私、また期待してる。



どこからやってくるのか、その期待。。



一通り歩いて、滝を見て車に戻る。



「腹減ったけぇ、どっかで飯食おう」



「そうですね」


時刻は12時半ちょっと過ぎくらい。



たっちーさんは、17時には大垣に戻らないといけないから、もうすぐ帰らなきゃ。



あー、なんだか寂しいし。それになんだかもやもやする。




ご飯を食べる場所を探しながら車を走らせる。



どうしても気になることがあった。聞きたかった。




でも、私の望む答えなんて返って来ないことは承知の上。



でも聞きたい!



会話がひと段落して、流れるのはBGMだけ。



「あのー・・・」



「うん?」





「たっちーさんは、どうして彼女と別れたんですか」









すぅちゃんが好きじゃ。。。これか。。。
「元々続かないと思ってたしな。もういいと思って。あと仕事も忙しいし」







私の妄想を打ち砕かれる。。



なんですか。それ。。



若干気まずい空気が流れた。



おーやばいやばい!



「確かに忙しそうですもんね!」



そっかそっかー。



窓の外を見ながら一人呟く。



ご飯を食べて、無事に大垣に着いた。



「ありがとうございました!」



「いや、ばたばたしてごめんな」



「お疲れ様です!」



こうしてあっさりお別れ。



夏が始まろうとしているのに、私の心は冷えていたのでした。。。



でもきっとまたどこかで会うのかもなぁ。
たっちーさんは、今私のことをどう思ってるんだろう。



頭の中でぐるぐるもやもや。。。



そんなこと聞けるはずもなく、チェックアウトの時間があと30分というところまで迫っていた。


たっちーさんを起こさないようにそっと化粧をする。



15分後、完成!たっちーさんが起きるまでこっそり寝顔を見ていた。


かわわわ!


・・・ごそごそ。


ひゃっ、起きる!急いで別のことをしてるふり。


「もう起きたん?」


「だってもうすぐチェックアウトの時間ですし。。」


「ほんまに?起こしてくれれば良かった」


今日はたっちーさんが夕方から仕事があるので、それまで岐阜を観光することに!


楽しみー!!


車に揺られて、あてもないドライブ。


「あっちー!今日まじで暑いよな」


「確かに暑いですね!涼しい所にでも行きたい」



「じゃあ、昨日雑誌で見た付知峡にでも行くか!」



「行きたいですー!滝とか見たい」



結構昨日走ったのに、まだ1時間くらい運転しないといけないみたい。



たっちーさんありがとう。



道を迷いながら着いた付知峡!



マイナスイオンとやらを浴びに参ろうではないか!!



意気揚々と、細い道を進む。。



進む。



ちょっと足をつまづくと滝壺に落下してしまうのではないかというくらい、道は狭いし、急だ。



やっと、ゴールに辿り着くと、、滝に行き着くまで、ごつごつ岩の間を歩かないといけない。



私無理して7センチヒール履いて来てしまったことを後悔。



もたもたとたっちーさんの後を歩く。




途中、、大きな岩から降りられなくなってしまった!



先に降りてたたっちーさん。こちらに気づいたみたい。両腕を私の方に伸ばした。



えっ。。


それに応えるように私も両腕を伸ばした。



がっちりと腰に手を回し、抱っこの体勢で下ろしてくれた。



「きっと周りには、ヒールの彼女をこんなとこで歩かせる、どSな彼氏と思われとるかもしれん」



彼女。。



あぁ、彼女。。。



なんて心地の良い響きなんだろう!!!


とりあえず・・・



とりあえず・・・・・・



寝とくか!



眠いしね。



タオルを頭に掛けながら、広いベッドに潜り込んだ。



遠くで聴こえるシャワーの音。



うとうとし始めた。



あぁ、このまま暗い無に沈んでゆくんだ・・・



ごそっ・・・



ぱちっ!



瞼が瞬時に開きまして、もう眠れない!



隣にたっちーさんがいる・・・



たっちーさんに背を向けて寝てたから、たっちーさんがどんな状態か分かりかねている。



寝たふりばれてるかな・・・



あっ、でも睡魔が・・・


眠気の波に飲み込まれ、再びうとうと。



うとうと。











もう少し・・・











がしっ!!




・・・・・・・がしっ?









肩を掴まれてるのは気のせいじゃない!



たっちーさん側にくるっと回れ右。



顔なんて見られない!



抵抗する暇も与えられないまま、唇を唇が覆う。


あぁ、結局私は好きなんだ。



何がどうあろうと好きだったんだ。



4年前と何も変わらない感触、強引さ。



私は彼に引っ張られるがまま、朝を迎えるのでした。



あぁ、4年前と同じ状況・・・



私は、何も変わっていない。



たっちーさんは変わった?