Melody Gardot | さわでぃ☆にっき

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本来食べ物ネタばかりなのですが、
今年はその他の話も発信して行こうかと♪

昨日はJAZZ OPEN STUTTGARTに来た、Melody Gardotのコンサートに行って来た。
私が知っているぐらいだから、
ジャズ好きだったら誰でも知っている、かなり最近売れている人。
今現在で出したアルバム3枚。
年齢はびっくり!私よりずっと若いわ。
同じぐらいかと思ってたんだけど。

さわでぃ☆にっき

彼女の曲は、ふわーんと優しい。


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そして、おまけに美しい。
ジャズは美しくて、スリムな人が歌うと、オサレさが増してよい。
阿川泰子もしかり。
1枚目、2枚目のアルバムをイメージしてコンサートに行ったけど、
コンサートは3枚目のアルバムの色が強かった。
アメリカ人だけど、どうもフランス語もあやつる?
フランス語はよくわからないけど、発音よかった印象。


私のメロディーガルドーに対する印象ってそんな物だったのですが、
彼女のプロフィールを見て、そりゃびっくり。

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フィラデルフィア出身のシンガー・ソングライター。
16歳の頃、ピアノ・バーでバイトとしてプレイし始めた時には、ママス&パパス、そしてデューク・エリントンからレディオヘッドに至るまで、時代を問わず自分が好きな歌ばかりを自由気ままに演奏していた彼女。だが、19歳の時自転車で帰宅途中ジープに跳ねられ、背骨を含む数箇所の複雑骨折、神経、頭も怪我をするなどの重症を負い、一年間寝たきりの生活を余儀なくされる。以来、生涯後遺症として背負った視覚過敏よりサングラスを手放せなくなり、リハビリとして医者に勧められた音楽セラピーにより曲を書き始める。やがてゆっくりと確実に回復していくうちに、ベッド際のポータブル・マルチ・トラックで自ら録音した6曲入りのEP『SOME LESSONS: The Bedroom Sessions』を2005年に発表。フィラデルフィアを中心にフェスやライヴにも出演し、静かな中に熱いハートの感じられる彼女の音楽はたちまち話題となる中UCJが契約。まだ20代の前半の若さながら、エラ・フィッツジェラルドやビリー・ホリデイ、そしてニーナ・シモンにも通じる飽きのこない、優しく包み込むようなスムーズな歌声が魅力で、その歌声は幅広い世代の心にも違和感なく響き渡る。
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彼女は杖をついて、サングラスをして舞台にでてきた。
それ以外は、彼女の後遺症なんて感じないけど。
綺麗なおみ足や、髪もあまり露出せず。
綺麗なのに、出さないなんてもったいないーと女性の私ですら思うんだけど、
彼女の売りはそこではないと思っているのかもね。

彼女は、仏教とマクロビオティックを支持しているとのこと。
1日のほとんどは後遺症の痛みと戦っているそうで、
それを和らげるために効くと気づいたとのこと。
マクロビは痛みを和らげ、リラックスさせ、料理の動作を通して、
精神的なコンディションを整え、眠りに落ちやすくなったとのこと。


そんなものを読んで、彼女の曲をもう一度聴くと、
このふんわりと温かい曲想の背景が見えて来る。


彼女がコンサートでどんな風にしゃべるのかも気になっていたが、
落語家のようだった。
間やリズムや声色や、そんなものが計算し尽くされた上のしゃべりで、
人を笑いに誘う。
ああ、彼女にとってコンサート中のしゃべりも芸術の一環なのね。
と思う。


音楽をするために、与えられた命なのかも知れない。
音楽をするためだけに、与えられた命なのかも知れない。
酷なようだけど、そういう天職を与えられた人は居ると思う。

彼女の引き連れて来たバンドの中に、
一人だけ、シュテファンというベルリン出身のチェロリスとが混じっていた。
彼女は早々に、彼の事を紹介。
世界的に有名な彼女に認められたドイツの音楽家なんだ。
と思うと、ドイツ人観客も誇りに思いとても嬉しいもんだろう。
皆が彼に拍手を送る。

プロなんだもの。そんなコンサートに立つ人だもの。
音楽家として、十分の実力があるのは言うまでもない事。

褒めるに値しない事と言っても良いけれど、それをあえて、
彼女は外人の私がこのチェロリスの名前覚えるくらい、
彼の名前を私たちに紹介して、
「このジャーマンガイはファンタスティック」と絶賛。
このドイツの音楽家が、ドイツでもっと認められる様に。
という、彼女の思いやりをとっても感じた。

アンコール最後の曲では、
シュテファンと二人だけで、Somewhere over the rainbowを。
あなたの国だ。
あなたの舞台でもあるのよ。
そんなメッセージだ。

自分の音楽や、音楽の技術のみを愛する音楽家をたくさん知っているけれど、
音楽を奏でる「人」も愛する音楽家と言うのは少ないと思うので、
素敵だなと思ったシーンでした。


文がうまくかけないけど。
そんな素敵なコンサートでした。