物」という認識が
支配的だった為、適切な処置が
実質不可能な状態に陥っていた。
プログラム方面についても同様。
サターンの機能性云々については
こちらで興味深い記述があるので
興味ある人は読むといいのだが
今見てみても機能豊富ではある。
(機能同士でバッティングして
思った通りの成果が出ない事も
多々あったが)
ただ、コレを一人のプログラマーが
全て遂行するとすれば無理がある。
現場でのプログラムは熟練1名に
専門学校卒の人材がサブで就く
小規模編成。
人数的には問題ないかもしれないが
技術者同士の対外的な交流がなく
折角の多機能ハードであっても
その新機能に関するノウハウは
伝わってこない。
言ってみれば、図書館で一人自習して
いるようなモノで、そうなると勢い
自身の知識の範疇内にあるモノだけで
処理するようになってしまう。
つまり、技術や表現に対する幅が
狭いままとなってしまう、という事。
実際、コレの次にまたサターン用
ソフトを作った際、回転BGを適用
できたのも、当時のソニックチームから
助言があった為だったりして、社内だけで
あのハードを使いこなすにはハードルが
高過ぎた、という面がある。
【④キャラゲーに対する偏見】
当時としては致し方ない面もある。
何せ「バンダイのゲームに金払う奴はバカ」
とまで言われていた時期だっただけに。
ただ「個人の好き嫌い」を大前提に
偏見持っていた感が強い。
当時、チームリーダーが
「こんなの、ゴジラマニアしかやらないからさぁ」
と決めつけたような発言していたが
「それは違う」と思っていた。
当時のそういった連中は、映像ソフトと
立体商品(ガレキとか)のみに散財し
ゲームソフトなんて買わない層であるばかりか
むしろゲーム全体に差別意識を持っており
「どうせ剣と魔法の世界しか描かないクセに」
「もう終わった業界」
などと特オタに直接罵られた事がある。
(こちらに対するアテツケも大きいだろうが)
その罵詈雑言ホザいた本人が、次に会った時
ときメモに大ハマリしていた…というのは
主旨に反するので置いといて。
当のゴジラ映画自体も、vsシリーズ時は
そういうオタ層よりも一般客向けの内容で
勝負していたと思うのだが。
この時も、つい最近までやっていた仕事に
しても常々心がけているのは、プレイ対象を
オタ層に絞るのではなく
「それを知らない一般層」に向けるという事。
オタ公向けに作ったらオタ公しかやらない。
いい例が、有名な某アイドル育成ゲーム。
最初ゲーセンに置いた際には、その佇まいの
気持ち悪さからインカムがあまり伸びず
リリースまでの開発期間で金食った事とも
相まって、N社内での評価も低かったそうだ。
最近の「オタ公は金持ってるから
搾れるだけ搾り取れ」とばかりに、パチやスロや
カードゲームみたいに、ゲームの内容充実を
他所に、女の乳デカくして揺らしまくって
媚びた目線送っときゃOKみてぇな
下衆な売春行為なんて以ての外だし
そんな上っ面の体裁と短絡的な銭儲け思考は
すぐに先細るだけだと思う。
人格を持たないデク人形なんざ、何百体
描こうが、他人を長く魅きつけはしない。
コレの場合「見て、触る」事が最も重要。
絵ヅラを見て、何となく触ってみる。
或いは他人のプレイ場面を何となく観て
「やってみるかな」と手に取らせる。
その中で「この作品世界は、こんなに面白い」
を印象づけ、最終的には「原作も観るか」
と映画館やレンタルビデオ屋に走らせる。
最後のは極端かもしれないが、地道な
フローの積み重ねは大事だし、そうやって
初心者を丁寧に、その世界へ誘う事が
他人から版権借りてモノ作る立場の使命と
思っている。
それは版権モノに限らず、オリジナルで
商品企画を立てる際にも大事な事だと
思うのだが。
…何だか、こうして振り返ってみると
この当時からつい最近まで、同じような敵
(それも身内の筈の敵)を相手に
ずっと闘い続けてきたような気がする。
常に無気力、無関心、無理解、無責任の
果てにグチャグチャになったダメ企画の
最終処分場みたいな立場で、どうにか
カタチにしてきたというか。
正直「あの時、上司ブン殴ってでも
修正すべきだったな」という事も多々あった。
「上司気にして、いい仕事が出来るか!
