『デウスの棄て児』 | さっとんの読書感想文

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タイトル通り、ワタクシ・さっとんの読書感想文。

『書評』よりも『読書感想文』。

そんな言葉の方がしっくりくる感じなのです。

時々映画の感想なども★

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『天草四郎時貞』


・・・というと、

テレビで御馴染・美輪明宏氏の前世、

という印象しか持たぬ私でありましたがw


一般的に『島原の乱』の指導者とされる歴史上の人物を

モティーフとした作品。


著者:野ばらちゃんなりの解釈で

かなり自由に解釈・表現されています。



自称野ばらファンと言いながら、

この作品は、

パッと見、漢字が多いので後回しになっていました

(ゴメンナサイ・・・汗



だけど、野ばらチャンを信じて読んでヨカッタ。



前半は、

これでもか、これでもかーと、

人間が持つ残虐性を主とした欲望が、

生々しく描かれています。


人間が人間であること、

人間が人間である故の業を呪いながら、

信仰という名の他力本願にしか縋れぬ庶民達の姿に

ウンザリしつつも、

孤高に生きようとする天草四郎。


そんな天草四郎自身も残酷の塊のような人。

彼自身も、屈折した信仰心の元に生きようとしている。

とても哀しい姿に圧倒され、胸が痛みます。



だけど、その残虐性が

皮肉にも、

戦を通じて徐々に昇華・蒸発してゆきます。


後半、たたみかけるような語りの部分

・・・野ばらチャン作品には多く見られる現象、

一歩間違えると、

白けてしまいそうになる手法なのではないかと危惧しつつ、

今回もヤラレました。



  号  泣  しょぼん



情緒不安定な心境で読んでいるせいもあるかもしれんが、

ワンワン泣きながら読みました。


泣ける=良い作品、とは思いませんが・・・・・・



『 私が踏絵をすることが出来ぬのは、


  天主様のお怒りが恐いからではないのです。


 (中略)


  私が踏絵を拒むのは、天主様の為ではなく、


  自分の為なのです。


 (中略)


  人へは偽りの証を立てられても、


  自分を偽ることは出来ないのです。


  天国になぞ行けなくても良いのです。


 (中略)


  何故に、私は生きるのでしょう。


  それを忘れてまで、 


  生きることに意味などあるのでしょうか』



終盤に

小作の娘・トシが四郎に放つ台詞に象徴される、

『生きること』『人間の業』『信仰とは』『宗教とは』


自分自身の内面について考えさせられるという面に於いて、

とても良い小説だと思います。

(加えて、野ばらチャン独特のお耽美テイストも健在だし)



個人的には、『山田右衛門作』が好きです。

(そういう読者さんは結構多いのでは)



勝手に独断・五段階評価:★★★★☆




文庫版の表紙、シンプルで好きです。ニコニコ
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