SAVE THE 鵜殿ヨシ原~雅楽を未来へつなぐ~のブログ

SAVE THE 鵜殿ヨシ原~雅楽を未来へつなぐ~のブログ

大阪府高槻市鵜殿のヨシ原を保全するために活動する「SAVE THE 鵜殿ヨシ原~雅楽を未来へつなぐ~」のブログです。
現在主に、鵜殿のヨシ原上を通過する予定の、新名神高速道路の八幡〜高槻間の見直しを求めて署名活動などを行っています。
http://www.save-udono.com

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2014年1月19日(日)に、鵜殿のヨシ原の見学と、「SAVE THE 鵜殿ヨシ原」の活動説明会を開催しました。

ご参加くださった方、どうもありがとうございました!


当日の午前中は、「SAVE JAPAN プロジェクト」による、ヨシ刈り体験の日。

(名称がまぎらわしいですが、「SAVE JAPAN プロジェクト」は、「SAVE THE 鵜殿ヨシ原」とは異なる団体です)

午後はヨシ刈り、午後は「SAVE THE 鵜殿ヨシ原」のヨシ原見学・説明会と、まる一日、ヨシ原を体験してくださった参加者の方も多くいらっしゃいました。


**午前中の「SAVE JAPAN プロジェクト」ヨシ刈り体験の様子**
ヨシ刈り2

     【刈ったヨシを束ねます】


ヨシ刈り

     【ヨシの束が完成しました!】

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午後は、「SAVE THE 鵜殿ヨシ原」の、ヨシ原見学と活動報告会。

関西の大学に通う学生の方をはじめ、関東からご参加くださった方もいらっしゃいました!


●当日の時間割

1. 鵜殿ヨシ原研究所所長の小山弘道氏による、ヨシ原見学

2. 「SAVE THE 鵜殿ヨシ原」の活動報告会

3. 質疑応答・意見交換


まずは、ヨシ原を歩きながら、鵜殿のヨシ原について理解を深めます。

ヨシを触り、篳篥用ヨシと他のヨシの違いについても実感しました。


新名神高速道路の建設が予定される場所も歩きます。

巨大な構造物がヨシ原に建設されることにより予想される影響について、実際にヨシ原を歩くことでより理解がしやすくなります。


ヨシ原見学

    【説明する小山氏を囲む】


昨年9月の台風による冠水の影響も観察しました。

冠水により多くのヨシが倒れ、さらに、そのヨシにつる性植物が巻付いたため、たくさんのヨシが起き上がれなくなっています。

そのため、今期刈取りできたヨシは、例年よりとても少なくなりました。
倒れるヨシ

    【冠水の影響で倒れたヨシ】


ヨシ原を歩いた後は、室内で「SAVE THE 鵜殿ヨシ原」の活動に関する報告会。

昨年11月18日(月)の署名提出の報告や、なぜ鵜殿のヨシ原のヨシが篳篥に適しているのかなどの説明の後、質疑応答となりました。

参加者の方たちからも、篳篥用ヨシの保全について、熱心なご提案をたくさんいただきました!

意見交換は盛り上がりを見せ、予定時刻を大幅に超えて終了。。。


ご参加くださったみなさま、本当にありがとうございました。



* * * お知らせ * * *

もなくヨシ原焼きが行われます!


ヨシ原焼き

ヨシ原焼きは、淀川の自然を守り、ヨシ原の保全・害草・害虫の駆除、不慮の火災防止等を目的として行われており、毎年2-3月頃に行われるヨシ原焼きは、季節の風物詩ともなっています。


○今年の実施日時 2014年2月23日(日)9:00-正午頃

○雨天・強風等の場合 3月9日(日)9:00-正午頃に延期


ヨシ原焼きは、道鵜町・上牧町の淀川河川敷で、鵜殿のヨシ原保存会と上牧実行組合のみなさまによって実施されています。

見物される方は、「JR高槻駅の南側5番のりば」、または「阪急高槻市駅の北側5番のりば」から市営バス、「道鵜町」行きに乗車、終点で下車し、淀川の堤防上からご覧ください。

本日2013年11月18日(月)に、請願署名を提出いたしました。

みなさまからお寄せいただいた、約7万9千筆となりました。本当にありがとうございました!