いい仕事しようぜ!」
て台詞が『vsスペゴジ』であったけど
正にその通り。
まぁ翌年、ホントに社長とケンカして
あの会社ヤメたんだけど。
なんかウサ晴らししたくて作ってみた。
最後に…
セガさん、これリメイクしません?
上記の問題点をクリアした上で。
(コレだけ書いて、今更ソレは無い)
そういうのを不快に思う方は
読まない方がいいです。
しかも相当長いので。
途中から読んでいる人はココからドーゾ。
【使えなかったネタ】
コレに限らず、大概のゲームに
「入れられなかった要素」
てのは大なり小なりあるワケですが
現場+αで知る限りのボツネタ。
[不採用になった怪獣]
・キングシーサー
前記事の候補地リストに沖縄が
入っているので判るでしょうけど
一応、候補にはあったんです。
但し「撮影可能なモデルの有無」という
条件下で、セガ側の判断でボツに。
ガレキとかもチャンピオンまつり系に
冷淡だった傾向があった…というより
購買層の選択肢に入っていなかった
…という考察の方が正解か。
・キングコング
版権の都合で、最初から不採択。
(今はどうなっているのかねぇ?)
別作品のメカニコングなんかは当時から
ガレキで出ていたのだが、二次商品の
媒体ごとに事情は違うようで。
・(怪獣じゃないけど)轟天号
…出してどうするつもりだったのかは
知らないけど、リストには書いてあった。
当時、アニメ版『海底軍艦』がリリース
されていた絡みかも(候補に上がったのも
出せなかった理由も含めて)。
[確か候補にはあった気がする怪獣]
・バラゴン
上の守護獣と違って飛び道具もあるし
立体化も多かったから出せたと思うけど
設定身長の問題だろうか。
いつの間にかリストから消えていた気が。
ぶっちゃけ、当時の現行品がなくとも
ネロンガ改造すれば何とかなった?
[個人的に出したかった怪獣]
・ゲゾラ
ゴジラ映画じゃないけど、欲しかったな
(確か最初の候補リストにあった気がするが
その資料が手許に無い)。
ただ、'72~73年頃の某児童向け雑誌の
読み物ページでは、コイツが上野のパンダを
拉致しようと企て、それをゴジラが阻止する
という、当時の流行がよくわかる倒錯モノの
お話があったみたい。
・ゾーンファイター
全く候補に挙がらなかったが、隠し要素で
イイから出しておきたかったお方。
…いや、この時点で振り返っておいて
やらないと一生チャンスが無いと思ったモノで。
番組自体が駄作だったのは理解していたんだけど。
…ところで、コイツの顔のモチーフって
やっぱグレイだったりするのか?
