2020.6/10 俳句 几董 水に落ちし椿の氷る余寒かな | サワラ君の日誌

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僕65歳。隠遁生活。飼い猫14歳。ほか、妻と父。家猫生活。

『名句鑑賞 十二か月』(井本農一/小学館)より選句

 

几董(きとう) 

水に落ちし椿の氷る余寒かな

Camellia flower falling in water are frozen.It's like winter came back. 

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高井几董(たかいきとう)

寛保元年(1741年) - 寛政元年10月23日(1789年12月9日))。江戸時代中期の俳諧師。与謝蕪村に入門。

 

余寒のある句

召波 底叩く音や余寒の炭俵

There is a bottoming sound from a place of the charcoal-sack.It's like winter came back. 

炭俵は、炭を詰める俵、また、炭の詰まった俵。炭俵の炭は、江戸時代、今でいう電気、ガスを代用したか。

底をたたく音とはいったい何であろうか?外に置かれた炭俵の炭が、急な冷え込みで凍って音を立てたと想像した。

蕪村 関守の火鉢小さき余寒かな

A brazier-Hibachi of barrier keeper-Sekimori is small.It's like winter came back. 

子規 鶯の梅に下痢する余寒哉

Bird-Uguisu is having diarrhea on the plum branches.It's like winter came back. 

梅に鶯の風流に、下痢…

糞をするであればPoopであるが下痢なのでHave diarrheaとした。鶯も下痢をするくらいの寒の戻り。ポリシーとしては、写生が基本であるところ、さすがに一事が万事とまではいかないようだ。