予想外の来訪者 | オーストリアで暮らしてみたら

オーストリアで暮らしてみたら

同い年の夫と息子(12歳)の三人暮らし。
数年前にオーストリアへ移住しました。主婦の目線から日常で本当に使えるドイツ語と英語のフレーズをエピソードを交えながら綴っています。
TOEIC905点英検準一級(移住前)

こんにちは!

 

冬休み中、近くのスーパーに買出しに行って帰宅した際、

 

夫と留守番をしていた我が子が言った。

 

子:「あのね、さっきインターフォンがなったんだけど、誰だったと思う?」

 

ワタシ:「うーん、アナスタシア?」

 

アナスタシアは、同じアパートの1階下に住むロシア人の女の子。

 

子:「違う。」

 

ワタシ:「うーん、じゃあプリンセッシン?」

 

プリンセッシンは、同じアパートの2階下に住むトルコ人の女の子。

 

子:「違う。」

 

ワタシ:「分かんない。誰?」

 

子:「メヒメットアリだよ。」

 

 

メヒメットアリ!?

メヒメットアリは、小学生時代4年間クラスメイトだったトルコ人の男の子。

(オーストリアは、小学校が4年制です。)

 

我が子は、小学校時代この子に何度となく悩まされました。

 

メヒメットアリの暴力に。

中学校を選択する時は、このメヒメットアリと同じ中学にならないように細心の注意を払いました。

 

 

 

ワタシ:「インターフォンで話しただけ?」

 

子:「ううん、どうやって入ったか分かんないけど、うちの家の前の呼び鈴鳴らしたから

ドアを開けて話したよ。」

 

ワタシ:「メヒメットアリは一人で来てたの?」

 

子:「ううん、トルコ人の友達連れて来てた。」

 

ワタシ:「用件は何だったの?」

 

子:「懐かしいから寄ってみたって。良かったらこれから一緒に遊びに行かないかって。」

 

ワタシ:「なんて答えたの?」

 

子:「勉強が忙しいから無理って。」

 

ワタシ:「そうなんだ。」

 

クリスマス休暇前に、現在通っている中学でクラスメイトとトラブルがあった後だったので

 

このタイミングでメヒメットアリの名前が出てきたことになんだか複雑な心情だった。

 

何をしれっと家を訪ねて来てんだよ。

 

友達じゃないから。

メヒメットアリは、日本が大好きな子だった。

 

日本のアニメとかお菓子とか。

 

本来なら仲の良い友達になれたはずなのだ。

 

自分の感情をコントロール出来ず、周りのクラスメイトを傷つけることでしか

 

注目してもらえないというザンネンな子だった。

 

両親と15歳くらい離れたお姉ちゃんに溺愛されて、

 

家では王子様のように扱われていたメヒメットアリは、

 

クラスメイトにも同じ待遇を求めた。

 

(何で知ってるかって? 一度お互いの家を行き来するプレイデートをしたからです。)

 

でも、当たり前だけど誰も自分のことを特別に扱ってくれない。

 

普通なら、

 

団体生活で「あっ 自分は特別じゃないんだ」という事に

 

気付いて

 

少しずつ受け入れていくのだろうけど、

 

彼は最後まで出来なかった。

 

私がイラっときたのは、

 

メヒメットアリの中では

 

我が子との思い出が美化されていたこと。

 

そう、月並みだけど

 

傷つけた方は

 

全く覚えていないのだ。

 

今回中学でトラブったDと

 

メヒメットアリの姿が重なった。

 

全く反省しないだろういうことに。

 

サウロロフス