2020.7/30 十八史略で読む史記 逐客令 | サワラ君の日誌

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『十八史略で読む史記』(渡邉義浩著/朝倉書店)を読む

 

逐客令

 

 秦の国内では、他国出身者が反乱を起こしたことを主因に、他国人を追放する法(逐客令)が出された。他国人であった李斯(りし)は『諫逐客書』の名文をしたためて秦王、政(後の始皇帝)の説得に成功、これを撤回させる。

 

 李斯(りし)は楚のひとであったが、秦王・政の後見役、呂不韋(ろふい)に見いだされ、頭角を現す。李斯は、呂不韋の自殺後、ますます政の信頼を厚くする。彼が、最も恐れたのは韓非。日に日に政の信頼を厚くする韓非を、讒言で投獄、毒を渡して自殺させる。

 

 秦は他国の人材を重用する風土で、国が強くなっていったが、最後の最後、他国出身の李斯(りし)が、自己保身のため、それを許さなかった。李斯(りし)は、始皇帝の死後、処刑され、その一族も根絶やしにされた。