[不採用になった隠し要素]
・ランドモゲラーの上にスターファルコンで
爆撃を敢行すると、モゲラに合体できる。
…コレはプレイした人全員が
(没にした事に対して)キレて当然ですね。
何せランドモゲラーが登場したステージ7
といえば、多くのユーザーが投げ出した
…と言われる程の最難関ステージ。
当時、唯一発売された攻略本でさえも
「最初に断っておくが、この方法で
クリアできるとは限らない」
…と断り書きを入れる程のドSっぷり。
「何か救済措置が無いとキツいよね」
と当時から思ってはいたのだが、その意見を
聞き入れられる土壌が無かった。
**************************
【問題点・改良すべき(だった)点】
あまり長々と当時の話を書くのも何だが
どうせ誰も読んでいない所なので、
あくまでも備忘録的なモノとして
当時の現場方面と今観直してみた方向、
各々の方向から問題点や思うところを
書いておく。
【①『遊ばせる』配慮の欠如】
ハッキリ言うと、自軍ユニットへの指示出し操作が
忙し過ぎる。初期段階にあった「陣形の形成で
効果を発揮する」という要素が消えた事で混乱を
招いた…というのは前に書いた通りだが
それが瓦解した時点で、思考ルーチンの形成に
もう少し時間を割ければよかった。
例えば「全軍に一括指示」コマンドが
実装されていたが、コレを部隊表一覧を開かせて
めぼしいユニットに対して「適切に攻撃せよ」と
指示できれば。
それも「射程内に移動、攻撃→敵の射程外へ移動
→再び射程内で攻撃」て感じで。
その適切も「ヒット&アウェイ」を効率的に
行えるような思考であれば…例えば
「戦車2台=オート戦闘、1台=マニュアル操作」
…といった割り振りで、プレイする側がリズムを
掴んで攻撃に専念できるような余地があれは
良かったのだが、実装ルーチンだと全部隊共に
犬死にするような動作しか出来ていない。
【②グラフィックに関する偏見】
ココから先は、ゲーム内容というより
請負った会社の問題点になるのだけど
こちらでも書いた事に加え、ドット絵と
いう描写ジャンルに対して差別的な感情を
トップ側の連中が持っていた、という点。
写真そのままの画質なんて、当時でも
出来るワケが無い上、妥協と工夫の2点に
折り合いつければ16色でも表現できる筈
なのに、それを考えない始末。
例えばメッシュ処理。
わからん人の為に図示すると
↓こんな処理。
コレについても「新ハードなんだから
そういう技術は使うな」とストップがかかる。
現代のデジカメ撮影の画像でも、拡大して
みるとこういったドットの置き方をして
処理している(というのは大袈裟だが)のだが。
また、色数を落として登場キャラ数を
稼げるような(つまり一画面中にもっと
多く怪獣が出せるような)システム周りに
しておけば、遊びの幅も広がった筈。
実際、手間はかかるものの16色モードで
怪獣を表現するのは可能だ…と、当時から
判ってはいたのだが、聞き入れられなかった。
【③ノウハウの蓄積不足】
最近のモバイル用アプリでも同様で
「道具と手本さえあれば、誰でも作れる」
と曲解している経営者が非常に多いが
それは大きな間違い。
実写の画像を処理するにしても
「光の拡散」による余計な色の除去、
それに伴うピクセル単位の処理方法等
経験とノウハウの蓄積がモノを言う。
にも関わらずソレが無い。
グラフィックに関しては、セガ側から
支給されたサターン用開発ツール(Mac用。
前のメガドラが68Kベースでの開発の為
その流れだったのだろう)の前準備として
Photoshop3.0…ようやくレイヤー機能が
実装された頃…で作業してはいたが
その作業ルーチンもキチンと組み立てて
いなかった為、各自の成果物の出来が
まちまちになり、後で調整するのに
非常に難儀した記憶が。
更には前述した通り、ドット処理に
対して「過去の遺物」という認識が
支配的だった為、適切な処置が
実質不可能な状態に陥っていた。
プログラム方面についても同様。
サターンの機能性云々については
こちらで興味深い記述があるので
興味ある人は読むといいのだが
今見てみても機能豊富ではある。
(機能同士でバッティングして
思った通りの成果が出ない事も
