親が子どもを怒る理由で一番多いのは何か?
兄弟ゲンカをしたから怒っているんじゃない。
ご飯をこぼしたから怒っているんじゃない。
約束を破ったから怒っているんじゃない。
僕たち親が彼らを怒る一番の理由は、
親の思い通りにならないから怒っているんだよね。
なぜ、思い通りにならないと怒るのか?
それは親が与えてばかりいると勘違いしているから。
僕たち親が一方的に与えているから、
お前たちは言うことをききなさい、
というわけなんだよね。
たしかに僕たち親はご飯を作ってやり。
寝かしつけてやり。
休日は遊びに連れていってやり。
泣いたらだっこしてやる。
どれも労力がいる。
お金もかかる。
なので、あたかも親が子へ一方的に与えているように感じる。
けど、そうじゃない。
違うの。
彼らが与えてくれるものはすべて値札がついていないだけ。
ご飯を食べて初めて美味しいねって言ってくれた時の笑顔や。
不安な時に一緒に手を繋いで寝てくれた時の安心感や。
遊びに連れて行った時に、
成長を見守らせてもらっていたこと。
なんとも言えない泣き顔の可愛さを一番間近で見せてくれたこと。
この圧倒的に価値のあるものたちに値札はついていない。
彼らが与えてくれるものに値札がついたら、
いったいいくらになるのだろう。
彼らがくれるそのどれもが労力を必要としない。
もちろんお金も必要としない。
何も払っていないから、
何も与えていないような気がするんだけど。
それ以外のものを全て与えてくれていて、
それはどれも一生に一度だけ与えてくれるものだと気づいた時。
もしかしたら与えてもらっているのは私たちの方かもしれないと思わずにはいられなくなる。
これに気づいたら、
手をついて謝る親もいるかもしれない。
今までありがとうございましたと言わずにはいられなくなるかもしれない。
それは私たちが彼らが与えてくれるものの圧倒的な価値に気づいたからだ。
朝、目を覚ました時に隣にいてくれるだけで、
ありがとうと言いたくて仕方がなくなる。
お母さんと呼んでくれただけで、
もう一度声を聞きたくなる。
触れてくれただけで、
抱きしめたくなる。
もし、これから、
彼らを怒る時。
もしかしたら、わたしは彼らを思い通りにしようとしていないか?
と自問自答してほしい。
こちらが一方的に与えてばかりいるのではないか?これは本当に正しいのか。
僕たちは勘違いをしているのではないか?
と自問自答してほしい。
一方的に与えている関係なんてこの世の中に一つもない。
一方的に与えてもらっている関係もこの世の中に一つもない。
この世は全て等価交換で同価値。
与えてばかりいると思っているのであれば、
与えてもらっていることに気づいていないだけかもしれない。
兄弟ゲンカをしてもいいから側にいてください。
ご飯をこぼしてもいいから一緒にご飯を食べさせてください。
約束を破ってもいいからあなたの成長を見守らせてください。
と、手をついてお願いしたくなる。
彼らが与えてくれるものに気づいた時、
僕らは彼らに感謝しかできなくなる。
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