金融庁HP公表「第23回政策評価に関する有識者会議日本版IFRS、会計士の業界の魅力低下の私見 | 日米公認会計士・日米税理士・公認不正検査士・行政書士·国家公務員1種試験経済職合格者福留聡のブログ

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7月7日金融庁HP公表「第23回政策評価に関する有識者会議(議事録)」(2014年5月30日)のP22~P24で、
正版IFRS、エンドースメントされたIFRS、会計士の業界の魅力低下について触れられております。
下記記事です。
http://www.fsa.go.jp/seisaku/gijiroku/20140530.pdf
上記記事を要約すると
①日本版IFRS
日本版IFRS作成理由を下記通り書かれています。

1つが、日本が考える、あるべきIFRSを国際的に示すことになるという理由。
もう一つが、先般の世界金融
危機のような非常時に、我が国の事情に即した対応をとる道を残しておくことになる

日本基準、米国基準、それからピュアIFRS、エンドースメントされたIFRSという4つの基準が併存する併存状態は、「大きな収斂の流れの中での1つのステップとして位置づけることが適切である」

IFRSに移行する企業でございますけれども、例えば海外の子会社と国内の拠点とを同じ基準で決算を行いたいとい
うような具体的なメリットを念頭に置きますと、そうしたメリットというのは、基本的に
はピュアなIFRSでしか得られず、修正版IFRSは、そういうメリットは得ら
れない。金融庁として、こうしたメリットを度外視して、修正版IFRSに誘導するようなことは考えていない。 
 基本的にはやはりIFRSに移行される企業であれば、大半はピュアIFRSを選択される可能性が多い。

(私見)
上記ですが、結局日本版IFRSは数社のBIG製造業の会社のため基準だけになり、他の会社は利用する理由もメリットもないでしょうね。策定する
時間とコストが無駄ですね。

会計士の業界の魅力低下
上記の要約は下記通りです。

公認会計士を監査以外の会計分野でも活躍できるようにし、例として
国際的に活躍できる公認会計
士を育成する、そういう支援をどうやって行っていくかとか、業務の多様性を踏まえた研
修とか制度を構築するために金融庁、公認会計士審査会、公認会計士協会、経団連、金融団体等で毎年意見交換会を行って、
アクションプランを策定して、少しでも後押しができないかという取組みを行っている。

(私見)
個人的に監査以外の事業会社等で会計士が活躍できるように、事業会社と会計士協会との連携も大事ですが、まず監査を魅力ある
ものにする必要があるでしょう。最近の不正に対応する監査も重要ですが、過度に形式的な莫大に時間かかる監査手続きの負荷は訴訟対策にはなっても
不正発見には機能せず、監査を形式化し、会計士を疲弊させ監査業界ないし会計士業界の魅力を減じる効果にしかならないでしょう。