肉球、竿 | しゅわっちさんの釣り歳時記

しゅわっちさんの釣り歳時記

1年をとおして釣れる魚と、釣りをいやがる嫁さんとの戦いを綴った戦闘記録である。
今のところ、勝率は、嫁さんの圧勝。

私は、亭主関白。しかし、嫁さんは征夷大将軍である。


尚、本ブログは所々に、フィクションとノンフィクションが含まれています。

久しぶりのブログである。5年前の冬、姫2号が誕生した。

生まれてから半年間、髪の毛が立っていたのでファルコ(姫2号)と命名することにした。

 

 

実の爺さんから、『五右衛門様』と呼ばれた剛毛の持ち主。

因みに現在、髪の毛は寝てしまった。

 

よって、聖帝サウザー(姫2号)に改めることにしたのであった。

 

 

 

それから、半年後の夏。実に、4年半前の話である。

 

当時の俺は、小さいマゴチやソイは釣っていたものの、大物に恵まれずにいた。

海で大物が釣れなかったので、急遽、川へ大型シーバスを釣りに行くことにした。

だが、その前に鬼門をくぐらなければならない。勘のいい読者の皆さんにはお分かりだと思う。世紀末覇者ラオウ(嫁さん)だ。

 

『あの強敵の目を、如何にしてかいくぐるのか。』俺は思案を重ねた。

だが、考えても思いつかない。当然だ。休日中にこっそり出て行けば即バレして、電話による追撃戦が展開され、俺の心が消耗してしまう。気の早い俺の脳は、一瞬にして恐怖の回答を導き出していた。

 

結局、堂々と言うしか選択肢は無かった。

(渋渋)

 

「ちょっと、釣りに出かけてもいいかな

 

すると世紀末覇者ラオウ(嫁さん)は、

「ええよ!」と、快諾。

 

『ラッキー』と心の中でツィートする俺。

 

しかし、次の瞬間

「ただし、条件

がある」

と、無情な言葉が耳に入った。

 
「釣りに行くなら、魔神カイオウ
(姫1号)を連れて行くのだ!」
「げっ」
 
『なんじゃ、その嫌そうな顔は💢』
 
『いえ、気のせいであります。』
 
俺は無意識に平伏した。いや、させられた。
蛇に睨まれたカエルをとおり越して、『鬼滅の刃 ラスボス』の鬼舞辻無惨に睨まれた下弦の鬼達の心境を、俺は絶賛体験中であった。

『で、どうする。』

 

『御意。』 と言うしか俺に道はない。

『よかろう。私の言葉は絶対である。私の言葉は常に正しい。』

 

俺のタマシイは、肛門から抜けた。

 

結局、3歳の魔神カイオウ(姫1号)を同伴して、釣りに行く羽目になってしまった。

 

川に到着。安全のため、ライフジャケットを着用。もちろん、魔神カイオウ(姫1号)の分も。

 

ポイントに向けてふらふらと歩いて行くと、向こうからダックスフントが来た。

魔神カイオウ(姫1号)は、犬にビビりながら俺の後をついてきた。さすがに3歳児には、ダックスフントでさえも、巨大である。無理もない。

 

そうこうすると、ポイントに到着。下記のルアー、サーフェスウィングをセレクトして数投するも、全くかかる気配がない。

例年ならば、水面を流せば、水面の炸裂が見られるのだが(泣)

 

そこで、下記のルアー、ランドラゴを使うことにした。このルアー、今シーズン、リバーシーバスの実績は抜群で、地元釣具店のHPでも頻繁に掲載されていた。

HPを信じて1投目、ランドラゴの下に、巨大なシルバーの影❗

 

シーバスだ❗しかも70 cmを軽く 超えるサイズ❗

『ズボッ❗

そいつは10cmを超えるルアーを一気に吸い込んだ。

「フィッシュでございますチョキグラサン

との俺の掛け声と同時に見事に合わせが決まった。弧を描くロッド!そして、間髪を入れず、ヤツは水面を炸裂させつつ大暴れ。

魔神カイオウ(姫1号)は、大物シーバスを見た途端、

「パパちん、すご~い」と、大歓喜音符

すると、魔神カイオウ(姫1号)は、なぜか俺の背後に回った。

 

さらに弧を描く

1本しかない、かけがえのない股間の竿♂、そして、ほとばしる激痛雷雷雷

ちょちょぎれる我が涙タラータラータラー

 

こだまする魔神カイオウ(姫1号)の歓喜の声、

『チ○タマ~😁😂、チ○タマ~😁😂、へへへへへルンルン

苦痛にゆがむ俺の顔ガーン

 

魔神カイオウ(姫1号)は、恐ろしいことに、ライフジャケットの股ヒモを締め上げてきやがった。

しかも、『チ○タマ~😁😂』と歓喜の声をあげながら。

さらにシーバスのパワーで絞り込まれるロッド

魔神カイオウ(姫1号)のパワーで、さらに絞り込まれる肉の球と肉の竿
 

『やめろ❗離せ❗バカヤロ~❗』と響き渡る俺の断末魔。だが『チ〇玉』コールと激痛は、激しさを増すガーン

 

苦闘もむなしくバレるシーバス。

『バカヤロ~❗逃げちゃったじゃねぇかムキー

イカる俺。

状況を察したのか、魔神カイオウ(姫1号)は

『パパちん、ごめ~ん』などと謝ってきたが、頭にきていた俺は、娘のライフジャケットの股ヒモを締め上げて、

『こんなことしたら痛いだろ💢』と、叱った。

すると娘は

『うるちゃん、チ○タマないよ😁』と、平然と切り返しやがった。それを聴いた俺は、虚脱感と共にその場にへたりんでしまった。⤵⤵

勿論、2回目の幽体分離を経験して。

 

【追記】そんな魔神カイオウ(姫1号)も、今年で小学一年生。悪ガキぶりは、今なお健在である😭

そして、わが股間の大事な竿も今のところ無事である。