請願署名は徳山日出男国土交通省道路局長に提出し、また太田昭宏国土交通大臣に要望書を手渡してきました。

請願署名は大きな段ボール箱4箱に及び、道路局長からは「関係者で知恵を出し合い、道路と雅楽が両立できるベストの方法を模索させていただきたい」とのコメントがありました。


道路局長

  【署名用紙を手に取る道路局長】


また、続いて面会をした太田大臣には、『ルートやスケジュール、予算等、あらゆる観点から新名神高速道路「八幡JCT・IC ~高槻第一JCT」区間の計画見直しを行い、篳篥用ヨシを確実に保全することを要望いたします。』とする要望書を、代表の中川より提出しました。


  【要望書を国交相に渡す中川代表ら】


今回の署名提出は、私たちの要望を国に伝える大きな第一歩ですが、まだ、一歩目です。

これからも、鵜殿のヨシを守り、日本の伝統芸能を護るため活動を続けて参ります。

引き続き、みなさまのご支援を、どうぞお願いいたします!


なお、引き続き請願署名を行っております詳しくはこちら

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太田昭宏国土交通大臣へ提出した要望書の内容はこちらです。↓

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雅楽の伝承のために、新名神高速道路建設計画の見直し、及び、「鵜殿のヨシ原」の篳篥用ヨシの保全を求める要望書


雅楽の伝承に必要不可欠である篳篥の蘆舌用ヨシを保全するために、近畿自動車道名古屋神戸線(新名神高速道路)「八幡JCT・IC~高槻第一JCT」の区間の計画を見直し、篳篥用ヨシを保全していただけるよう、要望いたします。


【要望趣旨】
2012年4月に着工が決定された、新名神高速道路の京都府八幡市~大阪府高槻市区間の建設計画では、大阪府高槻市の上牧町および道鵜町に広がる淀川河川敷、一般に「鵜殿のヨシ原」と呼ばれる地域の上を道路が横断するとされています。この「鵜殿のヨシ原」は、雅楽に必要不可欠な良質のヨシ(葦)が採取できる、貴重な唯一の地域です。
雅楽の主旋律を担う楽器、篳篥に使われる蘆舌(=吹き口・リード)はヨシから作られており、鵜殿に自生するヨシが古来最適とされ、現在も代わるものはありません。当初の計画通り鵜殿に道路が建設されると、雅楽に必要なヨシが育たなくなり、雅楽の伝承が非常に困難となります。日本の文化・芸術を次世代へつなげるために、「鵜殿のヨシ原」の保全が必要です。
「雅楽」は現在も宮中・神社・仏閣等の祭祀で用いられ、また高度な芸術性を備えた芸能として劇場等でも実演されています。宮内庁式部職楽部の演奏する雅楽は,ユネスコ無形文化遺産保護条約「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に記載されており、日本は国際条約を締結し、保護の為に必要な措置をとることが課せられています。雅楽は私たち国民の財産であり、世界の財産です。
 以上のことから、篳篥用ヨシの確実な保全のため、ルートやスケジュール、予算等、あらゆる観点から新名神高速道路「八幡JCT・IC~高槻第一JCT」区間の計画の見直しを行い、篳篥用ヨシを確実に保全することを要望いたします。 以上

本日、三重県桑名市で篳篥の蘆舌を作り続けている、奥田貞次さんに取材をしてきました。

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奥田さんは、幼少より篳篥を始め、蘆舌製作を故東儀兼彦氏(元宮内庁式部職楽部楽長)より教わった方で、製作する蘆舌は、年間数千本とのことです。

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奥田さんの作業場は、多くの鵜殿のヨシ、そこから作られた蘆舌に囲まれ、確かな音を産み出す職人を思わせるものでした。

後日、取材の内容をまとめて紹介できればと思っていますが、本日伺った中でも特に印象的だったのは、良い蘆舌用ヨシを捜して琵琶湖、利根川、北上川などなどを試された奥田さんですが、やはり、篳篥の演奏に最適のヨシは鵜殿ヨシ原のものです、ということ。

明日SAVE THE 鵜殿ヨシ原では、国土交通省への署名提出を行い、国土交通大臣へ要望書を渡してきます。皆さんの思いに、この奥田さんの経験と思いあわせて、届けてきたいと思います。



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