2020.2/27 俳句 三橋敏雄 あやまちはくりかへします秋の暮れ | サワラ君の日誌

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僕65歳。隠遁生活。飼い猫14歳。ほか、妻と父。家猫生活。

『響き合う俳句と書 下』(金子兜太監修/天来書院)より選句、習字

 
三橋敏雄
 
あやまちはくりかへします秋の暮れ

 

 原爆死没者慰霊碑には、「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」と刻まれている。広島市HPをみると、この意味について、次のとおり説明されている。
 『この碑文の趣旨は、原子爆弾の犠牲者は、単に一国一民族の犠牲者ではなく、人類全体の平和のいしずえとなって祀られており、その原爆の犠牲者に対して反核の平和を誓うのは、全世界の人々でなくてはならないというものです。』
 一方、作者も、新興俳句弾圧事件により弾圧されたり、戦争に召集されたりと、十二分に戦争犠牲者ではある。
 
 現状を見ると、核抑止条約を更新する気配もなく核開発をどんどん進めたりなど、トランプ大統領のやりたい放題。どうも、人類の存続より、大金持ちの武器商人の金儲けの方が大切のようだ。一方、アメリカを忖度して、核禁止のたった三文字の言えない政府。
 
 核兵器が廃絶されるどころかさらに開発の進む恐ろしい状況が続く中で、正直、原爆の犠牲者の御霊に対して、過ちは繰返されないと言える状況になく、生きている人類が危ういのがこわい。原爆の犠牲者に対して反核の平和を誓わねば人類が危うい。