多々あったが)
ただ、コレを一人のプログラマーが
全て遂行するとすれば無理がある。
現場でのプログラムは熟練1名に
専門学校卒の人材がサブで就く
小規模編成。
人数的には問題ないかもしれないが
技術者同士の対外的な交流がなく
折角の多機能ハードであっても
その新機能に関するノウハウは
伝わってこない。
言ってみれば、図書館で一人自習して
いるようなモノで、そうなると勢い
自身の知識の範疇内にあるモノだけで
処理するようになってしまう。
つまり、技術や表現に対する幅が
狭いままとなってしまう、という事。
実際、コレの次にまたサターン用
ソフトを作った際、回転BGを適用
できたのも、当時のソニックチームから
助言があった為だったりして、社内だけで
あのハードを使いこなすにはハードルが
高過ぎた、という面がある。
【④キャラゲーに対する偏見】
当時としては致し方ない面もある。
何せ「バンダイのゲームに金払う奴はバカ」
とまで言われていた時期だっただけに。
ただ「個人の好き嫌い」を大前提に
偏見持っていた感が強い。
当時、チームリーダーが
「こんなの、ゴジラマニアしかやらないからさぁ」
と決めつけたような発言していたが
「それは違う」と思っていた。
当時のそういった連中は、映像ソフトと
立体商品(ガレキとか)のみに散財し
ゲームソフトなんて買わない層であるばかりか
むしろゲーム全体に差別意識を持っており
「どうせ剣と魔法の世界しか描かないクセに」
「もう終わった業界」
などと特オタに直接罵られた事がある。
(こちらに対するアテツケも大きいだろうが)
その罵詈雑言ホザいた本人が、次に会った時
ときメモに大ハマリしていた…というのは
主旨に反するので置いといて。
当のゴジラ映画自体も、vsシリーズ時は
そういうオタ層よりも一般客向けの内容で
勝負していたと思うのだが。
この時も、つい最近までやっていた仕事に
しても常々心がけているのは、プレイ対象を
オタ層に絞るのではなく
「それを知らない一般層」に向けるという事。
オタ公向けに作ったらオタ公しかやらない。
いい例が、有名な某アイドル育成ゲーム。
最初ゲーセンに置いた際には、その佇まいの
気持ち悪さからインカムがあまり伸びず
リリースまでの開発期間で金食った事とも
相まって、N社内での評価も低かったそうだ。
最近の「オタ公は金持ってるから
搾れるだけ搾り取れ」とばかりに、パチやスロや
カードゲームみたいに、ゲームの内容充実を
他所に、女の乳デカくして揺らしまくって
媚びた目線送っときゃOKみてぇな
下衆な売春行為なんて以ての外だし
そんな上っ面の体裁と短絡的な銭儲け思考は
すぐに先細るだけだと思う。
人格を持たないデク人形なんざ、何百体
描こうが、他人を長く魅きつけはしない。
コレの場合「見て、触る」事が最も重要。
絵ヅラを見て、何となく触ってみる。
或いは他人のプレイ場面を何となく観て
「やってみるかな」と手に取らせる。
その中で「この作品世界は、こんなに面白い」
を印象づけ、最終的には「原作も観るか」
と映画館やレンタルビデオ屋に走らせる。
最後のは極端かもしれないが、地道な
フローの積み重ねは大事だし、そうやって
初心者を丁寧に、その世界へ誘う事が
他人から版権借りてモノ作る立場の使命と
思っている。
それは版権モノに限らず、オリジナルで
商品企画を立てる際にも大事な事だと
思うのだが。
…何だか、こうして振り返ってみると
この当時からつい最近まで、同じような敵
(それも身内の筈の敵)を相手に
ずっと闘い続けてきたような気がする。
常に無気力、無関心、無理解、無責任の
果てにグチャグチャになったダメ企画の
最終処分場みたいな立場で、どうにか
カタチにしてきたというか。
正直「あの時、上司ブン殴ってでも
修正すべきだったな」という事も多々あった。
「上司気にして、いい仕事が出来るか!
いい仕事しようぜ!」
て台詞が『vsスペゴジ』であったけど
正にその通り。
まぁ翌年、ホントに社長とケンカして
あの会社ヤメたんだけど。
なんかウサ晴らししたくて作ってみた。
最後に…
セガさん、これリメイクしません?
上記の問題点をクリアした上で。
(コレだけ書いて、今更ソレは無い)